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映画 私の中のあなた(2009米) BSシネマ [日記(2014)]

私の中のあなた [DVD]
 原題、My Sister's Keeper。
 血液ガンの姉のためにスペア臓器提供者とした誕生した妹の物語です。臓器移植という現代的な話を「家族愛」に持ってゆくあたりは、アメリカ映画です。

 血液ガンに罹ったケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)のために、医師は臓器移植の適合性を持った兄弟の出産を提案します。体外受精で適合性を確認して生まれたアナ(アビゲイル・ブレスリン)は、臍帯血の提供から始まって骨髄、血液など姉を生かすためにスペアパーツの供給者となります。冒頭で紹介されていますが、アナを生むくらいですから、母親サラ(キャメロン・ディアス)がケイトを生かそうという情熱が凄いです。

 そのアナは、14歳になって母親に反旗を翻します。ケイトはの病状は悪化し、アナの腎臓移植が必要となります。アナは腎臓移植を拒否し、勝訴率91%を誇る有名な弁護士アレクサンダー(アレック・ボールドウィン)に700ドルで保護を依頼します。アレクサンダーは、5歳からケイトのためにが傷つけられ、腎臓を提供すると普通の生活が送れなくなるたアナのために、わずか700ドルでこの訴訟を引き受けます。

 アナが腎臓の提供を拒めば、ケイトは確実に亡くなります。アナは姉の死を承知の上で訴訟に及んだのか?、これがひとつ謎となって映画は観客を引っ張ってゆきます。
 伏線もしっかり用意されており、弁護士を辞めてケイトの看護あたるサラを始め一家はケイトの病気を中心に回り、兄のジェッシーは(それが原因かどうかは?)識字障害を抱え込んでしまいます。経済的にどうのという話は出てきませんが、家族のひとりが難病に罹ると家族が崩壊しかねない状況は理解できます。キャメロン・ディアスは、アナに犠牲を強いてでもケイトを救おうとする母親を見事に演じています。見ている方は抵抗を感じますが、我が子を救うためには家族の少々の犠牲は厭わないということも、また母親の愛情なのでしょう。化学療法のため髪の抜けてしまったケイトのために、サラもまたスキンヘッドとなる辺りは圧巻です。
 映画の、キャメロン・ディアスのスキンヘッドは鬘ですが、ケイト演じた女優さんは、頭を剃って病気のメイキャップをして汚れ役を熱演しています。

 後半は、ケイトの闘病とこれも癌のボーイフレンドとの恋があり、それを見守るサラ、夫のブライアン(ジェイソン・パトリック)の優しい視線が泣かせます。動のサラに対して「静」のブライアンというのも、見応えがあります。難病の娘を抱えた父親の愛情というものが、静かに伝わってきます。
 一方アナとアレクサンダーの腎臓移植差止請求には、サラが自ら弁護士となって受けて立ちます。裁判は、アナを証人に、サラとアレクサンダーの舌戦が繰り広げられ、父親と兄が傍聴するという異例の展開となります。

 そして明らかになった真実とは...、ということで、なかなか涙腺を刺激される映画です。お薦めです。
 アナは何処かで見たことがあると思ったら、先日見た『ゾンブ・ランド』に出ていました。なかなか達者な役者です。

監督:ニック・カサヴェテス
出演:キャメロン・ディアス アレック・ボールドウィン アビゲイル・ブレスリン ソフィア・ヴァジリーヴァ

タグ:BSシネマ
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