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BSシネマ やじきた道中 てれすこ(2007日) [日記(2013)]

やじきた道中 てれすこ [DVD]  先日亡くなった中村勘三郎を起用した『東海道中膝栗毛』です。「てれすこ」という奇妙なタイトルは、落語から来ているらしいです。弥次郎兵衛と喜多八に足抜け女郎・お喜乃が加わり三人が繰り広げる珍道中を、落語ネタで繋いだような映画です。

お喜乃(小泉今日子)
 品川に女郎。年増になって売れなくなり、偽の小指を添えた夫婦約束の起請文を乱発している。女郎稼業が嫌になって、国の父親が病と偽って弥次郎兵衛に足抜けを持ちかける。

弥次郎兵衛(中村勘三郎)
 飴細工職人?。コロリで亡くした妻とうり二つの品川女郎・お喜乃と馴染みになる。お喜乃の頼みで足抜けを手伝い、故郷までお喜乃を送るために東海道を下ることとなる。ちなみにお喜乃がばら撒いた偽物の小指は弥次郎兵衛の作った飴細工。

喜多八(柄本明)
 弥次郎兵衛の幼馴染で役者。忠臣蔵の松の廊下で「吉良上野介」を刺し殺すという失態を演じ、江戸にいられなくなって、弥次郎兵衛とお喜乃の道中に加わる。酒癖が悪い。

 と云うマクラで映画がスタートします。何処が落語かと云うと

『三枚起請』・・・夫婦約束の起請文の連発
『狸賽』・・・小狸の恩返し。小狸がサイコロに化けて、三人は博打で大儲け。
『野ざらし』・・・お喜乃が身を投げた池をさらうと野ざらしがふたつ。野ざらしを供養してお喜乃は甦る

 旅籠で浪人とその妻の幽霊を見る話、酒乱の喜多八が旅籠で大暴れも元ネタがあるんでしょうか、よく分かりません。『東海道中膝栗毛』を借りて、小噺で繋げるというアイデアは買いますが、プロット、プロットに関連性が乏しくストーリーに一貫性がありません。ラストの大井川?か何処かの川渡りのシーンも尻切れトンボ。これだけベテラン役者を起用して、勿体無い話しです。それにしても、結局「てれすこ」と「やじきた道中」はどう繋がるんですか?

 歌舞伎も見ませんから中村勘三郎という役者サンとは初見参。いい俳優を亡くしたものです。

 落語を取り入れた映画と云うと、川島雄三の『幕末太陽傳』を思い出します。『居残り佐平次』、『品川心中』『三枚起請』『お見立て』など落語から拝借した登場人物やプロットはありますが、こっちは幕末の品川宿を庶民(フランキー堺)が颯爽と駆け抜け、一本芯が通っています。

監督:平山秀幸
出演:中村勘三郎 柄本明 小泉今日子

タグ:BSシネマ
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