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虹の谷の五月 [日記(2005)]

虹の谷の五月〈上〉

虹の谷の五月〈上〉

  • 作者: 船戸 与一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 文庫

 深夜、扉がノックされる。燐寸が擦られランプに灯がともり、扉が開かれる。ランプの光に3人の男が照らし出される。男達は左肩にM16(自動小銃)をかけている。「ガブリエル・マナハンさんですね?新人民軍の者で。革命税の徴収に参りました。」
 主人公はジャピーノ、13歳。舞台はフィリピン・セブ島の片田舎。
 ジャピーノとは、日本人とフィリピン人の混血の通称である。章立ても、
・ジャピーノ13歳・・・1998年5月ーフィリピン・セブ島
・ジャピーノ14歳・・・1999年5月ーフィリピン・セブ島
・ジャピーノ15歳・・・2000年5月ーフィリピン・セブ島
 ジャピーノ、トシオ・マナハンの13歳から15歳の物語である。このトシオの住む村にヨコハマからクィーンと呼ばれる女が帰郷することから、静かな村が「おかしく」なり、おなじみの船戸ワールドが始まる。

★★★★☆


京ポン2 と bluetooth [日記(2005)]

   +   
   京ポン2                  CLIE TG-50

 Bluetoothはプロファイルを用い、プロファイルに対応した機器同士でないとその機能は利用できないらしい。問題はTG-50とつながるかどうこということ。
Bluetoothのプロファイルは、
・A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)
・AVRCP(A/V Remote Control Profile)
・HFP(Hands Free Profile)
・HSP(Headset Profile)
・BPP(Basic Printing Profile)
・BIP(Basic Imaging Profile)
・SYNCH(Synchronization Profile)
・DUN(Dial Up Networking Profile)
・OPP(Object Push Profile)

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森岡孝二 働きすぎの時代 岩波新書 [日記(2005)]

働きすぎの時代

働きすぎの時代

  • 作者: 森岡 孝二
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 新書

 著者によると、2002年版「オックスフォード英語辞典」にkaroushi(過労死)という単語が採用されたらしい。これは過労死が日本から世界に広がりつつあることを示唆している。かつて「働き蜂」と揶揄された日本固有の現象は、今や全世界で見られる現象となっている。
 この働きすぎの時代を著者は、
・グローバル資本主義
・情報資本主義
・消費資本主義
・フリーター資本主義
の四つのキーワード使って読み解く。

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TDA1552Qアンプ(2) [日記(2005)]

長い間ほうってあったTDA1552Qのアンプを作る。部品はジャンク箱出身。回路は
この辺り →http://www.pp.iij4u.or.jp/~shu-nkmr/TDA1552Q-1.html や
この辺り→http://www.geocities.co.jp/MusicHall/5687/MyAmp/PhilAmpA.html を参考にさせて頂いた。
 FCZ基盤にコンデンサ回路を組んで、後は空中配線をする予定。ドリルが無い!ということで中断、何処へしまったのだろう。

データシートはここ→http://www.semiconductors.philips.com/acrobat_download/datasheets/TDA1552Q_CNV_2.pdf

・・・制作は中断。
続きはここ →http://blog.so-net.ne.jp/e-tsurezure/archive/20051022


毎日新聞『今週の本棚』(5) [日記(2005)]

10月2日 今週の本棚


メディアの支配者 上

 今週の本棚からではなく、「ひと」欄から。
・中川一徳 メディアの支配者 講談社
「巨大メディア、フジサンケイグループの秘史に迫った『メディアの支配者』で、新潮ドキュメント賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞した。・・・打算と裏切り、怨念の渦巻く権力闘争を実名で描く・・・」ウゥ好みだ。「『副賞(賞金)は(家庭内借金の)返済で消えます』と笑う」、これもイカス。メディア(マスコミ)を題材としたノンフィクションは、杉山隆男の「メディアの攻防」がある、これも面白かった。

 今週の本棚からは
・北 康利 白州次郎 占領を背負った男 講談社
キャプションは「筋の通った生き方が教えるもの」。第14回山本七平賞受賞。今回の書評を読む前に、立ち読みで少し読んだ。

白洲次郎 占領を背負った男

白洲次郎 占領を背負った男

  • 作者: 北 康利
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/07/22
  • メディア: 単行本


豊作の秋 [日記(2005)]

    
 柿が豊作、色づいた実から百舌鳥が食べにくる。百舌鳥の余りを干し柿にする予定。
 パイナップルも順調に生育中。


ジェレミー・ドロンフィールド 飛蝗農場 創元推理文庫 [日記(2005)]

飛蝗の農場

飛蝗の農場

  • 作者: ジェレミー ドロンフィールド
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 文庫

2002年のミスベス第1位。扉のキャプションは
「ヨークシャーの荒れ野で農場を営むキャロルのところに、謎めいた男が転がり込んできた。(記憶喪失の男と始まる)共同生活・・・幻惑的な冒頭から忘れがたい結末まで、圧倒的な筆力で紡がれる悪夢と戦慄の物語」。

 悪夢と戦慄の物語であるかどうかは別にして、不思議な物語である。農場を営むキャロルとそこに転がり込んできた記憶喪失の男の不器用な恋物語に、何の脈絡もなく、ポルノ映画の照明係、中古車修理工場の従業員、便利屋のフランス人の挿話が挟まれる。この3人をつなぐの糸はこれもまた謎の「汚水溝の渉猟者」。何がなんだか分からないうちに、唐突に殺人事件と警官が登場する警察物語となる。この方がミステリー愛好家としては落ち着く。
 これ以上は、これから読まれる方のために書くわけにはいかないが、好き嫌いのはっきりする小説である。トマス・ハリスが好きな方にはお勧めかもしれない。私のようにプロットを追う荒い読み手は・・・。訳はこなれているので読みやすく、脈絡のない挿話も「筆力」で読ませる。

★★★☆☆