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映画 ローン・レンジャー(2013米) [日記(2014)]

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 大昔に「ローン・レンジャー」のTV映画を見た記憶があり、「ハイヨッー、シルバー」「キモサベ」というセリフを知っている世代です。しかし、今更マスクの男の西部劇というのもどうなんでしょう。ゴア・ヴァービンスキー(監督)とジョニー・デップは『パイレーツ・オブ・カリビアン』のコンビですから、柳の下のドジョウを狙ったのでしょうか。

 TV映画では、ローン・レンジャーと先住民のトントのコンビが既に出来上がっていて、このふたりが事件を解決する話です(だったと思います)。今回の『ローン・レンジャー』は、TV映画の前史みたいなもので、地方検事のジョン・リードが如何なる理由で仮面の男ローン・レンジャーとなったか?どのようにトントとコンビを組むに至ったか?という話です。

 この手の映画の常道で、冒頭から派手なアクションで観客を惹きつけます。先住民トント(ジョニー・デップ)と後のローン・レンジャー、地方検事ジョン・リード(アーミー・ハマー)は偶然同じ列車に乗り合わせ、これも犯罪者として護送中のブッチ(ウィリアム・フィクナー)を奪い返しにきた強盗団一味と大アクションを繰り広げます。
 ブッチはまんまと逃走し、ジョンの兄は、ジョンをテキサス・レンジャーに任命しブッチを追いかけます。つまり、ジョンはレンジャーとなるわけで、「ローン」レンジャーまであと一歩。

 ところが、ブッチを追いかけたジョン兄弟+レンジャー一行は返り討ちにあって全員殺され、ジョンひとりが生き残ります。たったひとり(alone)生き残ったレンジャーですから、「ローン・レンジャー」、語呂合わせですかこれは。
 検事のジョンは、当然ブッチ逮捕に向かうわけですが、同じくブッチを追っていたトントとの共同作戦となります。ジョンが生き残ったことを隠すために、マスクを付けて追いかけよう、あいつは悪魔だから、銀の弾丸でないと倒せない、ということになり、ローン・レンジャー、トント、マスク、銀の弾丸が揃います。そうそう、シルバー(馬)はどうした? →取ってつけたようにシルバーが現れます。

 ここまではもう笑うしかないローン・レンジャー「前史」です。(私のように)TV映画を見た世代はナルホドと感心してしまうのですから、自分で自分を笑うしかありません。しかし、ローン・レンジャー誕生秘話としてはかなり無理がありますが、コメディだと考えればこんなもんでしょう。

 道具立てが揃ったのでいよいよ本編です。ところが、アクション満載の本編は序論ほど面白くありません。時代は大陸横断鉄道が開通した1869年。この鉄道を利用して、ブッチ+新たに登場するその兄貴 vs. ローン・レンジャー+トントの大活劇が展開されるのですが、それだけ。『インディー・ジョーンズ』を見せられているようです。ティム・バートンの奥さんのヘレナ・ボナム=カーターも変な役で登場するのですが、これは、バートンと『シザーハンズ』以来付き合いの深いジョニー・デップが、奥方も出ればと言って出演させたのですね。

 ローン・レンジャーが何故ローン・レンジャーとなったのか?、コレ以外には何もないです。続編はたぶんありません。ということで、この映画はお薦めしません。いや、TVのローン・レンジャーを知っている世代は、意外と楽しめるかもしれませんね。

監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:アーミー・ハマー ジョニー・デップ ヘレナ・ボナム=カータ

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