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映画 追いつめられて(1987米) [日記 (2024)]

追いつめられて [DVD]  原題、no way outo=逃げ場の無い →邦題「追いつめられて」。ケビン・コスナーとジーン・ハックマンのサスペンスです。ミステリーには、最初に犯人が明かされ警察や探偵が犯人を追い詰めてゆく「倒叙もの」という分野があります。この映画も一種の「倒叙もの」です。

 大統領の再選祝賀会で、海軍少佐のファレル(ケビン・コスナー)はスーザン(ショーン・ヤング)と出会い恋に落ちます。ファレルはペンタゴンに異動し国防長官ブライス(ジーン・ハックマン)の部下としてCIAとの連絡官となります。スーザンは実はブライスの愛人、ファレルは上司の愛人と関係を持ち、この三角関係の中で殺人が起きます。ブライスはスーザンの相手がファレルとは知らないわけですが。

 ファレルとスーザンが密会中ブライスがスーザンの元を訪れ、ファレルは追い出されます。ブライスはスーザンの浮気を疑い、揉み合っているうちに誤ってスーザンを殺してしまいます。ブライスの告白を受け、プリチャード(ウィル・パットン)はブライスを護るためスーザンの部屋に行き証拠隠滅を図ります。プリチャードは、KGB諜報員ユーリが国防長官の愛人スーザンに近づき、痴情のもつれでスーザンを殺したという筋書きで事態の収集を図ろうとします。国防省のスパイ事件としてCID(犯罪操作司令部)に捜査を委ね、ファレルに指揮をとらせ、さらにユーリを暗殺して事件を闇に葬るため特殊部隊まで用意します。

 ファレルは、事件の直前までスーザンの部屋にいた自身も疑われる可能性があり、CIDの一員として上司であるブライスの殺人を立証し、自分を護るという困難な立場に追い込まれたわけです。CIDは、スーザンに残された精液から血液型を割り出し、胃の内容物とカード履歴から当日の彼女の立ち寄り先を特定し(二人はデートしていた)、プリチャードが部屋で見つけたポラロイドカメラの失敗ネガを解析し犯人像に迫ります。このネガはスーザンがファレルを写したもので、ネガが解析されれば、ファレルに疑いがかかります。事件前日のデートの目撃証人も現れ、次第にファレルは「追いつめられて」ゆく辺りがこの映画の山場です。犯人がブライスであることは分かっていますから、犯人を暴くミステリーではなく、ファレルが殺人犯として「追いつめられて」ハラハラドキドキのサスペンスです。

 ファレルはスーザンとブライスの関係を示す証拠を手に入れ、プリチャードは、命を張って護った上司に裏切られて自殺し、一件落着。但し、オチがあります、ナルホドw。

 Amazon primeにあったので何となく観たのですが、思わぬ拾い物でした。恋人を殺された主人公が三角関係の相手を犯人として「追い詰め」、その相手が男が主人を殺人犯として「追い詰め」るという二重構造で、なかなか面白いです。『ブレードランナー』のレイチェル、ショーン・ヤングのセミヌードもありオススメですw。ケヴィン・コスナーは最近は話題になりませんが、いい映画が多く結構好きです。監督・脚本・製作・主演の西部劇『Horizo​​n: An American Saga 』が2024年公開される様で楽しみです。

監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:ケヴィン・コスナー、ジーン・ハックマン、ショーン・ヤング

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