映画 お熱いのがお好き(1959米) BSシネマ [日記(2014)]
ビリー・ワイルダーは、オードリー・ヘプバーンを起用して、『麗しのサブリナ』『昼下がりの情事』という、映画会社のマーケティング色濃い映画を作っていますから、今度はマリリン・モンローを使って(七年目の浮気)、となったのでしょうか。
【女装】
オープニングが禁酒法時代のシカゴです。1920年代を意識したのかモノクロ映画です。ギャングの暗殺を目撃したばかりに、ギャングたちから追われるふたりのバンドマンの話しです。サックスのジョー(トニー・カーティス)とベースのジェリー(ジャック・レモン)はギャングから逃れるために、メンバーを求めていた女性ばかりのバンドに、女装して潜り込みます。コメディですから女装もアリでしょうが、ロビン・ウィリアムズの『ミセス・ダウト』と比べると大分落ちます。コメディというのは、観客は知っているが映画の登場人物は知らないというところに「笑い」が生まれるわけで、女装というのは定番でしょう。この映画は、トニー・カーティスとジャック・レモンが女装してドタバタ喜劇を演じることがメインであり、マリリンモンローは付け足しです。
【モンロー】
マリリン・モンローが登場します。頭の悪いウクレレ兼歌手のシュガーというバンドの一員です。この「頭の悪い」というセリフを、モンローに言わせているところが面白いです。モンローがどの辺りで「セックスシンボル」となったのか知りませんが、歌も演技も上手と言えないモンローがスターとなったのは、案外この(実際はどうか知りませんが)「頭の悪い」外見かも知れません。とすれば、ビリー・ワイルダーは彼女の本質を見抜いていたことになります。
トニー・カーティス、ジャック・レモンにモンローが揃ったところで、コメディが始まります。
舞台はフロリダ。富豪に化けたジェリーとシュガーの恋、ジョーが富豪の老人から求婚されるという凸凹のプロットがあって、フロリダにやってきたギャングがジェリーとジョーを発見してドタバタコメディとなります。
基本はトニー・カーティスとジャック・レモンの「女装コメディ」でモンローは付け足しみたいな映画です。ジャック・レモンは、『チャイナ・シンドローム』『ミッシング』のシリアスな役柄の俳優だと思っていたのですが、喜劇俳優でもあるというのが今回の発見です。
何処が面白いのか よく分からない映画です。
監督:ビリー・ワイルダー
出演:トニー・カーティス ジャック・レモン マリリン・モンロー
タグ:BSシネマ
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