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映画 ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館(2012英) [日記 (2022)]

ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館 スペシャル・プライス [Blu-ray]
 『ハリー・ポッター』のダニエル・ラドクリフ主演、19世紀のイギリスの古い館を舞台にしたゴシック・ホラーです。冒頭、3人の少女が屋根裏部屋から身を投げるシーンで幕が開きます。

 弁護士のアーサー・キップス(ダニエル・ラドクリフ)は、ドラブロウ夫人の遺産整理のために田舎にある館に赴きます。予約した村の宿屋には何故か宿泊を断られ、ようやく泊ることの出来た部屋は冒頭で3人の少女が身を投げた屋根裏部屋。地元の弁護士は非協力的でロンドンに帰るように促し、村全体が夫人に関わるアーサーを拒絶している様です。唯一の例外が汽車で出会った村の有力者デイリー(キアラン・ハインズ→ハリポタにも出ていました)。デイリーは、親切にもアーサーを宿屋に送り届け自宅に食事に招きます。親切気に主人公に近付き、実は村の秘密を握り後にアーサーを窮地に陥れるというのが通り相場です。おまけに著名な俳優が演じていますから、なお怪しいw。

 19世紀の英国、海霧が立ち込める村と排他的な村民、満潮になると館への道が水没するという曰くありげな館、とゴシック・ホラーの道具立てが揃います。村人から忌み嫌われるドラブロウ夫人とはいったい何者なのか?、アーサーに近づくデイリーも唯の親切な村の住人なのか?。

 アーサーは館で夫人の遺品整理を始めます。無人の館に人の気配がし、人形が動きだし、庭に黒衣の女性(ウーマン・イン・ブラック)が佇むなど、次々に不可思議な現象が起きます。出るぞ、出るぞ...と観客の恐怖を煽るわけです。
 アーサーは、夫人の息子ナサニエルが7歳で沼地で溺死して遺体は未だ発見されていないと云う記録を発見します。一方で、アーサーが禍をもたらしたかの様に相次いで村の子供が事故で死にます。ナサニエルの溺死、冒頭の3人の少女の自殺、村の子供の事故死と、夜な夜な庭に現れる黒衣の婦人=ドラブロウ夫人?は子供の死と関わっているのか?。
 アーサーは、妻を息子出産で喪い、彼は4歳の息子をロンドンに残してこの田舎に来ています。アーサーは未だ妻の死を受け入れられず、妻を身近に感じるとデイリーに告げています。デイリーもまた幼い息子を亡くしており、彼の妻は息子の霊を信じているようです。

 村の子供が誤って洗剤を飲んで死に、村人はアーサーが館を訪れ「黒衣の女」を呼び覚ました、即刻立ち去れと詰め寄ります。息子を亡くした黒衣の女の霊が村の子供達を殺しているというわけです。それだけでは映画になりませんから、もうひとヒネリがあります。ドラブロウ夫人の亡くなった息子ナサニエルは養子であり、本当の母親は夫人の妹である事実が浮かび上がります。ナサニエルを亡くした妹は館の子供部屋で縊死し、黒衣の女となって彷い村の子供に仇なしたのです。『ウーマン・イン・ブラック』は子供を亡くした母親の霊に憑かれたアーサーの物語ということになります。さらに子供が焼死する事故が起こり、アーサーとデイリーは、ナサニエルの遺体を見つけてこの妹の墓に埋葬し霊の恨みを解き放ちます...とはならずオチが用意されています。

 子供を亡くした母親の霊とは、何とも古風なホラーです。ラストのオチも定番で、こういう古典的なホラーはかえって新鮮です。オススメと云うほどではありませんが、スプラッター・ホラーに飽きた方にはいいかもしれません。ヒットしたのか、続編『ウーマン・イン・ブラック2 死の天使』が作られています。

監督:ジェームズ・ワトキンス
出演:ダニエル・ラドクリフ、キアラン・ハインズ

タグ:映画
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