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映画 悲しみよこんにちは(1958米英) [日記(2015)]

悲しみよこんにちは [DVD]
 原作はフランソワーズ・サガン『悲しみよこんにちは』。
 リビエラ(コート・ダジュール)の別荘に滞在する、中年男、17歳の娘、男の愛人の3人のバカンスに、亡き母親の親友だった美しい1中年女性が現れたことで波紋が起きます。

 愛人をつれて娘と3人でバカンスというのはかなり変わっています。娘が反発するかというと、父親レイモンド(デヴィッド・ニーヴン)と娘のセシール(ジーン・セバーグ)はベタベタして仲がいいですから、余計分からない。女好きで浮気性の父親を見守る娘というのも変な構図です。
 セシールは17才。バカレロア(大学入学資格試験)を落ち、別荘で勉強するために父親に付いてきた様です。こんな開放的なところで勉強できる訳もなく、遊び回っています。この大人でも子供でもない中途半端な年齢の少女が、この映画の魅力でしょう。

 3人の安逸な生活が、アンヌ(デボラ・カー)が現れたことで崩れ始めます。なにしろデボラ・カーですから、レイモンドは大人の色気に参ってしまい、若い愛人そっちのけでアンヌに付きまとい、ついにはアンヌを口説き落とし婚約までしてしまいます。プレイボーイの面目如実というか、年貢の納めどころというか...。当然、愛人は傷心のまま別荘を去ります。

 アンヌは、親友の娘ということもあり、結婚の約束をした途端セシールの生活に干渉し出します。セシールの恋を火遊びと決めつけて別れさせ、10月の試験に備えて勉強しろ、と来るわけです。今まで味方だった父親も当然アンヌの側に付きますから、アンヌはセシールとしては憎しということになります。ジーン・セバーグも 年齢と美貌の デボラ・カーには歯がたちません。

 セシールは、父娘の以前の生活を取り戻すために計画を練ります。当然アンヌを亡きものにしようというサスペンス...と期待したのですが、そうはなりません。

 この映画の魅力は、何と言っても17才のジーン・セバーグでしょう。この小娘が小賢しくウロチョロ立ち回って、結局は深く傷つく?というところがポイントです。これを男性側から見ると、「二兎を追うものは一兎をも得ず」と云うことになります(笑。

  ジーン・セバーグは、この後ヌーベルバーグの傑作ゴダールの『勝手にしやがれ』で見事に花開きます。

 お薦めというほどではではありませんが、フランソワーズ・サガン、ジーン・セバーグ、デボラ・カーという三題噺としては見る価値があるかもしれません。それにしても、フランスを舞台に英語で喋られては(分からないにしても)興ざめです。

監督:オットー・プレミンジャー
出演:ジーン・セバーグ デボラ・カー デヴィッド・ニーヴン

タグ:BSシネマ
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