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映画 穴 (1960仏) [日記(2015)]

穴 LE TROU HDマスター [DVD] 1960年公開のモノクロ、フランス映画です。中身はシリアスな脱獄映画で、タイトルはそのものズバリの脱獄の「穴」です。登場人物は5人。

ロラン(ジャン・ケロディ )
過去3回の脱獄経験を持つベテラン
ジェオ(ミシェル・コンスタンタン):の話しかしない怠け者。老母のために脱獄を思い止まる
マニュ(フィリップ・ルロワ):ロランとともに穴掘りの主要なパートを担う
ボスラン(レイモンド・ムーニエ):坊さんのアダ名を持つ気のいい男

 この裁判を待つ未結拘置所の雑居房に、5人目ガスパール(マーク・ミシェル)が加わります。
ガスパールは、猟銃の暴発で妻を傷つけ、「計画殺人未遂」で妻に訴えられ留置されます。いざこざの原因は、妻の妹との不倫。妻と祖母が資産家で、ヒモのような生活を送っているようで、金のライターを所持していたことで咎められますが、所長の判断で放免される挿話が挟まれます。育ちのよいガスパールは所長の覚えもめでたいようです。
 4人の未結囚の中に、場違いなガスパールが紛れ込んだことで起きる、脱獄の顛末が描かれます。

 留置所の囚人の生活がリアルに描かれます。未結留置所ですから、(国の違いもあるでしょうが)比較的自由なようで、食事は房でとり煙草も自由。朝はコーヒーまで出ます。しかし、マッチを持ち込んでもいいんでしょうかねぇ。『網走番外地』とは大違い(笑。
 裁判となれば10年20年の懲役刑が確実な4人は脱獄を計画し、この計画にガスパールが加わります。

 中盤は、脱獄の「穴」掘りです。鏡の砕片を歯ブラシに括りつけて「潜望鏡」を作って監視の動きを見張り、ベッドの鉄わくを外して穴掘り道具。雑居房のコンクリートを破り、床下の鉄枠を金ノコで切り、地下水路に横穴を開けて脱出路が掘られます。 『大脱走』の大義名分や規模はありませんが、モノクロの映像と相まって緊迫感があります。
 そして、監獄からナントカ通りへの脱出路が開通します。

 このまま脱走が成功しては、面白くもナンともありません。見ている方は、穴が開通したこの映画の決着を、どうつけるのかが一番 気にかかるところです。終盤で、ガスパールの伏線が表に現れて来ます。
 ガスパールに、不倫相手の妻の妹が面会に現れ、妻がヨリを戻したがっていることが伝えられます。拘置所の所長からは、告訴が取り下げられたことが伝えられます。うまくすれば、保釈もあり得る!、という展開の中で脱獄が実行されます。

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 ロラン                       ガスパールとジェオ
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 ボスランとマニュ

監督 ジャック・ベッケル
出演:マーク・ミシェル ジャン・ケロディ ミシェル・コンスタンタン フィリップ・ルロワ レイモンド・ムーニエ

 


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