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映画 コーダ あいのうた(2021米加仏) [日記 (2022)]

コーダ あいのうた [DVD]原題、COAD。COADとは、聴覚障害者(ろう者)を親に持つ健常者の子供を意味するそうです。両親が「ろう者」で本人が健常者であれば手話と音声言語のバイリンガルです。幼い頃から両親の通訳を務め、両親が社会と関わるために無くてはならない存在だったのです。『コーダ あいのうた』は、17歳になったCOADルビー(エミリア・ジョーンズ)が、自身の人生と両親の二者択一を迫られるという話です。COADという存在を、深刻ぶるのではなく、17歳の高校生の青春としてサラッと描いている辺りが、この映画の良さです。

 『クワイエット・プレイス』は、音に反応するエイリアンを登場させエイリアンと戦う聴覚障害者(ろう者)の少女の話でした。女優ミリセント・シモンズが活躍しますが、『コーダ』でもヒロイン・ルビーの家族を演じるトロイ・コッツァーとマーリー・マトリンは聴覚障害者で、ダニエル・デュラントはCODAです。また『ゲーム・オブ・スローンズ』では小人症のピーター・ディンクレイジを主人公の一人として起用しています。映画のテーマまた俳優においても、障害を多様性のひとつとして尊重する、場合によっては障害者が健常者を越えるというのが、ハリウッドの昨今の流れのようです。

 映画です。ルビー一家は両親と兄がろう者。漁師の父親と兄を助けてルビーも船に乗る高校生という設定です。ルビーが高校の選択科目で合唱を選び、指導教師はルビーのに歌の才能を見出だし、バークリー音楽大学入学を勧めます、これが条件①。
 資源保護のため、政府は漁船1隻当たりの漁獲量に制限を設け調査に乗り出します。ルビーが乗船していない時に調査員がフランクの船に乗り込み、聴覚障害者が操船していたために操業禁止となります、これが条件②。

 ビリーは家族のために大学進学を諦め、両親はビリーを大学進学を勧め、この矛盾を解決するのが「歌」。ろう者の両親はビリーの歌を聴くことは出来ませんがビリーの歌声が深く関わってきます。ハイライトはバークリー音楽大学の入学試験。ビリーは客席に座る両親のために、手話を交えて歌います。見事合格し、入学のために家族と別れ家を出ます。映画は去ってゆくビリーと見送る家族のシーンで終わりますが、本当のドラマはここからです、描かれませんが。

 アカデミー賞、作品賞、脚色賞、助演男優賞(トロイ・コッツァー)受賞。

監督:シアン・ヘダー
出演:エミリア・ジョーンズ、エウヘニオ・デルベス、トロイ・コッツァー、マーリー・マトリン

タグ:映画
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