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毎日新聞『今週の本棚』(5) [日記(2005)]

10月2日 今週の本棚


メディアの支配者 上

 今週の本棚からではなく、「ひと」欄から。
・中川一徳 メディアの支配者 講談社
「巨大メディア、フジサンケイグループの秘史に迫った『メディアの支配者』で、新潮ドキュメント賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞した。・・・打算と裏切り、怨念の渦巻く権力闘争を実名で描く・・・」ウゥ好みだ。「『副賞(賞金)は(家庭内借金の)返済で消えます』と笑う」、これもイカス。メディア(マスコミ)を題材としたノンフィクションは、杉山隆男の「メディアの攻防」がある、これも面白かった。

 今週の本棚からは
・北 康利 白州次郎 占領を背負った男 講談社
キャプションは「筋の通った生き方が教えるもの」。第14回山本七平賞受賞。今回の書評を読む前に、立ち読みで少し読んだ。

白洲次郎 占領を背負った男

白洲次郎 占領を背負った男

  • 作者: 北 康利
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/07/22
  • メディア: 単行本


豊作の秋 [日記(2005)]

    
 柿が豊作、色づいた実から百舌鳥が食べにくる。百舌鳥の余りを干し柿にする予定。
 パイナップルも順調に生育中。


ジェレミー・ドロンフィールド 飛蝗農場 創元推理文庫 [日記(2005)]

飛蝗の農場

飛蝗の農場

  • 作者: ジェレミー ドロンフィールド
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 文庫

2002年のミスベス第1位。扉のキャプションは
「ヨークシャーの荒れ野で農場を営むキャロルのところに、謎めいた男が転がり込んできた。(記憶喪失の男と始まる)共同生活・・・幻惑的な冒頭から忘れがたい結末まで、圧倒的な筆力で紡がれる悪夢と戦慄の物語」。

 悪夢と戦慄の物語であるかどうかは別にして、不思議な物語である。農場を営むキャロルとそこに転がり込んできた記憶喪失の男の不器用な恋物語に、何の脈絡もなく、ポルノ映画の照明係、中古車修理工場の従業員、便利屋のフランス人の挿話が挟まれる。この3人をつなぐの糸はこれもまた謎の「汚水溝の渉猟者」。何がなんだか分からないうちに、唐突に殺人事件と警官が登場する警察物語となる。この方がミステリー愛好家としては落ち着く。
 これ以上は、これから読まれる方のために書くわけにはいかないが、好き嫌いのはっきりする小説である。トマス・ハリスが好きな方にはお勧めかもしれない。私のようにプロットを追う荒い読み手は・・・。訳はこなれているので読みやすく、脈絡のない挿話も「筆力」で読ませる。

★★★☆☆


京ぽん2 発売! [日記(2005)]


京セラ WX310K →http://www.kyocera.co.jp/news/2005/0902.html

 13時半発表、仕事も手につかずここを見ていた。→http://d.memn0ck.com/index.cgi?
一時willcomもつながりにくくなった。→http://www.willcom-inc.com/ja/lineup/wx/index.html
発売前からあれこれ取り沙汰されていたので、おおよそは予想がついたが、3機種同時発売とは思わなかった。

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CLIEで英辞郎 [日記(2005)]

 英文のマニュアルを読むようになり大きな英和辞書が必要となった。CLIEには辞スパをいれているが、単語、用例が足りない。英辞郎を入れてみた。気がつかなかったがSonyにこんなページがあった →https://www.sony.jp/clie/enjoy/tips/13/

事前準備
・USB接続カードリーダ・ライタ
・英辞郎CD-ROM →http://www.eijiro.jp/
・Wdic(辞書アプリ) →http://www5b.biglobe.ne.jp/~ekuta/wdic.html
・メモリスティック(64M以上、私は256M)

1)メモリスティックにフォルダを作成
 MSーPALMーPROGRAMSーPDICー英辞郎(いずれもフォルダ名)
2)英辞郎のフォルダにCD-ROMにあるeijiro52.dic(私の場合)をコピー
3)Wdic.prcをCLIEにインストール
これだけ。

感想 →使い込んでいないので何ともいえないが、熟語が豊富。次は広辞苑だ。

   

