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GooleMapとナスカ地上絵 [日記(2005)]

ナスカの地上絵 

旧聞に過ぎるが「グーグルの地図は鮮明過ぎ 各国が懸念表明」の記事を読んで,「北朝鮮の寧辺の核施設」が見られるならナスカの地上絵は見られるだろう,ピラミッドも可能かと試してみた.ピラミッドはカイロからナイル川をたどれば比較的容易に見つけることができる.GoogleMapでピラミッドを発見すること、ちょっとした感動である.ナスカの地上絵はさすが場所が分からない.Googleで検索をかけると先達のページが見つかった.考えることは誰も同じらしい.この調子で世界各国を飛び回る.北米は高速道路を走る車が分かるほど鮮明に出る.「テロリストが基地などの衛星写真をネットで入手する恐れがある」そのとおりだとは思うが,世界を股にかけるテロリストが衛星写真のDVDなど手に入れていないわけは無いし,世界で数億のインターネット利用者のサービス享受(楽しみ)を奪うことは無いだろう.これは,ポルノが堂々とnetで出回り,最初こそ論議を呼んだが何時の間にやら誰も気にしなくなったことと同じではないだろうか.テロリストに利用されるリスクより,教室にいながら世界を飛び回れる教育効果の方が大きいと思うが,どんなものだろう.小学生の頃GoogleMapに出会っていたなら,きっと地理好きになったと思うし,中学生時代に英辞郎と翻訳サイトががあったなら,英語の進歩も早かったと思う(今だから何でも云える).


千住 博, 野地 秩嘉 ニューヨーク美術案内 光文社新書 [日記(2005)]

ニューヨーク美術案内

ニューヨーク美術案内

  • 作者: 千住 博, 野地 秩嘉
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2005/10/14
  • メディア: 新書

 NYに出張した上司から勧められた一冊。画家・千住博とノンフィクションライター野路秩嘉が案内役をつとめるニューヨークの美術案内書.
案内されるのは,メトロポリタン美術館,ニューヨーク近代美術館,チェルシーのギャラリー,フリックコレクション.作家はフェルメール,ゴッホ,モネ,ルノワールからピカソ,アンディ・ウォールフォール,ジャコメッティなど多岐にわたる.ニューヨークの美術館案内というより,美術(アート)の案内(見方)書といういったほうがふさわしい.
 画家・千住博からは,画家ならではの楽しみ方が,野路秩嘉からは,ニューヨークのアートビジネスについて教えられる.読後「今度美術館に行ったら耳を見てみよう」と思うこと必定である.
 作品に50㎝まで近づいて作家の目線で鑑賞するという手法も機会があったら是非試してみたい.9月に京都美術館で「ルーヴル美術館展」を催していたので観にいったが,とても「50㎝まで近づ」けるような状態ではなかった.薄暗い中でスポットが当たった絵を人垣の後ろから「鑑賞」しただけであった.フェルメールをみにいった時は,確か立ち止まらないで下さいみたなこと云われたような気がする.10年ほど前に仕事の途中に抜け出してメトロポリタン美術館に行ったことがあるが,ガードマンも居ず絵の前のロープもなく,広くゆったりとした展示室でくつろいで鑑賞することができた.教科書に載っていたあの絵が手を触れる距離でみることができることに感激した.
 傑作なのは,デミアン・ハーストの作品である.1991年に制作された213㎝×640㎝×213㎝のその作品の組成は,なんと「ガラス,スチール,シリコン」ここまでは普通である.加えて「ホルマリン,サメ」である.なんと6メートルの水槽に入ったホルマリン漬けの「鮫」である.題ががしゃれている「The Physical Impossibility of Death in the Mind of Someone Living 」.この作品が800万ドルで売れた,買ったのは30代の金融マンでヘッジファンドの開発が仕事であるという,理由は・・・.
 もう一つNYのパフォーマンスアート熊のぬいぐるみ「ピム」の話も心暖まるエピソードである.
メトロポリタン美術館→http://www.metmuseum.org/
NY近代美術館 →http://www.moma.org/
フリック・コレクション→http://www.frick.org/

