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ボーン・スプレマシー [日記(2008)]


ボーン・スプレマシー

ボーン・スプレマシー

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  • メディア: DVD


 『アイデンティティ(正体)』→『スプレマシー』→『アルティメイタム(最後通告)』と続くジェイソン・ボーン3部作の第2部です。『アイデンティティー』では、記憶を無くしたボーンが文字通りidentity探す物語でした。『スプレマシー』supremacyを辞書でひくと、1.最高、至高と2.主権、覇権, 支配権、優位、とありますが、どれに当たるんでしょう?スパイ映画ですから後者でしょう。原作はロバート・ラドラム『殺戮のオデッセイ』。
 ボーンは、前作で知り合ったマリーとインド・ゴアに潜み記憶の回復に努めています。またもボーンは、暗殺者に狙われマリーが死ぬところから映画は始まります。一方、ベルリンで行われたCIAの作戦が失敗し、大金と秘密のファイルが奪われます。使われた爆弾からボーンの指紋が検出され、この作戦の責任者パメラ(ジョアン・アレン)はボーンを追ううちに彼女の前に『トレッドストーン作戦』の謎が現れます。
 ボーンの正体とトレッドストーンの謎で引っぱったのが『アイデンティティー』でしたが、『スプレマシー』ではこの謎を追う人物としてもうひとりパメラが登場し、ボーン vs. パメラ(CIA) vs.アボット(CIA)という構図となります。この構図はなかなかよくできていると思います。CIAの作戦トレッドストーンを、記憶を無くしたボーンとCIAのパメラが暴き、ボーン vs. パメラ(CIA) vs.アボット(CIA)が、ボーン + パメラ(CIA) vs.アボット(CIA)へと変化してゆく様は見応えがあります。このこそが『アイデンティティー』の構図なのでしょう。
 前作同様のスピードの速いストーリー展開で、ゴア、NY、ベルリン、アムステルダム、ミラノ、モスクワと世界を股にかけたボーンの活躍にはついて行くのが大変です。『アイデンティティー』では逃亡者としての苦労が随所に描かれ、リアリティーがあったのですが、今回は神出鬼没、CIAや警察に追われどうやって移動しているんだろう?何でパメラが本名でホテルに泊まっているんだろう、とどうでもいいことを考えてしまいます。最後の場面でボーンが電話でパメラに「疲れた顔をしている、少し休め」と云うシーンは、ラストとしてはいいシーンなのですが、CIAの高官のオフィスが外から覗かれる部屋なんだろうか?とこれも疑問です。が、映画ですから、まぁいいか。
 ボーンス・プレマシーの楽屋裏はDSilberlingさんの映画関係論 - 映画製作現場の裏側に詳しく載っています。

 ジョアン・アレンは今回初めて知りましたが、知的で鉄の意志を持ちながらボーンに友情を抱く情けもあるパメラを好演しています。なかなかいい女優ですね。『ロード・オブ・ザ・リング』のカール・アーバンが暗殺者として出ていることは最後まで気がつきませんでした。

監督:ポール・グリーングラス
キャスト:
ジェイソン・ボーン : マット・デイモン
マリー:フランカ・ポテンテ
パメラ:ジョアン・アレン
キリル:カール・アーバン


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