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映画 猿の惑星: 聖戦記(2017米) [日記(2018)]

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー) 2枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray]  原題:War for the Planet of the Apes。『創世記』ではジェームズ・フランコ、ジョン・リスゴー、『新世紀』ではジェイソン・クラーク、ゲイリー・オールドマンが出演し人間VS.エイプ(猿)の構図でしたが、『聖戦記』になると、ウディ・ハレルソンは出ているものの殆んどシーザー=エイプの世界です。主演のシーザーは3作ともアンディ・サーキス。

 冒頭、軍隊がエイプを攻撃するシーンで、兵士の背をゴリラがつつきます。神出鬼没のエイプですから、早くも背後に廻ったのかと思うと、これが人間に寝返ったゴリラ。今回は、エイプを裏切って人間の手先となったエイプが登場します。エイプの世界も人間と変わらないわけです。

 シーザー(アンディ・サーキス)のグループを大佐(ウディ・ハレルソン)の部隊が襲撃し、シーザーの妻と息子が殺されます。シーザーは仲間を安全な森に逃がし、復讐のため大佐を追います。リーダーであるシーザーを守るため、オラウータン、ゴリラ、チンパンジーの3人(匹)が加わり4匹の復讐の旅が始まります。
 途中で一行は口のきけない少女を拾い、猿人間の混成部隊が成立します。この少女ノヴァがいないと、ストーリーはモロに人間VS.エイプとなるため、言わば緩衝の役目を果たします。もうひとり、バッド・エイプと名乗る英語を話すエイプが登場し、大佐の軍団がいる場所へと一行を導きます。このバッド・エイプは動物園出身のためエイプ同士が使うボディー・ランゲイジが出来ず、英語でコミュニュケーションするという変わり種。

 人間世界に、口が利けなくなる奇病が発生します。人類は言葉を獲得することによって、抽象化する能力を発達させ、コミュニケーションによって集団の力を発揮し地上の覇者となったわけです。この病気の蔓延は、人類の退化と滅亡につながると考えた大佐は、感染者を処刑し「壁」を作って奇病の侵入を食い止めようとします。けっこう無理な設定ですがなかなか哲学的で、安易にウィルス(でバタバタ倒れる)等をもってこなかったところは評価できます。壁の建設も、トランプがメキシコ国境に作ると言った壁のアイロニー →拍手(笑。何処かの大統領は禿頭を隠しています?が、ウディ・ハレルソンの大佐はスキンヘッド!。ハリウッドは、反トランプを宣言しているようです。
 壁の建設にエイプを捕獲し使役する大佐に、エイプ+人間の少女が敢然と立ち向かいます。

 『聖戦記』では、主人公は完全にエイプで人間は脇役に過ぎません。少女エヴァはエイプと交わることによって彼らのボディー・ランゲイジを獲得し、私は人間なのかエイプなのかをオラウータンのモーリスに問います。モーリスは、アンタはエヴァなんだと答えます。

 人間との闘いで傷ついたシーザーは、ラストで死にます。『猿の惑星 4』は無いのでしょうね、残念。

監督:マット・リーヴス
出演:アンディ・サーキス ウディ・ハレルソン スティーヴ・ザーン

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