英辞郎 第二版 「Special Valueパック」

英辞郎 第二版 「Special Valueパック」

  • 出版社/メーカー: アルク
  • 発売日: 2005/03/04
  • メディア: ソフトウェア


英辞郎付き CD-ROM PowerWords Level 1

英辞郎付き CD-ROM PowerWords Level 1

  • 出版社/メーカー: アルク
  • 発売日: 2002/04/12
  • メディア: ソフトウェア


毎日新聞『今週の本棚』(4) [日記(2005)]

 9月25日 今週の本棚

司馬遼太郎短編全集 第1巻

司馬遼太郎短編全集 第1巻

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/04/10
  • メディア: 単行本

司馬遼太郎短編全集1巻~6巻 文藝春秋 山内昌之評

 司馬遼太郎はお気に入りの作家である。学生時代、「竜馬がゆく」を読みだし、あまりのおもしろさに試験より読書を優先させて単位を落とした経験がある。小説、随筆はほぼ読み尽くして、後は講演集が残っている。小説も無類におもしろいが、司馬遼の真骨頂は「街道をゆく」だと勝手に思っている。
 司馬遼は大阪生まれ(正確には大和)大阪育ちで、死ぬまで大阪を離れなかった作家である。近松、西鶴から織田作の伝統を継ぐ語り部であるが、大阪弁を駆使した大阪ものがほとんど無いことが不満であった(「ぜいろく武士」)。書評を読むとこの短編集には、福田定一名で発表された大阪丼池の繊維問屋街を舞台にした小説をはじめ、司馬遼の大阪ものが何編かあるらしい。「1962年までの作品をおさめた六冊には、やがて長編小説として昇華された素材やモチーフがすでに姿を現している。モンゴルから西域にまたがるシルクロードの歴史、戦国武将の国捕り物語り、伊賀甲賀の忍者群像、幕末の新撰組情話などは、多数の読者を魅了してきたテーマであろう。」・・・これは読まねば。
 伊坂幸太郎 死神の精度 文藝春秋 三浦雅士評
「ブラッドベリがSFの世界に登場したときの衝撃をちょっと思い出させる。」なんと刺激的な・・・

死神の精度

死神の精度

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/06/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


 『働き過ぎの時代』は買ったが未読、『デカルトの密室』は未だ買っていない。次々に読みたい本が出てきてはたまらない、財布も時間も。


SONY、中期経営方針を発表 [日記(2005)]

 16日の日経で、ソニーがファンナンス子会社を売却すると驚かされたが、22日に中期経営方針を発表するとアナウンスされていたので注目していた。

『世界で1万人の人員削減や11カ所の製造拠点閉鎖で2000億円のコストを削減するほか、不動産や株式など「非戦略的」な1200億円相当の資産も売却する。(日経)』

06年3月期には赤字転落となるらしい。出井さんの多角化路線を放棄し、エレクトロニクスに経営資源を集中するらしい。『「(金融事業の取り扱いについて)売却すべきだなど色々な意見があるのは理解している」と語った。』やっぱ売却はありかなア。

プレスリリース →http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200509/05-050/index.html

 「ソニーのいわれ
音『SOUND』や『SONIC』の語源となったラテン語の『SONUS (ソヌス)』と、小さい坊やという意味の『SONNY』----これは自分たちの会社は非常に小さいが、それにも増して、はつらつとした若者の集まりであるということにも通じます----を掛け合わせて作った言葉です。」・・・SONYのHPより。

 ウォークマン市場ではiPodに負けたが、新しいモバイルの提案に期待している。モバイルこそSONYにもっとも相応しい分野だと思うが。


吉村 昭 長英逃亡 新潮文庫 [日記(2005)]

