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NHK/BS 京都人の密かな愉しみ [日記(2017)]

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 NHK・BSで5/1~4の再放送を一挙に見ました。「洛志社大学」文化人類学教授エドワード・ヒースロー(団時朗→懐かしい、MG5です)と九代続く老舗の和菓子屋「久楽屋春信」の若女将沢藤三八子(常盤貴子)を軸に、ヒースローの視点で「京都人」を描くドラマです。秋編、夏編、冬編、名月編と4本のドラマの中に2編ほどのオムニバスドラマが挟み込まれ、大原千鶴とNHKアナウンサーの”きょうの「京」料理”が盛り込まれるという摩訶不思議な”ドラマ”です。


 京都に住んで10年のヒースローは、下宿隣の和菓子屋の若女将三八子の京女らしい振るまいに「文化人類学」的興味を掻き立てられ、研究対象としているわけです。「日本には日本人と『京都人』しかいない」といかにも「文化人類学」的な分析をしていますが、要は三八子の美貌の虜になっているだけです(笑。ヒースローだけでは心もとないので、京都らしいオムニバスドラマと”きょうの「京」料理”で補完しています。


 例えば、夏編の怪談「真名井の女」で京都の水脈を描き、冷泉家や井戸掘削業者まで登場させる手の込みよう。「手ぇも動かはるけど口もよう動かはります」大原千鶴の「骨正月」の料理で、京都の食を描くといった具合です。

 もっともヒースローの三八子観察は限りがあるので、和菓子屋の女将・沢藤鶴子(銀粉蝶)と三八子の日常をドラマ化することで京都人の生活を追い、彼女の父親が祇園の芸妓に生ませた雲水はん・清哲(深水元基)を登場させて、「ホームドラマ」の要素も取り入れています。


 『まっさん』で有名となったシャーロット・ケイト・フォックス(エミリー・コッツフィールド役)が、ヒースローを追いかけてきた許嫁で「洛志社大学」言語学教授として夏編から登場します。幾分嫉妬と批判のこもった視点で三八子と京都人を批評します。ヒースローの京都礼賛一本に比べ、なかなか面白いです。エミリーはオハギを肴にスコッチを呑みますが、合うんですかね。

 

 千年王城の地、京都というのはブランドですから、こういった番組が成り立つのでしょうね。京都フリークにはお薦めの番組です。5/13には「桜散る」編が放映予定で、春夏秋冬が揃います。どうやら、美貌のヒロイン三八子の謎の恋が描かれるようで楽しみです。


演出・脚本:源孝志

出演:団時朗 常盤貴子 銀粉蝶 シャーロット・ケイト・フォックス

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