映画 利休にたずねよ(2013日) [日記(2016)]
原作は山本謙一『利休にたずねよ』。利休切腹の謎はけっこう魅力的なようで、何度も小説や映画になっています。なにしろ利休は茶道の大成者、その利休に切腹を命じたのが太閤秀吉ですから、関心を引かない筈はありません。 『利休にたずねよ』は、利休の「茶の湯」と切腹の謎に女性を配した「今風」千利休の物語です。
俗物・秀吉と美の宰領者・利休の確執です。秀吉は財力にものを言わせ茶器の名品を収集し黄金の茶室を作りますが、利休は瓦職人に焼かせた楽焼の茶碗に価値を見出だし、茶室を一畳半の草庵にまで簡素化します。利休は、秀吉の美意識を否定するかのように侘茶へと走ります。
死を前にした娘は高麗の壷を与四郎に与え、この高麗の壷こそが秀吉が欲した「例の物」だというわけです。利休は高麗の壷を秀吉に差し出さず死を選びます。高麗の壷は、利休が目指した茶の湯の象徴であり、茶の湯を理解できない秀吉に渡すことを拒んで死を選び高麗の姫君に殉じたのです。
出演:市川海老蔵 中谷美紀 大森南朋
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