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映画 続・荒野の用心棒(1966伊) [日記(2015)]

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 原題は"Django" 。セルジオ・レオーネの『荒野の用心棒(1964)』の続編は『夕日のガンマン(1965)』で、『続・荒野の用心棒』に本編はありません。ややこしいタイトルを付けるな!、です。

 例の棺桶を引きずったフランコ・ネロ主演のマカロニ・ウェスタンです。この映画のポイントは、「棺」と、両手を潰されたジャンゴが、トリガーのカバーを外して6人の敵を倒すところでしょう。えいえいと棺桶を引きずって歩くジャンゴは、今見ても新鮮で、ちょっと無いキャラクターです。

 ストーリーはというと、現在見るとそれほど面白いとも思いません。この時代のマカロニ・ウェスタンはこんなもんでしょう。メキシコ人、アメリカ人両方から追われる娼婦をジャンゴが助けます。この娼婦が、全編を通じてジャンゴと係わりを持つことになりますから、いわばヒロイン。
 ジャンゴは、町を牛耳るジャクソン少佐に殺された恋人の敵討ちに来たという設定です。ジャンゴは、得意の早打ちでジャクソンの手下を殺し、ジャクソンは40人の手下を引き連れて仕返しに現れます。ここからが見せ場で、ジャンゴが棺から取り出したのはナンと機関銃。機関銃で悪役をなぎ倒し、何が入っているんだろうという疑問がこのカタルシスで解消されるという仕組みです。なかなかの発想です。

 このジャンゴvs.ジャクソンに絡むのが、メキシコの革命家か盗賊か判然としないロドリゲス将軍。マカロニ・ウェスタンのメキシコというのは群雄割拠で、この手の自称革命家の盗賊が常連です。ジャンゴとロドリゲスは旧知の間柄らしく、ジャンゴは機関銃を餌に、ジャクソンの砂金を強奪する計画にロドリゲスを引き込みます。ジャンゴの目的はこれだったわけです。
 と、この辺りまでは脚本もマァマァすが、この後はラストに急ぐあまりズサン。

 ジャンゴはロドリゲスから砂金を盗み娼婦と逃亡を図りますが、金の入った棺桶は底無し沼に沈み、ジャンゴはロドリゲスに捕まって両手を潰されます。砂金を失い、残るはジャクソンに対する復讐と云うことになって、手負いのジャンゴの拳銃さばきとなります。

 この映画は、「棺桶を引きずるガンマン」というアイデアと「両手を潰されたガンマンの決闘」というアイデアがあり、ジャクソンとロドリゲスは謂わば「後付け」です。アイデアは秀逸ですがそこまで、という映画です。
 しかしながら、棺桶を引きずることでジャンゴは伝説となったのです。

監督:セルジオ・コルブッチ
出演:フランコ・ネロ
タグ:BSシネマ
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