あまりに簡単に読め、投資効果が薄いので★★★☆☆


佐野真一 旅する巨人~宮本常一と渋沢敬三 [日記(2005)]

旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三

旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三

  • 作者: 佐野 真一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1996/11
  • メディア: 単行本


 渋沢という名字からわかるように、敬三は渋沢栄一の孫に当たる。戦争中に日銀総裁、戦後に大蔵大臣をつとめ、KDDI、文化放送の会長を歴任し、1963年67歳で死去している。財界人にして政治家。この渋沢敬三が著作まである民俗学者であり、宮本常一、金田一京助などのパトロンであった。「旅する巨人」は副題とおり、渋沢敬三と宮本常一を軸に昭和の民俗学の勃興を描いたノンフィクションである。
<銀行屋というものは、小学校の先生みたいなものです。いい仕事をしてだんだん成長した姿をみて、うれしく思うというのが、本当の銀行屋だと思いますね。えらくなるのは生徒です。先生じゃない>という言葉は敬三のスタンスを一言で言い表している。敬三は文字通り人間のバンカー、学問のバンカーとして宮本常一をはじめ多くの学者、研究者を世に出し、民俗学を育てた。敬三個人は見事に歴史の後ろに隠れてしまっている。これほどの仕事をした人物とは全く知らなかった。
 宮本常一については、日本全国を旅して廻った常民の記録者として知っていたが、まとまったかたちでその事跡を知ったのははじめてである。
「宮本はよく旅の巨人といわれる。しかし、その大きさは、歩いた距離にあるわけではなかった。宮本の本当の大きさは、歴史というタテ軸と、移動というヨコ軸を交差させながら、この日本列島に生きた人々を深い愛情を持って丸ごととらえようとした、その視点のダイナミズムとスケールにあった。」
 あとがきにあるが、雑誌掲載当時の本書の原題は「三代の過客」であったらしい。宮本常一、渋沢敬三それぞれの祖父、父三代にわたる歴史が今日の民俗学を準備したといえるのでないか。原題のほうが本書にふさわしいと思われる。
 宮本常一については書き足りないと思われる。本書の目玉は「渋沢敬三」かもしれない、宮本常一については著作を読めばよいということかもしれない。「メディアの支配者」「白州次郎」など課題図書は多いが、「阿片王」から「旅する巨人」に行ってしまった。当然次は「忘れられた日本人」となる。
文句なしに★★★★★


毎日新聞『今週の本棚』(7) [日記(2005)]

10月23日 毎日新聞 今週の本棚

戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

  • 作者: 野中 郁次郎, 戸部 良一, 鎌田 伸一, 寺本 義也, 杉之尾 宜生, 村井 友秀
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2005/08/06
  • メディア: 単行本

五百旗頭 真 評
 副題が「戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ」。「逆転」が刺激的である。六つのケースが書いてあるらしい。
・毛沢東の国民政府に対する逆転
・チャーチルによる英本土上空の防衛戦
・スターリングラードの逆包囲作戦
・マッカーサーの仁川上陸
・サダトの第四次中東戦争
・部と泣くの対米勝利
 「・・・大局をつかみ逆転勝利への不屈の意志を持つリーダーの存在が決定的である。・・・自他の強みと弱みを鋭く認識し、強者である的が全面的に力を発揮しがたい場を設定し、自らの限られた強さをもって的の弱さを打ち破る戦略が、ほぼすべてのケースの急所であろう。」いずれにしろ、9回2死からの逆転である。
先に読まねばならないのは ↓

失敗の本質―日本軍の組織論的研究

失敗の本質―日本軍の組織論的研究

  • 作者: 戸部 良一, 寺本 義也, 鎌田 伸一, 杉之尾 孝生, 村井 友秀, 野中 郁次郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1991/08
  • メディア: 文庫


