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湯豆腐 京都南禅寺 順正 [日記(2005)]


http://www.to-fu.co.jp/ma.html

 京都に行ったので、昼飯に順正の湯豆腐としゃれてみた。大昔に食べて、豆腐ってこんなに旨い物かと思ったが、今食べてみると何のこともないない「湯豆腐」である、舌が肥えたのか。HPに「のれんを味わう」とある、そんなものかもしれない。周りを見回すと同じ中年のおじさんおばさんと外人の観光客だけ、そうだろうな。

・11/19追記
会社で↑の話をしたら、お薦めの店を聞いた ⇒湯豆腐・嵯峨野


ロバート・カーソン シャドウ・ダイバー 早川書房 [日記(2005)]

シャドウ・ダイバー 深海に眠るUボートの謎を解き明かした男たち

シャドウ・ダイバー 深海に眠るUボートの謎を解き明かした男たち

  • 作者: ロバート・カーソン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2005/06/23
  • メディア: 単行本

 深海に沈む沈没船に潜るダイバーと彼らが発見した沈没船の謎を描いたノンフィクション。たとえば、深さ50~60mの沈没船に潜る危険をこのように書く。
「(沈没船の)船内で苦境におちいり、パニックを起こしたダイバーのその後の運命を見てみよう。心拍数と呼吸数がはねあがる。水深60メートルでは、肺を満たすには、海上と比べて7倍の体積の空気が必要なので、タンクの空気は急速に減り、みるみるうちにゲージの針はレッドゾーンへ向かって落ちてゆく。その光景を見ることによって、鼓動と呼吸はますます速くなり、つまりは問題解決の時間がさらに短縮される。空気を大量に吸えば、窒素酔いはパニックを悪化させる。こうして悪循環がはじまる。」さらに、潜水病から逃れるためには、20分の潜水には2時間の水中での減圧が必要とされる。
 彼らが水深70mで見つけたのは、ドイツの潜水艦Uボートだった。海軍の記録にもないUボートの謎を追ってダイバー達の探索が始まる。窒素酔いと潜水病の危険にさらされ、2年半の間に3人の犠牲者を出しながら、何故どのように彼らはUボート沈没の真相を突き止めたのかがこの物語の主題である。ベトナム戦争の優秀な衛生兵ジョン・チャタトン、海軍少将を祖父に持ち、優秀な成績にもかかわらず海軍に入れなかったリッチー・コーラーの二人を軸に後半はドイツ、ワシントン、ニュージャージーを舞台に水中と陸上の謎解きが進行する。4年間を費やし家族まで犠牲にして、何故これほどまでにUボートの艦名解明にこだわったのか。コーラーは自分にドイツ人の血が流れているためだと考え、チャタトンは海底に眠る彼らの家族に真実を伝えるためだと云うが、Uボートの謎の解明は、人生の何処かで見失った彼ら自信の自分探しの旅である。
 ふたりは陸上での調査によりUボートの艦名をほぼ解明するのだが、確かな証拠を求めて、どう分析しても死の答えしかない潜水を敢行するチャタトン、すべての答えが得られた後、乗組員の遺族、関係者をドイツに訪ねるコーラー。何がふたりを冒険家を越えた行動に走らせたのか。
 彼らの冒険を単なる冒険物語に終わらせない再読に耐えうるノンフィクション、500ページを一気に読ませる。
uboat.net
特型潜水艦伊401

★★★★☆


Google Earth [日記(2005)]


 京都御所から比叡山を望む

 Google Earthで遊んでみた。Google Mapもすごいが、こっちの方は驚嘆!これだけの情報が入手出来るとはいい時代になったものだ。
Google Earth →http://earth.google.com/


XmasTree [日記(2005)]


 
通勤途上のXmasTree。


2005年度 毎日出版文化賞 [日記(2005)]

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

  • 作者: 佐藤 優
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/03/26
  • メディア: 単行本


本年の毎日出版文化賞に村上龍の「半島を出よ」と佐藤優の「国家の罠」が選ばれた。毎日出版文化賞といえば、どちらかといえば人文科学系の堅い本が多いと思うが、この二つは正直びっくり。「国家の罠」は読んでいないが、著者はあの鈴木宗男問題で背任罪で外務省を追われた官僚であり、「半島を出よ」は確かに面白かったが、両者ともどちらかといえば時事的な主題であり、正直毎日出版文化賞のようなものを受賞するとは予想外である。
受賞理由は、
「国家の罠」については、『「国策捜査」の罠に落ちた政治的確信犯として自らを位置づけ、その正当性を主張する国家に対する告発の書・・・』
「半島を出よ」については、『村上氏は北朝鮮という「他者」の仮構によって日本という「システム」の機能的な弱点を徹底的に考え抜き、今日の時代状況を壮大な思考実験として提示している。』
であるらしい。
読書日記 →http://blog.so-net.ne.jp/e-tsurezure/archive/20050509


世界遺産 ヴァルベルイの無線電信局 [日記(2005)]


世界遺産 ヴァルベルイの無線電信局(スウェーデン) 10月23日放送
Radiostationen Grimeton SAQ
 
 この手のものが好きで毎週欠かさず観ている.世界遺産といえば自然か歴史的建造物が多いが、「無線電信局」類は初めてであろう。現代の感覚と全く異なる無線電信局の姿に圧倒される.200kw交流発電機,380mおきに建てられ高さ127mの6基のアンテナ。1923年完成の送信棟は「80年前に設置された無線局内部の機器類は全て、当時と同じ状態で保全されており、今でも世界に向けて長波の電波を送ることができる」らしい。「19世紀末から20世紀始めにかけて、スウェーデン国民の1/4が新大陸に渡ったため大西洋を越える無線が必要となった」ために建設された。
 日本にも同様な施設があるらしい。宇佐美送信所関連資料集
刈谷市の無線の鉄塔
 ヨーロッパとの無線通信を目的に設置され,アンテナは250m高,1760m長、出力500 kWという巨大な通信施設である.1950年よりアメリカ海軍に接収され、1994年に返還された.1993年まで17.842kHzの超長波で原潜との交信に使われていた.送信機は出力700kWの高周波発電機で,ヴァルベルイを上回る.残念ながら鉄塔は1995年に撤去されたらしい. 残っていれば間違いなく「世界遺産」だろう.


宮本 常一 忘れられた日本人 岩波文庫 [日記(2005)]

忘れられた日本人

忘れられた日本人

  • 作者: 宮本 常一
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1984/01
  • メディア: 文庫

 「旅する巨人」で宮本常一に対する偏見、イメージができあがったためか、素直に読めない。有名(らしい)な「土佐源氏」を読んでも「梶田富五郎翁」を読んでも、物語より語り部より宮本常一を常に意識してしまう。そこには丸い眼鏡をかけ、じっと耳を傾ける40代の男がいる。それはファーブルが南フランスの田舎の丘陵で地面には這いつくばるようにじっとタマコロガシを観察している姿である。「旅する巨人」よりも先に読むべきであった。
 網野善彦の解説を読むと、本書を文学作品として読んでもよい、とある。そういえば、昔読んだ柳田国男も文学全集の一冊だった。宮本常一版「街道をゆく」とかんがえれば、楽しめる。

佐野真一氏と渋沢敬三に敬意を表し、かつ紀行文として★★★★☆。