 日本沿岸には多くの外国船が現れて幕府に通商と外交を迫り、ヨーロッパ列強によるアジアの植民地化が進む時代である。
 蛮社の獄で捕らえられた蘭学者高野長英は、兵書の翻訳を志し、牢に火を放って脱獄を企てる。北は岩手の前沢から南は四国の宇和島まで6年間の逃亡生活おくる。高野長英の脱獄と逃亡の物語である。
蘭学の物語でないところが、吉村 昭らしいところかもしれない。
あとがきに、「執筆に先立って、長英の生涯のうちどの期間に焦点をしぼって書くべきかを考え、長英が人間らしく生きたのは、永牢の刑(終身刑)で小伝馬町の牢に投じられた後、脱獄し、そして捕らわれて死にいたるまでの歳月だと知り、その経過を書くことにした。」とある。吉村には「破獄」「熊嵐」「漂流」「大黒屋光太夫」など異常をあつかった小説があるが、「長英逃亡」もこの系譜につらなるものであろう。
 長英は蘭学者のネットワークに守られて逃亡するわけだが、どうしてこうも都合よく、日本各地に長英を助ける人々が現れるのか不自然さを感じる。長英は脱獄、放火教唆の犯罪人であり、捕まれば火刑である。友人、弟子などは匿い逃亡を助けることは分かるが、何の義理もない人々が危険を犯してまでなぜ長英を助けるのか。吉村 昭にしては少し勝手が違うと感じたが、あとがきによるとほとんどが史実であるらしい。一面識も無いにも関わらず、子分が入牢中に助けられたことに恩義を感じ、長英の逃亡を助ける博徒の親分忠吉までも実在の人物である。
 おどろくのは、この時代の日本各地に多くの蘭学者、蘭法医が存在していたこと、「蘭学者」長英を匿うことに価値を見いだす知識人(読書人)の層の厚さである。長英を主人公とした逃亡の物語であるとともに、長英の逃亡を助けた庶民の物語でもある。

★★★★☆

高野長英記念館 →http://www.city.mizusawa.iwate.jp/syuzou01/
著書「救荒二物考」には、ビールの醸造法が書かれているらしい。
  →http://www.kirin.co.jp/company/history/soseiki/takano.html

長英逃亡 上 (1)

長英逃亡 上 (1)

  • 作者: 吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞社
  • 発売日: 1984/09
  • メディア: 単行本


毎日新聞『今週の本棚』(3) [日記(2005)]

 9月18日「今週の本棚」は刺激的な書評が多い。
●『働き過ぎの時代』森岡孝二著(岩波新書)中村達也評
「(残業が増えている)・・・正確には、長時間労働の人たちと短時間労働の人たちに両極分化し始めたといったほうがよい。・・・90年代、パート・アルバイト・派遣などの非正規社員が正社員にとって代わり、すでに三割を越えるまでになっている。これらの人たちは、身分的にも不安定な短時間の低賃金労働が中心である。かくして、週60時間以上の正社員と、週35時間未満の非正社員への両極分化がはっきりしてきた。・・・著者は、資本主義の構造変化に結びつけてそれを解き明かす。その構造変化とは、次のキーワードによって表現される。(1)グローバル資本主義(2)情報資本主義(3)消費資本主義(4)フリーター資本主義。・・・インターネットを通じてワンクリックで本を注文すれば、瞬時にアマゾンの物流センターにつながる。その巨大なセンターでは、常時百人のアルバイトが待機していて、注文された本を『一分で三冊』のノルマでひたすら探し回る。・・・消費者が求める利便性の影に、どんな労働世界があるのかを知って、思わず考えさせられてしまう。」この週60時間の正社員は私のこと?819円なら買おうか。

●『石原莞爾 上・下』阿部博行著(法政大学出版局)五百旗頭 真評
キャプションは「神格化と断罪の呪縛を乗り越え」・・・読みたいが、上巻4200円で断念。
●『デカルトの密室』瀬名秀明著(新潮社)大岡 玲評
「『・・・(自己意識を)誰が私をここに置いたのか。誰の命令とはからいで、この場所と時間が私に割り当てられたのか』「デカルトの密室」は、この深遠な哲学的問題を主軸に展開されるミステリーだ。」パラサイト・イヴの瀬名秀明だ!1995円なら買おう!

デカルトの密室

デカルトの密室

  • 作者: 瀬名 秀明
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/08/30
  • メディア: 単行本


秋葉原土産 [日記(2005)]

   
秋葉原土産            USBカードリーダ・ライタ980円
 出張のついでに久々に秋葉原に寄った。昔の市場跡に高層ビルが建っているのをみてビックリ!毎月のようにwatchしていた時期もあったが、ここのところ2~3年来ていない。16日にヨドバシがopenと聞いたので行ってみる。「梅田と変わらんな!」同行した同僚の感想。アキバは初めてという同僚のため電気街を案内する、曰く「オイ、今日は平日やろ!」。目的は秋月、若松 etc。路上はみ出しで売り場でMSのアダプタ480円、USBカードリーダ・ライタ980円を発見。ポンバシ(大阪・日本橋)でも買えるかと思ったがメモステとSDカードのリード・ライタは持っていないので購入。まあまあの値段?