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映画 ザ・セル(2000米) [日記(2017)]

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 原題は“The Cell”。ちょっと変わった映像の映画です。これがハリウッド?と思ったら、監督はインド出身。一言でいうと、米版サイコダイバー。監督がまさか夢枕 獏を読んでいるわけはないでしょうが、発想はサイコダイバー。人の精神に潜り込んで、精神世界で魔と戦うサイコアドベンチャーです。人の精神に潜入する映画では『マルコビッチの穴』が有名ですがアッチはコメディータッチ、コッチはサイコホラー。壁に開いた穴を滑り降りるとそこはジョン・マルコヴィッチの脳ということでしたが、『セル』では、サイコダイバーも被験者も変なスーツを着込んで宙吊りになり、コンピュータの様なもの使って脳に潜り込みます。一応それらしくなっています。

 サイコダイバーのキャサリン(ジェニファーロペス)が、分裂症の連続殺人犯カール(ヴィンセント・ドノフリオ)の脳に入り込み、誘拐された女性を救う話です。カールは、若い女性を誘拐して水槽(セル)に監禁し、水責めでゆっくり殺し性的快楽を楽しむという異常者。7人目の犠牲者が誘拐され、FBIがカールを捕まえます。カールは逮捕されていたがっていたというご都合主義で、相手は精神異常者ですから何でもあり。FBIのピーター(ヴィンス・ヴォーン)は、女性の監禁場所の発見をサイコダイバーのキャサリンに依頼します。早く見つけないと女性は溺死してしまいますから、一刻を争うわけです。

 分裂症の殺人犯の精神世界ですから、キャサリンはおどろおどろしい(でもない)怪物と戦うことになります。これが『ザ・セル』の見せ場で、なかなかシュールな映像ですが、怪物の一人(一匹)は、ロン・パールマンのヘルボーイ、もう一人はインドの肥ったマハラジャですから笑います。ところが、カールの脳内でキャサリンが迷子になるというドジを踏み、ピーターが救出に向かいます。この装置を使えば誰でもサイコダイバーなれるようです。

 何だかんだで、誘拐された女性は間一髪で助け出され、キャサリンは(脳内で)カールを殺し事件は解決。キャサリンとサイコダイビングさせる研究所は、精神障害の治療組織ですから、何もカールを殺さなくても治療する選択肢もあったのでは、と突っ込みたくなります。
  『ザ・セル』などと分かりにくい題を付けるより、ここは『サイコダイバー』として欲しかったです。それと、夢枕 漠の小説を精読すれば(あるいは夢枕 漠氏をスタッフに加えれば)もっと面白い映画が出来たと思います(笑。

監督:ターセム・シン
出演:ジェニファー・ロペス ヴィンス・ヴォーン ヴィンセント・ドノフリオ
ザ・セル デラックス版〈特別プレミアム版〉 [DVD]

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