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映画 バグダッド・カフェ 完全版(1987西独) [日記(2012)]

バグダッド・カフェ 完全版 [DVD]
 評判がいい様なので見てみました。
 一言で言うと、ドイツからやってきたオバサンと黒人のオバサンの心の交流。人種や民族がどうのという話しではなく、要は長年女性をやってきてすり切れたオバサン同士が、アメリカ西部の客の来ないドライブイン“ バグダッド・カフェ”で意気投合する、それだけです。

 ドイツからやってきたオバサンがジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)。ドライブインのオーナーのオバサンがブレンダ(CCH・パウンダー)。ジャスミンは、夫と旅行中に夫婦喧嘩をして砂漠の真ん中で車を降りてしまいます。えっちらおっちら(ジャスミンは太っているので)道路を歩いてたどり着いたのが寂れたドライブイン“ バグダッド・カフェ”。
 ガソリンスタンド、モーテル併設で、昔はそれなりにはやっていたんでしょうが、幹線道路から外れているために、ガソリン客が1日に2人と云う打ち捨てられたようなサービスエリア。ジャスミンを探しに来た夫が(探す気はあったんですねぇ)ビールを注文するんですが、免許が無いから置いていない、それならコーヒー、コーヒーメーカーが壊れているから出せない、なんちゅう店だ!。『カーズ』という、バイパスが出来たので寂れてしまった街を再建するアニメがありましたが、ああいう感じです。

  バグダッド・カフェがそういう環境ですから、そこに集う人々も想像つきますね。オーナー・ジャスミンの夫も、カウンターのヒスパニックもやる気なし。それでもモーテルにはうろんなオバサンが長期滞在していて(刺青師?)、駐車場にあるトレーナーハウスにはこれも自称ハリウッドの絵描き(ジャック・パランス)が住んでいます。
 オーナーのブレンダは、グータラな夫と遊び回っている娘や一日中ピアノばかり弾いている息子(だと思うのですが)にイライラが募るばかり。私の人生って一体何なんだ、状態。ついには爆発して夫を追い出してしまいます。

 そこへ、これも夫に愛想をつかして車を捨てた、私の人生って一体何なんだ状態のジャスミンが現れます。つまりこの映画は、グータラ亭主と息子娘を持って人生思うようにならないブレンダと、旅行の途中でこれも愛想を尽かして夫と別れたジャスミンの、“ 私の人生って一体何なんだ!”というオバサンとオバサンの出会いを描いた映画なんですね。

 でどうなるんだと云うと、それ程のドラマもありません。ジャスミンは、“ バグダッド・カフェ”のあまりの荒れよう汚さについドイツの国民性が出て?掃除を始めます...。

 似たような映画に『スモーク』があります。こちらもブルックリンのタバコ屋(昔のコンビニ)を舞台に、そこに集う人々の哀感というかゆったり流れる時間を描いたものです。

 でどうなんだ云われれば、面白いと云えば面白い、退屈と云えば退屈、心温まると云えば心温まる映画で、展開の速いわりには中身のないハリウッド映画に飽きた時に、たまには見るにはイイかもしれません。

監督:パーシー・アドロン
出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト CCH・パウンダー ジャック・パランス

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