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映画 戦略大作戦(1970米)BSシネマ [日記(2014)]

戦略大作戦 [DVD]
 原題、“Kelly's Heroes”。ヨーロッパで闘う米軍を描いた戦争映画です。と言っても1970年のクリント・イーストウッド主演ですから、難しい話は一切ありません。どちらかと言うとマカロニ・ウェスタンのノリです。
 最前線にいるビッグ・ジョー曹長(テリー・サバラス)の小隊が、ドイツ軍の大佐を捕虜にします。大佐を尋問したケリー二等兵(クリント・イーストウッド)は、大佐の持ち物の中から金のインゴットを発見したことからストーリーは展開します。 
 ドイツ軍は14,000本のインゴットを、前線から50kmほどの小さな町の銀行に保管している事実が明らかになります。ケリーは考えるわけです、これは戦争をしている場合ではない!。金塊を奪おうと軍曹に持ちかけますが、この軍曹、後のテリー・サラバスと違って意外と真面目。オレは部下の安全に責任があるとか何とか言って乗ってきません。
 この話に乗ってくるのが戦車隊の小隊長オットボール軍曹(ドナルド・サザーランド)。この軍曹はかなりいい加減で、戦車をいつも汚して如何にも戦っている風を装うという要領で生きている兵士。オットボールに言わせると、米軍のシャーマン戦車は独軍のタイガー戦車には太刀打ち出来ないそうです。せめてもと言うことで、砲身に鉄パイプを被せてタイガー戦車より口径を大きく見せたり、大きなスピーカーを取り付けて音楽を鳴らしながら走ったりといういかにもヤンキー(ドナルド・サザーランドはカナダ人)。

 つまり、
ケリー二等兵 →冷静な指揮官
ビッグ・ジョー曹長 →有能な古参兵
オットボール軍曹 →戦場を要領で生きる陽気な戦車兵
この3人がチームを組んで、14,000本、1,600万ドルの金塊をドイツ軍から奪うという話です。ビッグ・ジョー曹長は最初は渋っていたものの、小隊全員が金塊に目が眩んでこの略奪に参加したため、引きずられるように加わります。どうせ死ぬんだったら大金を掴んで死にたい!あわよくば生き延びたい、まぁ人の人情ですね。一旦加わる、ビッグ・ジョー曹長は優秀な兵士ですから大活躍します。
 
 規律のある軍隊で、命令も無しにそんな勝手な行動ができるのか?、映画ですからこれが出来るんですねぇ。金塊をエサに物資を調達し、買収して砲撃をやらせ、果ては工兵部隊を抱き込んで橋まで架けてしまいます。
 ケリー達が、前線の50km先で戦っている通信が司令部に傍受され、この勝手な行動が司令部にバレます。硬直している戦線で、ケリー達が50kmも先行して戦っているわけですから、、勲章ものだ!と司令官は大喜び。オレも前線に行くと言ってジープに乗って飛び出して行きます。この部下を怒鳴りつける口の悪い将軍は、ロンメルと戦いヨーロッパを進撃したパットンをイメージしているんでしょう。
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 金塊強奪作戦です。金塊の眠った銀行は、数十人のドイツ兵と3台のタイガー戦車に守られています。ケリー、ビッグ・ジョーの小隊は激戦の末(予定通り)これを撃滅するわけですが、金塊までもう一歩のところでタイガー戦車に阻まれます。オットボール軍曹の言うように、まともに戦ってもシャーマン戦車に勝ち目はありません。ケリー達がどうしたかと言うと、タイガー戦車のドイツ兵を「買収」したのです。おレ達もオマエ達もイヤイヤ戦争に駆り出されたんだ、金塊のために手を握ろう、というわけです。で、どうなったかと言うと、ドイツ兵はこれに乗るわけです(笑。

 ケリー達はまんまと金塊略奪に成功するのですが、この手の映画では最後にどんでん返しがある筈です。『地下室のメロディー』でも、ジャン・ギャバンとアラン・ドロンが手に入れた大金は、ホテルのプールに浮かび上がって犯罪は徒労に終わります。さぁラストはどうなるだろうと思って見ていたのですが、ケリー達は米軍の「開放」に沸き立つ町を尻目に金塊をトラックで運び去って、幕。ハリウッド映画です。
 BSで放映されたので見たわけですが、これは意外と拾い物でした。お薦めです。

監督 ブライアン・G・ハットン
出演:クリント・イーストウッド テリー・サバラス ドナルド・サザーランド 

タグ:BSシネマ
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