映画 フッテージ(2012米)

　夏の定番”ホラー”です。原題は”Sinister”、不吉。
　ライターのオズワルト(イーサン・ホーク)は、新作執筆のために、一家4人が殺されひとりが行方不明になったという家に引っ越します。オズワルトのヒット作が現実の事件を扱った『流血のケンタッキー』ですから、猟奇殺人専門のノンフィクションライターか何かのようです。この一家惨殺事件を書いてベストセラーを狙おうと、事件の家に引っ越したわけです。

　オズワルトは、屋根裏で8mmフィルムと映写機を見つけます。フィルムのタイトルは、「家族いっしょに 2011年」、「おやすみの時間 1998年」、「芝刈り 1986年」、「バーベキュー 1979年」、「プールパーティー 1966年」。「家族いっしょに」を映写してみると、そこにはこの家の家族が木から吊るされ殺害される様子が写っています。
　「バーベキュー 」は車ごと焼き殺される家族の映像、「プールパーティー」は溺死、「おやすみの時間」はベッド似ている家族をナイフで、「芝刈り」は芝刈り機で、といういずれも一家殺害の様子を写した映像。動画をパソコンに取り込んで停止させ、拡大し、コントラストを加えるなど加工すると、不気味な人物、見たことも無い紋章が映り込んでいます。この辺りは21世紀のホラーです。
　一家殺害の映像にのめり込むあまり、オズワルトは次第に精神の均衡を失って酒量が増え、息子は精神的発作を起こすようになります。屋根裏から足音が聞こえ、昇ってみると蛇。書けばドウということはありませんが、暗い映像の中から懐中電灯の光りで浮かび上がる映像は、音響効果もあって、怖いです。屋根裏で、子供が書いた５つの惨劇の戯画を発見します。その絵にはいずれも、死体の横に立つmr.ブギーが画かれています。mr.ブギーによる連座奥殺人事件か？。

　オズワルトは、『流血のケンタッキー』の読者の”副署長”に5つの殺人事件の調査を依頼します。副保安官はオカルトに詳しい大学教授を紹介し、教授の調査では、紋章はバビロニア王朝時代の邪教ブグールであり、子供を現実の世界から霊界に拐い子供の魂を食べて生き続ける「魔」であることが判明します。さらに、副保安官の調査から5つの事件は関連を持っていることが判明します。「プールパーティー」の起こった家に住んだ家族が「バーベキュー」事件の家に引っ越し、「芝刈り」→「おやすみの時間」→「家族いっしょに」と連鎖してゆくわけです。さらに、どの事件でも子供がひとり行方不明となっていることが判明します。これで大体分かりますね。
　これを知ったオズワルトは、怖くなって逃げ出します。ラストは『お絵描き 2012年』(映画が封切られた年、現在)、怖い！。

　イーサン・ホークは、工藤夕貴と共演した『ヒマラヤ杉に降る雪』が印象深いですが、『トレーニング デイ』『ダカタ』「クロッシング」『ビフォア・サンライズ』三部作と秀作の出演も多いです。

監督：スコット・デリクソン
出演：イーサン・ホーク
　
　お絵かき　　　　　　　　　　　　　　　ブグール？

コメント 2

So-netブログ在籍中はお世話になりました。
So-netプロバイダーの解約によって、7月末にSo-netブログは削除されました。
コメントを戴いたことを感謝して、
「 So-netブログ 転出 Movabletype 」の３ワードで Google検索しますと、わたしの fc2 や WP の記事がトップページに表示され、So-netプロバイダーをキャンセルする前に So-netブログを転出させる方法を解説しております。
色々とありがとうございました。
by Ujiki.oO (2018-08-08 09:26) 

FC2のblog拝見しました、面白い！。MovableTypeは「自宅サーバ」を立てた時に使ったことがあるので、検討してみます。
by べっちゃん (2018-08-08 09:56)