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映画 プリデスティネーション(2014豪) [日記 (2021)]

プリデスティネーション [WB COLLECTION][AmazonDVDコレクション] [DVD] predestination=運命、宿命。タイムトラベルもので、原作はロバート・A・ハインライン『輪廻の蛇』だそうです。

 バーテンダージョンの2つのプロットから成り立ち、ラストで2つのプロットがひとつに合わさってナルホドという結末となります。過去に行ったり未来に行ったりのタイムトラベルですから、何処が入口か出口か分からない摩訶不思議な映画です。

 1970年、NYで連続爆弾テロが発生する中、爆発物の処理に失敗した男(テロリストなのか?)が全身に火傷を負い、タイムマシンで別の時代に跳んで治療を受け、イーサン・ホークの「顔」を獲得します。つまり元の顔は観客には分かりません →これが伏線。
 同じ1970年、バーでジョン(John Doeのジョン、サラ・スヌーク)がバーテンダー(イーサン・ホーク)に身の上話を語りだします、「私が少女だった頃...」と、なんとジョンは元は女性。この身の上話が面白く、ストーリーに引きずり込まれます。

 ジョンは1945年に孤児院の玄関に捨てられ、ジェーン(Jane Doeのジェーン)として孤児院で育ちます。頭脳と運動能力に優れたジェーンは、宇宙飛行士の適性検査を受けますが検査中に同僚と喧嘩して失格。ジェーンは家政婦となって自活し、ある日男と恋に落ち身籠り男は行方をくらまし1964年に女児を出産します。帝王切開の手術(これも伏線)でジェーンは両性具有者であることが分かり、彼女は男性ジョンへと生まれ変わります。孤児だったジェーン=ジョンは娘とともに生きていこうと決意しますが、娘は何者かに誘拐されます。ライターとなったジョンが、1970年にバーテンに身の上話を語るわけです、「私が少女だった頃...」と。

 バーテンは、人生を台無しにした男に復讐したければ、オレの仕事を引き継ぐという条件を飲むなら会わせてやると言うのです。バーテンはその男を知っているのか?、ここからタイムトラベルが始まります。ジェーンが男と出会う1963年に行けば男に会えるわけです。バイオリン・ケースのダイヤルを合わせれば、前後100年の時間旅行が可能という便利なもの。「時標変界キット」と言うらしいですが、タイムトラベルはストーリーの小道具ですから、マァよしとしましょう。バーテンダーは、タイムトラベルで犯罪を捜査する航時局員であることをジョンに明かします。時空警察、タイムコップです。

 ここからが映画の核心。バーテンダーとジョンは1963年に跳び、そこでジェーンが出会った男とはなんとジョンだったのです。ジョンは、過去の自分=ジェーンと出会って恋に落ち子供を産んだわけです。さり気なく挟まれたセリフ、「卵が先か鶏が先か」、尾を飲み込む蛇「ウロボロス」の暗示は、実はこれだったのです。

 バーテンダーは1964年に行き、ジェーンの産んだ赤ん坊を誘拐し、1945年に跳んで赤ん坊を孤児院に捨てます。ジェーンとジョンの「ウロボロス」を演出する時空警察官バーテンダーとはいったい何者なのか? →ラストはアッと驚く結末が用意されます。かなりトリッキーなストーリーで、よく見ていないと何がなんだか分からない映画です。トリッキーなところが面白いといえば言えます。こういう頭の体操のような映画は割と好みですw。

監督:マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ
出演:イーサン・ホーク、サラ・スヌーク

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タグ:映画
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