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ロングテール現象 [日記(2005)]


ロングテール現象
先月のビジネス誌で「ロングテール現象」という単語が目に入ったのでメモしておいた.今日思い出して検索をかけて見るといろいろ出てくる.
これはよく言う「ニッパチ(2:8)の原則」の反対である.
「米国のアマゾン・コムの本の売上げの半分以上が、販売部数ランキングの4万位から230万位までのロングテールから上がっている」らしい.つまり,横軸に売上順位,縦軸に販売部数を取り,販売部数の多い順に並べたグラフを書いた場合.右端のLong Tail(長い尾ッポ、商品数はやたら多いが1商品当たりの売上数は小さい)で売上の半分以上を稼いでいるということである.
私の職場近くには○屋書店というメジャーな書店が存在する.通勤途上にあるため,○屋書店での購入が多いが,売場は全く面白くない.何でも在りそうでいざ買いに行くと売っていない.新刊とベストセラーは山積みしてあるが,欲しい本はなかなか見つからない.売場面積が限られているいる以上,売れる本を増やし,売れない本は返品するのが当たり前である.1年に1冊売れるか売れないか分からない本を在庫する店長はいないはずである.
スーパーやコンビニはPOSにより1品1品データ管理し、売れない商品は即座に駆逐される仕組みで経営されている。結果何処も似たような商品が並んでいる。インターネット書店はこの常識を見事に覆したわけだ.
20%の製品が80%の売上を作り,20%の顧客が80%の利益を生むという「2:8の原則」「ABC分析」で生きてきた世代に取っては,由々しき問題である.現実の○屋書店と仮想のアマゾンを同じ理屈で論じることは出来ないが,○屋書店の売場で「何か違う」と感じていた違和感を「ロングテール現象」で説明されると納得してしまう.ロングテール現象が当てはまるケース、「2:8の原則」が生きるケースとケース・バイ・ケース(^^;)だろうが,常に80%(C評価)に属して来た人間にとって「ロングテール現象」は福音である.
http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u103.html