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映画 レザボア・ドッグス(1992米) [日記(2013)]

レザボア・ドッグス [DVD]
 原題、Reservoir Dogs、reservoir(酒の貯蔵庫-酒場)に群がる犬(不良)から「たまり場の男たち、盛り場の不良ども」という意味だそうです(wikipedia)。監督・脚本が個人的な鬼門のクエンティン・タランティーノ。『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(監督はオリバー・ストーンですが、原案、脚本はタランティーノ)で懲りたのですが、どこかのサイトのお薦めだったので見てみました。先日『最後の誘惑』でお目にかかったハーヴェイ・カイテルさんも出ているし、かの怪優スティーヴ・ブシェミさんも出演なさっているし...。

  一言で言うと、6人の強盗団(犬)に忍び込んだ警察のスパイ(犬)狩りの物語です。

 この6人と強盗団のリーダーがファミレス集まって朝食をとっています。黒のスーツに黒のネクタイ、葬式か?お前たち。その会話の下品なこと、タランティーノが例の早口でしゃべりまくっています。次第に分かってくるのですが、この6人はお互いに名前も知らない他人同士で、ホワイト、オレンジなどとコード・ネームで呼び合っています。
 リーダーのジョーは、自ら集めた6人の犬たちを使って宝石強盗をやろうと云うことです。Mr.ピンクのコードを与えられたスティーヴ・ブシェミは、なんでオレがピンクなんだと文句を言い、チップの1ドルを払わないと言い張ってその哲学を披瀝したり、その喧しいこと。それぞれが勝手なこと言い合い、喧騒ならぬ「犬」騒。

 シーンは一転、ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)とオレンジ(ティム・ロス)が車で逃走しています。オレンジは銃で撃たれ血まみれ。宝石店を襲っとことは襲ったようですが、警官の反撃にあって銃撃戦になり、オレンジは撃たれたようです。漸く集合地点の倉庫に辿り着きます。やがてピンクが現れ、今回の「やま」はどうもおかしい、警官が待ち受けていたのではないか、警察に計画を漏らした奴がいるのではないか、という話になります。

 続いてブロンド(マイケル・マドセン)が警官ひとりを誘拐して現れます。この警官の自白によって、6人の中に潜入捜査官がいることが明らかになります。名前を割り出すために、ブロンドは警察官に凄まじい拷問を加えます。ブロンドは間違いなく狂犬です。

 負け犬が次々と集まってきます。リーダーのジョーとその息子のエディが現れ・・・
・・・そして誰もいなくなった!。

 面白いのは、ファミレスシーンで6人の顔見せがあって、いきなり失敗のシーンに移り、強盗団が結成される回想シーン、例えばオレンジがメンバーになった経緯、刑務所を出所したブロンドがジョーに仕事の斡旋を依頼するシーンなどを挿みラストへ雪崩れ込むという構成です。宝石店襲撃シーンは一切描かれていません。描かれていないことが、この『レザボア・ドッグス』の秘密かなと思います。
 タランティーノは宝石強盗の映画を作ったのではなく、狂犬、忠犬、駄犬などの犬たちを駆集め、けしかけ、負け犬となる映画を作ったのでしょう。その犬たちは、ホワイト、オレンジという符牒で呼ばれる雑種犬で、負け犬たちはお互いに噛み合って共倒れに終わるという、まぁ見方によっては、相当象徴的な映画です。

 タランティーノのこのノリについて行けません、今回もタランティーノは鬼門でした。もうタランティーノは見ないぞ!

監督:脚本:クエンティン・タランティーノ
出演:ハーヴェイ・カイテル ティム・ロス マイケル・マドセン クリス・ペン スティーヴ・ブシェミ

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