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スマホ絵日記 本日の釣果 [日記(2010)]

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・村上龍 ヒュウガ・ウィルス 五分後の世界Ⅱ
 ⇒2店舗で探して品切れ →古本発見、これだから止められません。
・海老沢泰久 F2グランプリ
・伊佐千尋 逆転
・北尾トロ 裁判長!ここは懲役4年でどうですか

タグ:絵日記 釣果

GALAPAGOSに行ってみた [日記(2010)]

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 当然、TSUYATA GALAPAGOSです。こちらは、新聞、雑誌が読めるんですね。GALAPAGOS Stationという専用アプリ(Windows)が必要で、

・お気に入りの書籍グループを作成し、メディアタブレットに同期させることができます。
・資料や地図などのパソコンデータをXMDF形式に変換。メディアタブレットで閲覧できます。
・PDFやテキストデータなどをメディアタブレットのマイクリップに取り込み(同期)できます。
・「TSUTAYA GALAPAGOS」のコンテンツの購入(書籍のみ)ができます。
・「TSUTAYA GALAPAGOS」のコンテンツの検索ができます。(書籍のみ)
・試し読みコンテンツの閲覧ができます。

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映画 秋のソナタ(1978) [日記(2010)]

秋のソナタ [DVD] イングマール・ベルイマンは、野いちご(1957)、叫びとささやき(1973)に続いて三本目。『野いちご』では78歳の老人の来し方と見果てぬ夢、人生に潜む魔を描きました。『叫びとささやき』では死者が甦り(ホラーかと思いました)、これも人間に潜む魔=孤独を描きました。いずれも悪夢を見ているような不条理劇ですが、『野いちご』のヒッチハイクの3人の若者、『叫びとささやき』のアンナの存在に救いの様なものがほの見えました。
『秋のソナタ』は『叫びとささやき』に近い作品ですが、病で云えばさらに進行、快癒の見込みがあるのかどうか。

 牧師と結婚しているエヴァ(リヴ・ウルマン)はピアニストの母親シャルロッテ(イングリッド・バーグマン)を7年ぶりに自宅に招きます。旧懐を暖める母娘の会話が、次第に怪しくなってきます。シャルロッテ、エーヴァの一家の姿が徐々に明らかになってきます。

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映画 地下室のメロディー(1963仏) [日記(2010)]

地下室のメロディ [DVD] この時代のフランス映画のタイトルは配給会社が凝ったタイトルを付けるので、『地下室のメロディー』もそうなんだろうと思いましたが、本当にMelodie en sous-sol(地下室のメロディー)でした。映画の中身と地下室もメロディーも関係ないのですが、なかなかいいタイトルで雰囲気はよく出ています。

 ジャン・ギャバン、アラン・ドロンのフィルム・ノワールです。カジノから10億フランを盗み出すストーリーですが、舞台がカンヌの一流ホテルのカジノですから、ジャン・ギャバンもアラン・ドロンもタキシードに身を包んで強盗をやるわけで、お洒落です。あまりトラブルも無く成功してしまうんで気が抜けてしまいますが、当然の如くラストで犯罪は破綻します。これもお洒落でカッコヨク破綻しますからこのラストシーンのためにそれまでのドラマがあると云ってもいいでしょう。

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読書 デイヴィッド・ベニオフ 25時 [日記(2010)]

25時 (新潮文庫) 2010年の週刊文春ミステリ、このミスベスト10にも取り上げられた『卵をめぐる祖父の戦争』のデイヴィッド・ベニオフの出世作で、スパイク・リーによって映画化されています。

 麻薬密売で懲役7年の判決を受けた若者モンティの、明日は収監されるという24時間を1章1時間の構成で描いています。過去に遡ることはあっても、この小説にドラマはありません。モンティと24時間を描くことで、NYに暮らすひとりの若者の姿が浮かび上げってくるという仕掛けになっています。普通の24時間ではなく人生最後の24時間というほどでもなく、人生を振り返るに十分な収監前の24時間という設定です。

 その若者モンティも麻薬の密売人と普通ではないですが、7年の懲役を作り出すためでしょうか。それが事件性を帯びているかと言うとそうでもなく、ふたりの親友、プエルトリコ人の恋人、おいた父親などモンティをとりまく人間関係はごくありふれています。
 26歳の若者が人生を締めくくる24時間とは如何なるものか?この辺りを、周囲に善意の人々を配して描きます。淡々とした物語のなかに、手で触れそうな時間の経過が感じられます。本書の魅力の第一はこれでしょうね、疲れた時に読むと、たぶん心に浸みるのかもしれません。訳者あとがきに、

