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映画 カサブランカ(1942米) [日記(2010)]

カサブランカ 特別版 [DVD]映画 カサブランカ(1942米)

 『第三の男』もそうですが、名画ベスト10みたいなものには必ず顔を出す定番中の定番です。何処が名画なんだ?ということで見てみましたが、ナルホド。
ひとつは、ヒーローのかっこよさす。何処がカッコイイかと云うと、

1.決めセリフ
 リックに惚れた女が昨晩は何処へ行っていたんだとなじります。
 ⇒(女性)昨夜はどこに?(リック)もう忘れたよ。(女性)今夜会える?(リック)先の事は分からない。『君の瞳に乾杯』・・・これはボギーだから通用するんでしょうね。

2.謎に包まれた正体
 ⇒はっきりしているのはNY生まれのアメリカ人、37歳、後は謎。何があったか不明ですが、どうも国外追放の憂き目に合い、フランスに渡り、パリ陥落後ナチを嫌ってカサブランカに流れてきたようです。


3.弱きを助け
 ⇒スペイン内乱で人民戦線に味方したようです。ナチにから逃れ、アメリカへ渡るためカサブランカに来て金を使い果たしたブルガリア人の若い夫婦を助けてます。リックは自分のカジノで勝たせるという粋な計らいで助けます。
 弱きを助けますから、当然強きをくじきます。映画ではナチですね。面白いのはフランス警察がこの強者の範疇に入ってないことです。当時のヴィシー傀儡政権の下で働く仏警察も反ナチという設定です(戦意高揚国策映画ですから)。おまけに、警察署長はレジスタンスのシンパ・・・。

4.痩せ我慢
 ⇒これぞ男の美学の最たるものでしょう。リックはイルザの愛を振り切ってラズロとともに逃がします。ここでイルザを受け入れてラズロだけ逃がしてもいいわけですが、リックはイルザのために身を引いたわけです。パリでの短かった恋の思い出を胸に痩せ我慢をしたんでしょう。イルザとの現実の恋を捨てて、不滅の恋を選択したとも言えます。

つぎは、ストーリーです。
1.巻き込まれ型
 ⇒昔の恋人イルザが偶然リックの店に現れたことによってストリーは動き始めます。要件ではないでしょうが、この巻き込まれ型というのはミステリーやサスペンスの常道です。

2.謎
 ⇒ストーリーは謎を孕んで観客をひっぱてゆきます。これがあるのと無いのとでは大違いです。『カサブランカ』の謎は(メロドラマですから)リックとイルザの恋です。リックがパリを離れる時、イルザは何故来なかったのか?この謎がリックを苦しめ最後は映画をメロドラマに仕立て上げています。

3.自由の国アメリカ
 ⇒表のストーリーがリックとイルザのメロドラマだとすれば、裏に流れるのが自由の国アメリカへの亡命です。ブルガリア人の若い夫婦もイルザとラズロも、アメリカを目指していることです。冒頭の飛行機が飛ぶシーンで『きっと明日は乗れる』とアメリカ脱出の夢が語られ、イルザとラズロの乗った飛行機がアメリカに飛ぶのシーンで幕となります。
 言い換えると、『希望の国アメリカへ行く』映画なのです。

そのほか、
1.ボギー
 ⇒『アフリカの女王』ではキャサリン・ヘップパーンと共演、『カサブランカ』では今度はイングリッド・バーグマンと共演です。未だ見てませんが『麗しのサブリナ』ではオードリー・ヘップパーンですから、さすがにボギー。

2.イングリッド・バーグマン
 ⇒言うべき言葉が・・・。

監督:マイケル・カーティス
出演者:ハンフリー・ボガート イングリッド・バーグマン 

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監督:マイケル・カーティス 
出演者:ハンフリー・ボガート イングリッド・バーグマン 

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