映画 奇人達の晩餐会（1998仏 Le Diner de cons）

奇人たちの晩餐会 リマスター版 [DVD]

• 出版社/メーカー: パンド
• メディア: DVD

　『クリクリのいた夏』でクリクリの父親リトンを演じたジャック・ヴィルレです。ほとんどフラットの一室が舞台で、演劇を見ているようだと思ったのですが、演劇の映画化でした。

　『奇人達の晩餐会』と持って回ったようなタイトルですが、要は『バカを集めたパーティー』。パーティーの参加者がそれぞれひとり奇人変人＝バカを同伴し、皆でバカを馬鹿にして楽しもうという悪趣味な話。

　この晩餐会に招待されたのが税務署に勤めるピニョン（ジャック・ヴィルレ）、招待したのが出版社を経営するピエール。ピニョンの何処が招待に値するかと言うと、彼の趣味。ピニョンの趣味はマッチ棒を使って建物や飛行機を作ることなのですが、ひとつの作品に30数万本のマッチ棒を使うという常軌を逸した趣味。ピニョンの奥さんは彼の趣味に愛想をつかし男を作って逃げ出したいう始末です。

　フランスの艶笑小話にcocue（妻を寝取られた間抜けな夫）というのがありますが、ピニョンはまさにこのcocueにあたり、ストーリー全体がcocueにまつわるコメディとなっています。

　ピニョンが税務署の役人（所謂マルサ）というのもフランスのコメディではキーワードなのですかねえ。

　

　映画自体は、ピエールの奥さんが夫の『奇人達の晩餐会』の悪趣味に愛想を尽かして家出をし、cocueになりかかったピエールの騒動にcocueのピニョンがからむドタバタ劇です。落ちは書きませんが・・・。

　これがフランスのコメディなんですかねぇ、面白いです。

監督：フランシス・ヴェベール

出演：

ジャック・ヴィルレ

ティエリー・レルミット

カトリーヌ・フロ

ダニエル・プレヴォスト