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映画 アバター(2009米) [日記(2010)]

アバター [初回生産限定] [DVD]

アバター [初回生産限定] [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD
 原題:Avatar
 遅まきながら、DVDを借りてきて話題の『アバター』を見ました。3Dもさることながら、幻想的な異星を舞台に恋ありアクションありのアドベンチャーで、スートーリーが分かり易いことも世界的なヒットの要因でしょうね。お伽の世界を堪能できます。

 知的生命体が出てくるSF映画というと、『未知との遭遇』『コンタクト』の人類の知的レベルを超えた宇宙人、『エイリアン』『プレデター』の怪物が思い浮かびます。『アバター』の《ナヴィ》は身長3mでシッポがあるとはいえ人間そっくり、文明は縄文時代のレベル。人類はDNA操作をした《アバター》に乗り込み《ナヴィ》の世界に分け入ります。

 知的生命体の最右翼は(小説ですが)ハル・クレメントの『重力の使命』やロバート・フォワード『竜の卵』でしょう。メタンの海と大気をもち、数百Gの重力世界で生きるムカデのような知的生命体や中性子星人を主人公としたSFは、たぶんだれも映像化しようと思わないでしょうね。『重力の使命』や『竜の卵』は《ハードSF》と呼ばれますが、その区分でゆくと、『アバター』は《スペースオペラ》か《ファンタジーSF》の範疇に入るのでしょう。

 恒星間旅行が可能な人類と狩猟採集生活の《ナヴィ》が出会うとどうなるか?これが映画のテーマです。両者が戦うと、人類はヘリコプター(みないなもの)に乗ってマシンガンやミサイルを使い、《ナヴィ》は馬を駆って弓矢で戦うのですから、これは《騎兵隊とインディアン》ですね。《ナヴィ》の社会はは精霊を信じる《アニミズム》の社会で、シャーマンも登場しますから、ますますアメリカ映画の《インディアン》の世界です。
 自分たちの価値観で《ナヴィ》を野蛮人とみなし、自分たちの利益の為に異世界とそこに住む人々を駆逐しようという姿は、類型的ですが分かり易い話しです。アメリカが各地で起こしている紛争ってコレに近いのではないかとつい考えてしまいます。

 アバターの乗った主人公のジェイクは、《ナヴィ》社会の調査活動のなかで《ナヴィ》の女性《ネイティリ》に恋をし、《ナヴィ》の生活と価値観を受け入れて《ナヴィ》の世界に行ってしまうのですから(Wikipediaにあるとおり)『ダンス・ウィズ・ウルブズ』と似ています。

 そう思って見ると、いろんな映画のシーンが思い浮かびます。

 武装ヘリがアバターを乗せて飛ぶシーンは、『地獄の黙示録』のあの有名な『ワルキューレの騎行』をバックにしたシーンですね。《ネイティリ》が猛獣に乗(『もののけ姫』)、モビル・スーツや、スイッチを切られて《アバター》が倒れるシーンは『マトリクス』、《ハレルヤ・マウンテン》が空に浮かぶシーンは『ラピュタ』。『スターウォーズ』を彷彿とさせるシーンもあって、これはこれで楽しめます。

 

監督:ジェームズ・キャメロン
出演者:
サム・ワーシントン
シガニー・ウィーバー
ゾーイ・サルダナ

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