本書のトーンは暗く力強い。そのエレガントな文体はひりひりするほど切れ味がいい。登場人物もわれわれ誰もが住んでいる世界の住人である。(ニューヨーク・タイムズ)

NYの住人でもない日本人が翻訳でこの小説を読んで、どうなんでしょう。

正直、『卵をめぐる祖父の戦争』のユーモアのある語り口の方が好きです。
 映画の方を先に見たので、読んでいて、エドワード・ノートン、フィリップ・シーモア・ホフマン、バリー・ペッパーがちらつきます。映画は原作にかなり忠実に作られています。ラスト近くにモンティの白日夢がありますが、映像は強いですね、この画像1枚ですべてを語っています。

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タグ:読書

映画 海を飛ぶ夢(2004西) [日記(2010)]

海を飛ぶ夢 [DVD]
 『潜水服は蝶の夢を見る』と少し似ています、似ていますが全く違います。『海を飛ぶ夢』の主人公ラモン(ハビエル・バルデム)は脊髄損傷で全身麻痺で、この境遇から逃れるため尊厳死を認める裁判を起こします。潜水服は蝶の夢を見る』のジャンは眼球と瞼しか動かせない脳梗塞の患者が、瞬きによって自伝を綴るという生き方を選択します。意識が肉体に閉じこめられた時、生き方のふたつの様相が映画化されたことになります。ラモンもジャンも実在の人物です。

 全身麻痺で動くことの出来ないラモンは、介助無しには自殺もできないわけです。安楽死は、全身不随以外には健康で意識も明瞭なラモンに当然適用されません。30年もこんな生活我慢してきたんだ、もういい加減に楽にしてくれ、とラモンは強い意志で尊厳死を望んでいます。内面的なことなので他人がクチバシをはさむ話しではありませんが、(映画を見ている限り家族のサポートでそれなりに快適な生活を送っている様にも見えます。

 ラモンに、女性弁護士ジュリア、尊厳死の支援者、ラモンを慕う女性ロサという味方が現れます。弁護士のジュリアは、自身が進行性の認知症を患っており、痴呆によって廃人となるより尊厳死を選ぶという決意でラモンを無償で支援します。映画は、ラモンを中心に彼を支える家族(父親、兄、兄嫁、甥)との日常、弁護士ジュリアとの恋が描かれます。ジュリアには夫がいますから、いくら全身不随のラモンとはいえ、これ立派な不倫ではないかと思うのですが如何なものでしょう、当然映画はふたりの味方です。

 唐突に、ジョン・レノンが亡くなって30年です。ジョン・レノンは想像力(imagine)で世界を解放しようと歌いましたが、『海を飛ぶ夢』も想像力によって自分を解放しようというラモンを描いています。想像力によって海辺でジュリアとデートする映像は切なくもあります。裁判では当然に尊厳死は認められず、最後はロサの介助で自殺して終わります。

 監督は『アザーズ』のアレハンドロ・アメナーバル。ラモンを演じるのは『宮廷画家ゴヤは見た』『ノーカントリー』のハビエル・バルデム。

監督:アレハンドロ・アメナーバル
出演:ハビエル・バルデム

映画 フェイクシティ(2008米) [日記(2010)]

フェイク シティ ある男のルール<特別編>  [DVD] 原題、Street Kings。キアヌ・リーヴスのアクションものかと手を出さなかったのですが、脚本がジェイムズ・エルロイ! 即借りてきました。
 全編これノワール、男達の騙しだまされ裏切りあり友情あり銃弾あり暴力あり、何でもありで楽しめます(但し色恋は無し)。見てて、気づいたのですが、『ラストキング・オブ・スコットランド』でアミンを演じたフォレスト・ウィッテカーが出ています。

 全員がロス市警の警官、それも悪徳警官。フォレスト・ウィッテカー演じるワンダーが率いる捜査チームの突撃隊長・ラドローがキアヌ・リーヴス。冒頭、囮捜査で誘拐犯の隠れ家を突き止め、単身乗り込んで犯人全員を問答無用に射殺します。違法捜査に内部の監察が入りますが、リーダーのワンダーがもみ消しラドローはヒーローとなり(別にヒーローになりたいわけではなく、要は暴力デカ)ワンダーは昇進するという、ふたりは持ちつ持たれつの関係。

