映画 ザ・ビーチ(2000米) [日記(2012)]
netを見ると評価はもうひとつですが、個人的には面白かったです。デカプリオは、「タイタニック」でブレークした後の人気絶頂期(今でも人気ありますが)ですから、見る方はヒーロー性のあるディカプリオを期待していたのではないかと思います。デカプリオ演じる「ザ・ビーチ」の主人公リチャードに、ロマンもヒーローもありません。そのあたりが、評判イマイチの原因でしょうね。映画の主題は、ちょっとありきたりですが、美しいビーチ=楽園を手に入れ損なった失楽園の物語だからです(と言うほど深刻なものでもないですが)。
世界旅行に飽きたリチャードは、同じ旅行者のエティエンヌ(ギヨーム・カネ)とその恋人フランソワーズ(ヴィルジニー・ルドワイヤン)を誘いビーチを探しに出かけます。
これが映画の枠組みですが、集団にしても農民との関係にしても、けっこう危うい均衡の上に成り立っているわけです。ひとたび均衡が崩れるとこのユートピアは壊滅します。ユートピアは大抵そういうものでしょう。
やがて均衡を崩すものがやって来ます。サメと外部からの侵入者です。集団は食料を海に依存していますが、ビーチにサメが現れひとりが死亡ひとりが重傷を負います。重傷者を島外に運ぶと死んでいまい、医者を呼ぶと島の秘密が守れません。集団にとって「目障り耳障り」なこの重傷者を、彼等は遺棄します。これが、集団の正体です。さらに、リチャードが残してきた地図を頼りに4人の若者がこの島を訪れ、ますます均衡は危ういものとなります...。
監督:ダニー・ボイル
出演:レオナルド・ディカプリオ ロバート・カーライル ヴィルジニー・ルドワイヤン
まぁ楽園は予定通り崩れ、集団のメンバーは元の世界に帰ってゆきます。この「ザ・ビーチ」の様な楽園とその崩壊の構図は、それこそ、どこにでも転がっていそうです。だからこそこの映画に惹かれるのかもしれません。
監督のダニー・ボイルは「28日後」「スラムドッグ$ミリオネア」の監督ですね。
監督:ダニー・ボイル
出演:レオナルド・ディカプリオ ロバート・カーライル ヴィルジニー・ルドワイヤン
2012-01-21 15:52
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