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映画 サイレントヒル(2006仏加) [日記(2018)]

サイレントヒル [DVD]  『ジェーン・ドウの解剖』『ウィッチ』に続いてのホラー。『サイレントヒル』も少し毛並みの変わったホラーです。
 ローズ(ラダ・ミッチェル)は、娘シャロンが夢の中で呟く「サイレントヒル」という言葉と彼女の描く怪異な絵の謎を解くために、サイレントヒルに向かいます。サイレントヒルは、地下で石炭が燃えるため、雪のように灰の降るゴーストタウン。この煙るような廃墟で、ローズとパトロール警官のベネット(ローリー・ホールデン)が、異形のものと出会い怪奇を体験するうというのが映画のスーリーです。

 ベネット巡査は、ゴーストタウンに向かうローズに不審を抱き停車を命じますがローズをこれを振り切って逃げ、事故を起こします。気がつくと娘のシャロンの姿はなく、ローズは娘を探してサイレントヒルに向かいます。ローズを追ったベネットもまたバイクを転倒させていますが、このふたりの事故がストーリーの重要な伏線です。
 ローズを誘うかのようにシャロンと思われる少女が現れ、ローズは彼女が逃げ込んだ地下で身体の内部が燃える魑魅魍魎と遭遇します。さらにボロをまとった女性に出会い、娘シャロンの写真を見せて行方を尋ねます。不思議なことにこの女性ダリアは、写真を見て自分の娘アレッサだと言い、邪悪な者たちによって殺されたと告げます。このダリアとアレッサも伏線。どうもゴーストタウンには人間がいるらしい!。
 ベネットがローズに追いつき、街から出る道路は塞がれ無線も携帯電話も通じないサイレントヒルでシャロン探索が始まります。ふたりの前に異形の者が現れます。口から酸を吐く両腕のないのっぺらぼう、あんたはエイリアンか!。とマァだんだんホラー色が濃くなってきます。以下ネタバレです。
サイレントヒル.jpg サイレントヒル2.jpg
 こんな雰囲気             怪物
 ベネットとローズは若い女性に導かれ、魑魅魍魎に追われて教会に逃げ込みます。教会には教主クリスタベラが支配する狂信的な教団が住み、ダリアとアレッサとの関係が明らかとなり、サイレントヒルの恐怖世界の謎が解かれます。キーワードは魔女狩り。『ジェーン・ドウの解剖』では、「セイラム魔女裁判」で拷問の末殺された女性の怨念が300年の時を経て現代に蘇るという話でした。サイレントヒルの怪異もまた、この教団の魔女狩りによって焼き殺されたアレッサの恨みが産み出したものでした。さらにアレッサとシャロンの不思議な関係が明かされ、教団の魔女狩りはベネット巡査とシャロンに及び、アレッサによるカタストロフィが始まります。

 『サイレントヒル』の魅力は、石炭が地下で燻り雪のように灰の降るゴーストタウンと、そこに徘徊する魑魅魍魎の世界です。石炭は自然発火するようですから、荒唐無稽というありそう。世界で800万本以上売れたというコナミのゲームに想を得た映画らしいですが、魔女狩りが生み出した怨念世界という設定は新鮮です。『ジェーン・ドウの解剖』もヒントはこの映画かもしれません。結末は明らかに『アザーズ』ですね。
 登場人物は、ローズを夫を除いてほとんど女性。女性は怖い、女性は強い、母はさらに強いという映画です。
監督:クリストフ・ガンズ
出演:ラダ・ミッチェル ショーン・ビーン


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