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映画 アバター ウェイ・オブ・ウォーター(2022米) [日記 (2023)]

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1.jpg トゥルクン

 『アバター2』 です。続編というのは面白くないと言うのが(個人的に)通り相場なんですが、さぁどんなもんでしょう。

  地球人が先住民《ナヴィ》との戦いに負けて惑星パンドラを去った10年後、植民地計画が復活し再びパンドラに侵攻します。ウクライナは元々ロシアの領土だと攻め入ったプーチンみたいなものですw。
 『アバター1』で明らかなように、肉体から抜け出した精神がハイブリッド・ナヴィに乗り移り移るから「アバター」=化身です。この肉体を引きずった精神の分離というのが面白かったのですが、『アバター2』ではこれがスッポリ抜け落ち、人間とナヴィの合体版ハイブリッド・ナヴィが登場します。死んだ筈の「大佐」はハイブリッド・ナヴィとなって復活し、

《地球人vs.ナヴィ》 → 《ハイブリッド・ナヴィvs.ナヴィ》

 の戦いとなります。

 ジェイクはナヴィの指導者となり、ネイティリの間に2男1女、男女二人の養子もある7人家族の主。『2』ではこの家族が主題となります。面白いのはふたりの養子。スパイダーはジェイクと対立した大佐の息子、もうひとりのキリはアバター計画を率いたオーガスティン博士(シガニー・ウィバー)の娘。スパイダーは人間ですが、キリはナヴィと人間の混血。敵対した二人の子供がジェイクの家族となっているということです。これキモです。
 地球人の侵攻が始まり、大佐は因縁のジェイクを付け狙い、ジェイクは家族を護るため、一家と共に海洋ナヴィ族の村に身を隠します、「家族こそが最後の砦だ」と。最新のSF映画も一皮剥けば、ハリウッドが好んで描く伝統のファミリー映画、『ゴッドファーザー』です。

 舞台が海に移るから『ウェイ・オブ・ウォーター』。後は、海を舞台にしたナヴィvs.地球人=ハイブリッド・ナヴィの活劇です。翼竜や空中に浮かぶ島の「パンドラ世界」は『1』で堪能しましたから、何が出てきても感動は薄いです、というか二番煎じ。『2』の目玉?は、高度な知能を持つと言う巨大海洋生物トゥルクン。地球人が、人間の老化を防ぐ物質を採取するためトゥルクンを捕獲・虐殺する辺りは「反捕鯨」。グリーンピース協賛という映画ですw。SF映画ですから最先端のメカがたくさん登場し、地球人はこれらを使ってナヴィを攻撃し、一方のナヴィは6本脚の馬で地を駆け翼竜に乗って空を飛び、武器は弓矢に槍にナイフ。地球人を白人、ナヴィをアメリカ先住民に置き換えれば、「西部劇」です。

 『2』は、人間が殆んど登場しないCGの映画です。サム・ワーシントンはナヴィ(CG)として登場しますが、生身の本人は全く登場しません(声のみ)。映画は、生身の俳優が「演技」をして成立します。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は「映画」ではなく「電気紙芝居」ではないかと思います。この映画の延長線上には、AIを使ったスティーブ・マックィーンやイングリッド・バーグマンなど往年の名優が蘇る映画が想像できます。それは最早映画ではなく「電気紙芝居」だと思います。
 スティーヴン・ラング演じる「大佐」は存在感のあるキャラクターですが、大佐のアバターはどう頑張ってもスティーヴン・ラングの「大佐」には及びません。映画を観る楽しみのひとつは、俳優の表情、セリフの言い回し、身振りなど生身の肉体の演技にあると思うのですが...。

監督:ジェームズ・キャメロン
出演:サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガニー・ウィーバー、スティーヴン・ラング

タグ:映画
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