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映画 ミレニアム 完全版(2009、10 スエーデン) [日記 (2023)]

ミレニアム2 火と戯れる女<完全版> [DVD] ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 完全版 [DVD]
 ミレニアム1『ドラゴンタトゥーの女』はハリウッド版を観たので省略。続編にあたるスエーデン版のミレニアム2、3です。リスベット役はノオミ・ラパス。
 『ドラゴンタトゥーの女』は、「ミレニアム」誌編集者ミカエルと背中にドラゴンのタトゥーを背負った天才ハッカー、リスベットが、聖書の一節をなぞった猟奇殺人事件の謎を解く話です。

 この魅力的なヒロイン リスベットの過去が明かされるのがミレニアム 2『火と戯れる女』。ミレニアム1で少女時代のリスベットが男にガソリンをかけ焼き殺す回想シーンがあります。猟奇殺人の犯人が事故を起こし、彼女は助けようとはせず犯人が焼死するにまかせます。「焼き殺す」というのがリスベットの過去に関わるkeyword。ガソリンをかけ焼き殺そうとした男はリスベットの父親ザラチェンコであることが明かされます。母親を虐待する父親を訴えても警察も福祉も無視、リスベットは母親を護るために焼き殺そうとしたのです。リスベットは精神異常と診断されて病院に隔離されます。18歳になって病院後見人が付いて社会に出て、背中に龍の入れ墨を背負った天才ハッカー『ドラゴンタトゥーの女』となります。

 ザラチェンコは、元ロシア赤軍情報局(GRU)のスパイで1980年代にスエーデンに亡命し、ザラチェンコを諜報に利用した公安警察は、スパイを護るため、自らの過去を隠蔽するためにリスベットを精神病病院に隔離したわけです。ザラチェンコは武器、麻薬の密輸、人身売買と悪事に手を染める犯罪者となり、「ミレニアム」誌のミカエル(ミカエル・ニクヴィスト)が人身売買の調査を始め、組織の黒幕としてザラチェンコの名突き止めます。「ミレニアム」誌の記者が殺され、凶器の拳銃にリスベットの指紋があったため殺人犯と追われます。彼女の無実を信じるミカエルは真相を追い、追う中からリスベットの過去が立ち現れるという仕組みです。ミレニアム2の最後は、ザラチェンコの息子=リスベットの異母兄まで登場し、父、兄vs.リスベットの死闘となり、リスベットは斧でザラチェンコを一撃。重傷を負ったリスベットは殺人の容疑者として逮捕されます。

 ザラチェンコを庇護した公安警察の違法グループが動き出します。諜報のためザラチェンコの犯罪を野放しにし、リスベットを精神病院に閉じ込めたことが明るみ出ることを恐れたわけです。彼らが『眠れる女と狂卓の騎士』の「騎士」なんでしょうが、当時現役の騎士は今では老人で迫力に欠けますw。グループはザラチェンコを暗殺、ミカエルの電話を盗聴し雑誌の発行を止めるためミレニアム編集部に脅迫メールを送り、ミカエル暗殺にまで走ります。『ミレニアム3』は、『ドラゴンタトゥーの女』から大きく外れて、公安警察の陰謀の話となり、ミカエルはミレニアム誌で暴露に動きます。

 リスベットの裁判が開始されます。法廷に現れたリスベットはパンクファッションに身を包み髪を逆立て顔にはピアス。映画ならではの演出で、これでもう裁判に勝った様なものw。
 一方、班はリスベットが10代の頃収容されていた精神病院の医師を抱き込み、精神鑑定書を偽造し彼女を再び精神病院に隔離しようとします。医師はリスベットを妄想型の統合失調症と診断し、彼女の証言をことごとく妄想だと否定します。
 勝目の乏しい裁判をひっくり返すのが、『ドラゴンタトゥーの女』でリスベットが隠し撮りした後見人にレイプされたDVD。裁判官にDVDを見せ、リスベットの妄想が真実だと証明され裁判は勝訴、公安による謀略も白日の下に曝されます。『ミレニアム1』の伏線が回収されたことになります。

 『ミレニアム1、2、3』それぞれが前後編別れ合計6本、9時間近い映画は疲れますw。9時間を引っ張るのが「ドラゴンタトゥーの女」リスベットの強烈な存在感、これに尽きます。
監督:ダニエル・アルフレッドソン
出演:ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス

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  ノオミ・ラパス            ルーニー・マーラ

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