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映画 突撃隊(1962米) [日記(2011)]

突撃隊 [DVD]
←中身はモノクロームです。
 第二次世界大戦の米軍を扱った戦争ものです。監督は『ダーティー・ハリー』のドン・シーゲルで、『許されざる者』でクリント・イーストウッドがセルジオ・レオーネとともに献辞を捧げています。監督ドン・シーゲル、キャストにスティーブ・マックウィーン、ジェイムズ・コバーンというつながりだけで見ましたが(NHK・BS)、見ようによってはなかなか興味深い映画です。
 1944年のヨーロッパ戦線。有名なジークフリート線で戦われた米独の戦闘を、分隊を率いる軍曹と5人の隊員を通して描いています。
 ある意味群像劇ですから、この6人の描き方がポイントです。落ち着いた古参の軍曹、軍法会議で降格されたスティーブ・マックウィーン、物資調達係りジェイムズ・コバーンなど、本来性格付けがクッキリしていないと駄目なんですが、マックウィーン以外はまぁ曖昧。そのマックウィーンも、『拳銃無宿』そのままで必要なことしか言わないしないぶっきら棒な一匹狼。ジケイムズ・コバーンも『荒野の七人』のナイフ投げのブリットの様なかっこよさが出てません。このふたりは、『荒野の七人』『突撃隊』(本作)『大脱走』と競演し、マックウィーンは『華麗なる賭け』『ブリット』へ、ジェイムズ・コバーンは『シャレード』『夕日のギャングたち』とそれぞれの持ち味を発揮した映画へ進出します。『荒野の七人』『大脱走』もそうですが、後のスターの孵化器のような作品かもしれません。

 モノクロの戦争映画ということもあって、見往年のTV映画『コンバット』を思い出しました(懐かしい)。『コンバット』に物量を使った最後の戦闘場面を加えれば『突撃隊』となりそうです。実写と記録映画を継ぎ足したこの戦闘場面はなかなか見ごたえがあり、両方モノクロですから違和感がありません。最後の最後、英雄的行為で余韻を残すという作りなんでしょうが、見ている方はエッそれで終わり?という尻切れトンボです。
 スティーブン・ソダーバーグの『さらばベルリン(2006)』が全編モノクロームでしたが、このモノクロームはオジサンには郷愁を誘います。

 『ジークフリート線』という言葉が出てきます。ここで見ると

ドイツのフランス国境地帯を中心に構築されたドイツの対フランス要塞線。第一次世界大戦中に構築された防衛線(ヒンデンブルグ線) に端を発する。ドイツの伝説上の英雄ジークフリートの名を冠してジークフリート線と呼ばれた。
 1944年8月に、ジークフリート線での最初の軍事衝突が起こった。最も激しい戦闘が起こったのは、アーヘンの20キロメートル南東のアイフェルにあるヒュルトゲンヴァルト地区だった。この混乱した、濃密な森林地帯での戦いは、10,000人を越える米兵の生命が奪われた。一方、ドイツ側の死者数は正確には不明ながら、約12,000人だったと推定されている。

 これの様です。『コンバット』世代にはお薦めかもしれません。原題:Hell Is for Heroes

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後ろ姿はジェイムズ・コバーン

監督:ドン・シーゲル
出演:スティーブ・マックウィーン、ジェイムズ・コバーン

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