映画 ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(2014米) [日記(2018)]
ふたりが40年住み慣れた「眺めのいい部屋(集合住宅)」は、エレベーターの無いアパートの5階(5Flighys Upだから6階?)、足腰の弱ってきたアレックスには階段の登り降りが苦になってきました。そんな折り、アレックスと共に毎日階段を登り降りする愛犬が椎間板ヘルニアで入院し、夫婦は「眺めのいい部屋」を売ってエレベーターのあるアパートに引っ越すことを決意します。
余談ですが、11歳の我が家の駄犬も軽い椎間板ヘルニアで、散歩の途中にある階段では抱きかかえています。愛犬の入院が引っ越しの引き金になるエピソードは納得します(笑。
「眺めのいい部屋」を手放し新しい部屋を探すという話なのですが、そこはモーガン・フリーマンとダイアン・キートン。不動産売買の話が、40数年連れ添った夫婦の重さの話に転じます。二人とも大スターですから、何の違和感もなく見てしまいますが、黒人と白人の夫婦なのです。アレックスとルースの現在に、所々で過去がフラッシュバックされます。
ルースが画家アレックスのモデルをしたことが、ふたりの馴れ初めだったようです。恋愛に発展し、”黒人と白人の結婚が30州で禁止され20州で嫌悪されていた頃(ルースのセリフ)”周囲の反対を押しきって結婚、以来40年この「眺めのいい部屋」で暮らしてきました。平穏だけの暮らしでは無かったでしょう。夫婦には子供がいません。子供の出来ない原因がどうもルースにあるようで、子供の欲しいルースは苛立ちアレックスがなだめるシーンが挟まれたりします。
「眺めのいい部屋」とは、そんな夫婦の40年が刻まれた部屋だったわけです。自らの衰えと愛犬のために夫婦の40年を手放すのか、という話です。ここまで見てくると、アレックスは部屋を売らないだろうと確信します →事実そうなります。
モーガン・フリーマンとダイアン・キートンの演技を見る映画です。その演技を文字で起こすことは不可能。それにしても、アレックスを我が身と引き比べると後悔しきり、明日からは...となります(笑。なかなかに味のある映画です。原作があるようなので、今度読んでみます。
監督:リチャード・ロンクレイン
出演:モーガン・フリーマン ダイアン・キートン
出演:モーガン・フリーマン ダイアン・キートン
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