映画 暗くなるまで待って(1968米) BSシネマ [日記(2014)]
原題は、Wait Until Dark。オードリー・ヘプバーン主演の有名なサスペンス映画です。ヘプバーンのサスペンスには『シャレード』があります。『シャレード』は、富豪の夫が謎の死を遂げ、謎が謎を呼び誰が味方で誰が敵なのかわからないという映画です。『暗くなるまで待って』にはそういう仕掛けは無く、悪人がオードリー・ヘプバーンを追い詰めるという極単純なサスペンスです。単純ですが、オードリー・ヘプバーンが盲目という設定が凝っています →よって、「暗くなるまで待って」。
カメラマンのサム(エフレム・ジンバリスト・Jr)は空港で女性から人形を預けられます。胴体に麻薬を縫い込まれたこの人形を巡って、サムの妻スージー(オードリー・ヘプバーン)に危機が迫るという設定です。
人形を探すために三人の悪人がスージーに近づきます。サムの友人と名乗るマイク(リチャード・クレンナ)、サムを殺人事件の容疑者に仕立ててスージーを取り調べる偽刑事カルリーノ、妻がサムと浮気していると云うハリー(アラン・アーキン)、実はマイクとカルリーノを使う黒幕。この三人がスージーを騙して人形のありかを聞き出そうとします。三人の嘘が徐々に崩れ、盲目のスージーに恐怖が忍び寄るあたりが、この映画の見どころです。
最後は、ハリーが暴力でスージーを脅しますが、彼女は部屋の電球を壊し、闇の中でハリーと対決します→「暗くなるまで待って」ですね。盲目の美女が知恵と勇気で悪人と渡り合うサスペンスは、スリル満点で面白いです。
マイクを演じるのは『ロッキー』の大佐リチャード・クレンナ。夫のサムは、『サンセット77(YV映画)』のエフレム・ジンバリスト・Jr→懐かしいです。
ヘプバーンの映画は、どれを見てもヘプバーンの魅力を引き出そうという意図が見え見えで、少し鼻につきます。ティファニーで朝食をのホリーは娼婦なのですが、これが娼婦?という演出です。麗しのサブリナ(1954)、昼下がりの情事(1957)、尼僧物語(1959)のヘプバーンは、キラキラと輝いていて本当に素晴らしい。
『暗くなるまで待って』はお薦めです。
出演:オードリー・ヘプバーン アラン・アーキン リチャード・クレンナ エフレム・ジンバリスト・Jr
タグ:BSシネマ
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