映画 パピヨン(1973米) [日記(2011)]
スティーブ・マックイーンにしては地味な映画です。脱走がテーマとなっていますが、『大脱走』の華やかさは微塵もなく、唯ひたすらに自由を求めて刑務所から脱獄を図ろうとした男の人生を描いています。脱獄=人生、みたいな映画です。
監督:フランクリン・J・シャフナー
出演:スティーブ・マックイーン ダスティン・ホフマン
無実の罪で(であるかどうかはどうでもいいのですが)無期懲役となったパピヨン(スティーブ・マックイーン)は、南米フランス領ギアナの監獄に送られ死と隣り合わせの服役生活を送ります。
ギアナの刑務所は人間を壊すための処刑場だ
と映画の中で看守が言い放ち、監獄の所長だか誰かが
フランスは貴様達を見捨てたのだ!フランスのことは忘れろ!
と演説します。人権は何処にあるんだ!などと言ってもダメで、厄介払いした犯罪者を合法的に処分する流刑地なわけです。
物語は、パピヨンが贋札造りのドガ(ダスティン・ホフマン)と知り合い、奇妙な友情に結ばれてこの流刑地で遭遇する過酷な運命に立ち向かう姿が描かれます。
脱走の懲罰は2年の独房入り。光も射さない独房で昆虫を補食してパピヨンは生き延びます。二度目の脱走の懲罰は、独房入りが5年続きます。この2回の懲罰をパピヨンは乗り越え、さらに三度目の脱走を企てます。一方、頼みの妻に裏切られたドガは、野菜を作り豚飼い、この島に留まって余生を送ろうとします。『もうエエヤロ』と(関西弁は使いませんが)引き留めるトガを振り切って、ドガは岬から身を躍らせ脱走を図ります。しかし、パピヨンを突き動かす脱走への衝動はいったい何なんでしょう。アメリカの国是、自由!なんでしょうか。ダスティン・ホフマンとの対比が面白いです。
監督:フランクリン・J・シャフナー
出演:スティーブ・マックイーン ダスティン・ホフマン
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