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映画 海賊とよばれた男(2016日) [日記 (2023)]

海賊とよばれた男 [Blu-ray]海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)
 原作は百田尚樹の同名小説。百田センセイは、『永遠の0』『海賊とよばれた男』『錨を上げよ』『夏の騎士』を読みましたが、ツボを心得た小説で何れも面白いです。それが映画となると面白いかどうか、映画『永遠の0』も観ましたが小説の方が面白い。


 民族資本の石油元売り会社、出光興産と創業者・出光佐三の一代記です。
 石油は一種の戦略物資で、その販売は、戦前は国家によって統制され、敗戦後は外国資本(メジャー)よって支配されます。ストーリーは、この統制と支配に立ち向かい奮闘する出光佐三(映画では国岡鐵造)の物語です。国家統制には海上で漁船に石油を販売する奇策を編みだし、メジャーの圧力には自社のタンカーでイランから直接原油を輸入(日章丸事件1953年)することではね除けます。中東からタンカーで原油を運ぶことは、今では当たり前のことですが、当時は国際問題に発展しかねない「事件」だった様です。
 国家の観点に立つ企業経営者が『日本国紀』の右派・百田尚樹の琴線に触れたわけです。原作ではこの日章丸事件事件の下りが一番白い。

 で、映画としてはどうかと言うと、面白くありません。統制経済に抗い、戦地から復員する千人の社員の雇用を護り、石油メジャーと戦いと、あれもこれも盛り込む必要があり視点がボケます。有名人の一代記を映画にするとこうなる、という見本のようなもです。

 監督の山崎貴には『ALWAYS三丁目の夕日』『DESTINY 鎌倉ものがたり』があり、そちらの方が面白いです。山崎貴はCG出身の監督らしく、CGが多用されよく昭和の雰囲気を出していますこの点は◯。

監督:山崎貴
原作:百田尚樹
出演: 岡田准一、 吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平

タグ:映画
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