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googlezon 日経ビジネス10月31日号 [日記(2005)]

 少し古いが日経ビジネス10月31日号の特集「ネット消費の真の支配者」は面白かった.世の中では当たり前の話かもしれないが,日経ビジネスの一般読者としては,遅まきながら目からウロコの特集だった.曰く

「人はネットを検索する時,入力した『言葉』で秘めた欲望をさらけ出す.『言葉は』新たな価値を持ち,ナノ経済の基軸通貨になった.そして『言葉』への投資が始まった.」

 何のことかと云うと,ネット検索で企業のページをワンクリックする度に,広告料として企業から検索会社に広告料が払われている,と云うことらしい.検索サイトでは『言葉』がオークションにかかり,「キャッシング」という単語はワンクリック3,517円!よく目にする「自動車保険」は1,701円で落札されている.落札した消費者金融会社のページはこのサイト経由で1ヶ月70,355回クリックされ24,763万の広告料を支払った.当然季節指数があり,この時期「お歳暮」「年賀状」が値上がりしているはずである.ネット広告はバナーと思いこんでいたが,この記事を読んで落ち込んでしまった.この仕組みをビジネスモデルに仕立て上げる人々の時代だということらしい。
 考えてみれば当たり前のことである。仕事でも家でも頻繁にネット検索をするが、検索の上位に出てくるページからチェックすることになる。上位に出てくるほどクリックされる確率は高く、それがビジネスに結びつく確率も高い。そこに新ビジネスが生まれて当然であり、検索のキーワードは価値を持つはずである。

 amazon.comで「国家の罠」を検索すると、「こんにちはe-徒然草さん(私のこと)」と出る。新商品の広告があって「おすすめ商品」に「フーコーの振子」がある。これは先週ウンベルト・エーコの本を買ったためである(amazonには悪いが既に持っている)。「国家の罠」をクリックすると「この本を買った人はこんな本も買っています」と同じ著者の「国家の自縛」や鈴木宗男の「反乱」が表示さる。また過去に検索した書籍の一覧が表示され、ご丁寧なことに、amazonで買った書籍を古本として売れば幾らになるかまで教えてくれる。これらのメッセージは、当然マス(mass)に向けたメッセージではなく私個人に宛てたメッセージである。マスメディア、マスコミュニケーション、マスマーチャンダイズと云う言葉が死につつある。これがgooglezon(=google+amazon.com)ということらしい。CUSTOMER SATISFACTIONから確実にON DEMANDの時代になってきた。


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