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映画 ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008米) [日記(2011)]

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 [DVD]
 人は赤ん坊で生まれて年を取りやがて死ぬという生物的な成長の流れを逆にたどるなら、そこにはどんな人生が生まれるのか?。

 人は老人として生まれ、成長するに従って若返り、最後は赤ん坊として死ぬわけです。お襁褓をして生まれ、お襁褓して死にますから、生物学的誕生と死としてはそれ程違和感はありません。地球上の全人類がそうであったなら、それは単なるSF的世界にしか過ぎませんが、ひとりだけ成長の逆過程をたどるところに物語が生まれます。

 この運命を背負うのがベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)。ベンジャミンとその恋人デイジー(ケイト・ブランシェット)のラブストーリーの形を取って、成長とは何か、老いるとはどういうことかを描きます。

 なんと切ない映画化かと思います。ベンジャミンは若返り、デイジーは老いるわけです。10代の肉体に数十年の人生経験を詰め込んで生きる人生、赤ん坊の肉体の中で老衰を迎える不安は多くは語られませんが、ブラッド・ピットのあの上目遣いの表情が何よりも物語っています。デイジーは12歳で認知症となったベンジャミンを介護し、最後は赤ん坊となってデイジーの腕の中で静かに人生の幕を閉じます。

 ブラッド・ピット ケイト・ブランシェットは十代後半から80歳くらいまで演じます。老けるのはメイクと演技で可能なんでしょうが、この時ブラピ45歳、ケイト・ブランシェット39歳です。ケイト・ブランシェットの若返りには我が目を疑いました。演技はふたりとも折り紙付きなので言うことはありません。

 デヴィッド・フィンチャーは『エイリアン3』『セブン』を見ましたが、サスペンス以外こういうヒューマン・ドラマも手がけているんですね、3本とも正解です。

監督:デヴィッド・フィンチャー
出演者:ブラッド・ピット ケイト・ブランシェット タラジ・P・ヘンソン

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