TDA1552Qアンプ(3) [日記(2005)]

  FCZ基盤にコンデンサを乗っけたが、基盤が小さすぎたため全面的に組み直す。ICはアルミケースに直付け。古いCDウォークマンと自作スピーカで音出しをする。お気に入りのジャズヴォーカル。音を云々できる能力がないのであれこれいえないが、取りあえず満足。こんな小さなICからパワーを絞り出しているとは感心する。あとはCDウォークマンをなんとかしたい。これでやっと宿題がひとつ片づいた。まだ、S-40とFT301のメインテナンスが残っている。今年中にはなんとかしないと・・・。blogを書きながらBGMでこのアンプを鳴らしているが結構いける。考えてみると、コンデンサに手持ちのジャンクをいくつか使っている。これをオーディオ用に換えると音が変わるんだろうか?あとはCDウォークマンをなんとかしたい。

 昨日ジュンク堂で下の本を見つけた。3部作の「パワーアンプ」は使っているICがTDA1552Q。買おうと思ったが、なんと回路図が載っていない不思議な本である。全体のイメージがつかめないので見送る。電子工作というよりクラフトの本。
netで調べると、著者のホームページがあり、回路図は「巻末の問合せると出版元からもらえるらしい。また全体のイメージ図もある。
著者のHP →http://www.electricsheep.co.jp/ts/books.shtml
↓のような書籍が出版され、近所の書店に「MJ無線と実験」や「ラジオ技術」が再び並びだした。風向きが少し変わってきたようだ。

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W-ZERO3 [日記(2005)]

WillCom元気がある。気持ち(物欲)が京ポン2からこちらに傾く、OSがマイクロソフトなのがちょっと。keyボード・PHS・メイル・インターネット + PDA

***スペック***
・Windows Mobile 5.0 for Pocket PC搭載
・VGA(640×480ドット)
・QWERTY配列のキーボード
・PHS(W-SIM) & 無線LAN
・133万画素デジカメ内蔵
・miniSD カードスロット×1、W-SIMスロット×1

W-ZERO3はこんなイメージになるのだろうか?

ここの情報によると、12月発売、4万円台後半。

シャープW-ZERO3
WILLCOM
マイクロソフト プレスリリース


吉村 昭 破獄 新潮文庫 [日記(2005)]

 あとがきに、「獄房に閉じこめられたかれと、かれを閉じこめた男たち。その一種の闘いは昭和二十年前後を時代背景としていて、それらの人間関係をえがくことは戦時と敗戦というものを特殊な視点からみることになり、創作意欲をいだいて筆をとった。」とある。確かに描かれているのは4回の脱獄を繰り返した「佐久間清太郎」より、戦時下の刑務所の実態であり刑務官の姿である。
「看守たちは町のものと同じように日に二合三勺の米の配給をうけていたが、それは名目だけで米のかわりに雑穀、豆、薯、澱粉などが与えられていた。米、麦などを眼にすることはまれになっていた。刑務所の農場で収穫された作物は原則的に囚人用とさだめられ、それによって囚人たちは米、麦混合の主食を毎日口にしていた。看守たちも、時折農場でとれすぎた作物があると刑務所から買うことができたが、わずかな量の代用食しか食べられぬことが多く、家から持ってくる弁当も薯や豆などであった。」戦争も末期となると、食料の確保が刑務官の主な仕事となり、(成人男子が兵士に取られるため)人手不足で一日十数時間の勤務、休みも月一度取れるかどうかと過酷なものとなってゆく。非常時にも(囚人の監視という地味だが何時の時代にもある)日常があり、それを誇りを持って守った刑務官が、全編を通じて主人公というべきであろう。最後の府中刑務所で刑期を終え出所するが、これも刑務官(性格には刑務所長)の物語である。
 閉じこめられた彼と閉じこめた彼らを描いたものが本書であり、破獄後の逃亡を描いたものが「長英逃亡」、囚人の監視、移監、脱獄犯の捜索を通して戦争を描いたものが本書であり、零戦の開発を通して戦争を描いたものが「零式戦闘機」である。
★★★☆☆

