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映画 ハノーバー・ストリート/哀愁の街かど(1979米) [日記(2014)]

ハノーバー・ストリート-哀愁の街かど- [DVD]
 米軍パイロットと英国人の看護師が、大戦下のロンドン「ハノーバー・ストリート」で出逢って恋に落ちるというラブストーリーです。時代は、ロンドが空襲にさらされフランスはナチスに占領されていますから、1940年代初めの頃でしょう、たぶん。ラブストーリーにサスペンスも盛り込まれ、造りは少し荒いですが、なかなか楽しめます。ハリソン・フォード37歳、クリストファー・プラマー50歳の映画ですから、このふたりが若い!。
 
 B25爆撃機のパイロット/デイビッド(ハリソン・フォード)、と看護師マーガレット(レスリー=アン・ダウン)が「ハノーバー・ストリート」で出逢って恋に落ちます。何故アメリカのパイロットがロンドンにいるかというと、米軍はイギリスに航空基地を持ち、ドイツ本土を空爆しているからです。B25とB17と爆撃機の違いはありますが、『メンフィス・ベル』も似たような設定でした。

 デイビッドとマーガレットが出会うのが空爆下のロンドンです。デイビッドは、2週間後にハノーバー・ストリートで再会を迫りますが、マーガレットは拒み名前さえも告げません。別れ際に手袋が脱げ、謎が明らかになります。薬指には結婚指輪が光り、マーガレットは人妻だったというわけです。
 一端は再会を拒んだマーガレットですが、人妻と米軍パイロットの恋は燃え上がります。後にマーガレットによって語られますが、19歳で政府役人と結婚し、何不自由ない生活を送ってきた彼女が、それ故に落ちた陥穽だったというわけです。
 デイビッドの出撃と情事、マーガレットの幸せな家庭が交互に描かれます。マーガレットの夫ポールは情報将校で、これが伏線です。
 ロンドン空襲下の不倫というと、『ことの終わり』を連想します、戦争は人の心にも火をつけるものなのでしょう。

 デイビッドはエンジンに異音を感じ出撃を取り止め、その出撃で編隊の3機が撃墜されます。エンジンに不調は発見されず、臆病者だという噂が流れることになります。勇敢なパイロットだったデイビットは、マーガレットと出逢ってから死を恐れるようになったと彼女に告白しています。
 もうひとり、マーガレットの夫ポールです。彼は陸軍情報部でスパイマスターの仕事に携わっています。ゲシュタポに潜入させた部下が相次いで殺され、情報部は二重スパイの存在を疑い、ゲシュタポ本部からこのリストを盗み出す計画を立てます。ポールは、この計画を自らの手で実施します。スパイマスターですから、自らエージェントになることはないのですが、部下を死地に追いやり後方で安穏としている生活から抜け出そと考えたわけです。これは、妻の不逞に感づいたわけでは無いのですが、無意識下で気付き人世を立て直そうとしたと考えてもいいでしょう。

 そして、デイビッドとポールが出会うことで、ラブストーリーがサスペンス(アクション)映画に変わります。ポールをリヨンに降下させるためにB25が用意され、そのパイロットがデイビッドということです。不倫された夫と不倫相手が顔を合わせるのですが、ハリソン・フォードとクリストファー・プラマーですから、当然喜劇にはなりません。
 ふたりの乗ったB25がリヨン上空で撃墜され、からくもパラシュートで脱出し、ポールとデイビッドはゲシュタポ本部を目指します。

 米国人パイロットと人妻のメロドラマに始まったわけですが、この展開には面食らいます。サスペンスというにはお粗末、アクションというには物足りません。

監督: ピーター・ハイアムズ
出演:ハリソン・フォード レスリー=アン・ダウン クリストファー・プラマー

タグ:BSシネマ
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