破獄

破獄

  • 作者: 吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1986/12
  • メディア: 文庫


毎日新聞『今週の本棚』(6) [日記(2005)]

10月16日 今週の本棚から
 『この人・この3冊』から 岩尾龍太郎・選 平将門
「武士階級による国家が板東(足柄坂の東)を拠点としたのはなぜか。山崎謙の仮説によれば、関東には大和朝廷とは別系列のタタール海峡経由の製鉄(タタラ)技術と騎馬文化をもつ先住民がいた。そこへ大和の軍勢が押し寄せ古代律令国家の過酷な支配が始まる。その中枢に対して板東武者の反逆を組織したのが平将門。」こいうのは刺激的であり好きである。
『平将門正史 その生涯を讃えて』山崎謙著 三一書房/品切れ。


タイガース上場 [日記(2005)]

 村上ファンドが阪神電鉄株の38%を買い占めたことによって、一気に「タイガース上場」構想が浮上した。電鉄は否定し、対抗策に余念がないが、一プロ野球ファンとしては大歓迎である。関西には、タイガースの優勝により金利が変動する尼崎信用金庫の「タイガース応援定期」がある。タイガースが上場するとタイガースの勝敗、ドラフト、ストーブリーグの話題などによって株価が上下するなど2倍楽しめる。たとえば、星野SDの巨人監督就任騒動など格好の材料であったろう。タイガースの戦力分析から売り買いの時期を決定するなど、スポーツ新聞を読むにも力が入る。当然スポーツ紙はタイガースの株価予想を載せるため、毎朝、日経のほかサンスポも読まねばならない。新聞の売上げも3割は上がる。当然一般株主は関西人が大多数を占めるであろう。タイガースに対する関西人の愛情は複雑なものがあり、連敗と連勝で頻繁に売り買いを繰り返すだろう。システム問題でミソをつけたヘラクレスも活況を呈するはずであり、タイガースで株の面白さを知ったファンがどっと大証に流れ込みじり貧の商いも伸びるはずである。上場によって球団が手にする上場益を原資に、是非とも補強をしてほしい。即戦力も若手も取り放題である。選手を対象にストックオプションの導入もしてほしい。勝てば株価が上がるのであるから、選手の活躍はめざましいものになるだろう。タイガースの株式会社上場は是非とも実現して戴きたい。これこそが常勝タイガースを作る道である。
 さらに極めつけは株主総会だろう。株主総会は、何万という株主が総会に詰めかけるため、とても電鉄本社や阪神ホテルでは不可能である。これは、甲子園球場で行う他はない。Aクラスに残れなかったシーズンは特にそうだ。株主総会では、タイガースの負け試合のひとつひとつが取り上げられ、投手交代から代打起用、選手のプレーまでもが議題となる。監督は当然取締役として総会に出席するはずであり、株主のこれら質疑に答えなければならない。タイガースが勝つことが営業収益を生み、配当と株価に影響を及ぼすのだから。この株主総会もTV中継するべきである。形骸化したオールスター戦より視聴率は絶対に高くなるはずである。上場によりタイガースの経営(試合そのもの)に透明性を与え、株主(ファン)利益に沿った経営が進むはずである。
 かくの如くタイガースの上場は球団・ファン双方に多大な利益をもたらすと思われる。阪神電鉄よ何を戸惑っているか。
 たぶん、誰も監督を引き受けないだろうな。


Amazonのアフィリェイト [日記(2005)]

ということらしい。主にカテゴリ「読書」で本の紹介。今までアマゾンから画像を取って貼り付けていたが、画像付きでリンクを貼れるから一石二鳥である。紹介料率最大9%らしいが、私の場合3.5%。別に紹介料に過大な期待は持っていないが、So-netBlogの画像上限50Mが少しでも節約できる。