 ラドローは、自分を密告した同僚をとっちめようとコンビニに入ったところ、強盗を装った二人組に先を越され、この同僚警官は射殺されます。どさくさに紛れてラドローも(拳銃で)一発お見舞いする辺りはもうひとつ分かりません。この同僚警官を撃った犯人を独自に捜査を始めますからもっと分からないのですが、まぁよしとしましょう。たぶん、強盗を装った口封じを『クサイ』とにらんだんでしょう。
 警察内部の持ちつ持たれつの腐敗は、映画とは言え背筋が寒くなります。コンビニで同僚を撃ったラドローの銃弾も何時まにか証拠から消されます。ラドローの様な向こう見ずな警官は、警察組織にとっては必要悪というわけです。

 この二人組の犯人を追い詰めることよって、ロス市警のさらなる闇が明らかになるという映画です。

 脚本がジェイムズ・エルロイですから極めつけの悪と血と暴力。フォレスト・ウィッテカーがいいとこ持って行って、ヒュー・ローリーが最後を決めます。脇役は重要!という映画です。

監督:デヴィッド・エアー
脚本:ジェイムズ・エルロイ
出演:キアヌ・リーヴス フォレスト・ウィッテカー ヒュー・ローリー

読書 道尾秀介 向日葵の咲かない夏 [日記(2010)]

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫) 『葉桜の季節に君を思うということ』というミステリがありますが、よく似ています。どこが似ているかというと、作者が仕掛けた物語の枠組みです。小説世界は、作者が仕掛けた架空の話であり、『嘘』です。

 読者は、この嘘を嘘と知りつつ楽しむわけですが、たとえば、本書の謎の中心であるS君は、死んだ後蜘蛛として再生し、主人公のミチオに飼われて自分の自殺の真相と消えた死体を探します。これ自体、ミステリとしては相当に荒唐無稽で、オイオイと思いながら作者の虚構に乗って読み進みます。ところがですね、作者が(たとえば)A君はバッタであるという種明かしをせず思わせぶりな表現で引っ張っておいて最後に、実はバッタなんだと言われると、読んでいる方は白けてしまいます。『葉桜の季節に君を思うということ』ではそのネタが陽性であり、やられた!とつぶやいてしまいますが、本書のネタは極めつけの陰性で、種明かしをされても複雑な思いです。

 いやこれはホラーなんだ、と言ってしまえばそれまでなんでしょうね。相当に荒唐無稽かつ摩訶不思議なミステリ、いやホラーです。好みが分かれる小説です。

タグ:読書

映画 16ブロック(2006米) [日記(2010)]

16ブロック [DVD] NYで1ブロックと言うと、100mから200mらしいですから、16ブロックというと、直線距離で1600mから3200m。わずか3km足らずの距離を、ひとりの容疑者を移送する間の出来事を一本のドラマに仕立てています。

 この容疑者移送の役目を担うのがヨレヨレの中年刑事ジャック・モーズリー(ブルース・ウィリス)。冴えない刑事が犯罪に巻き込まれると、俄然燃えあがり体当たりで事件を解決するという『ダイハード』のパターンを踏襲しています。ジャックは黒人の容疑者を裁判の証人として警察署から16ブロック離れた裁判所へ移送するという簡単な仕事。勤務あけにちょっと残業と引き受けたのはいいのですが、これがとんでもない間違い。
 証人が出廷するのは警官汚職の裁判で、証人の出廷を阻止するために現職の警官から分署長まで続々と現れます。警官が犯罪者を警官から守る逃亡劇、それもわずか3kmの逃亡劇が始まります。

 ブルース・ウィリスはいつものブルース・ウィリスで取り立てて言うことはありません。ブルース・ウィリスが連れて逃げる黒人の青年モス・デフ、耳障りな声でペチャクチャと喋り通しで雰囲気壊すんですが、中盤から実力発揮で、ブルース・ウィリスの相棒となります。凸凹コンビの典型でしょう。映画の魅力のひとつが、このふたりの会話にあることも事実です。
ドンパチやりながら障害を乗り越え、ついにはバスジャックまでやって裁判所にたどり着きます・・・。
 たった16ブロックに人生が詰まっている!そんな映画で、割と地味ですが好感の持てる映画です。

 実は『16ブロック』の結末は2つあるらしいのです。ブルース・ウィリスが裁判所にたどり着いた後HappyEndとなる結末とそうでない結末が用意されているらしいです。私が見たDVDは後者ですが、HappyEndの方が評判がいいようです。

 ブルース・ウィリスはスターなんでしょうが、『賞』となのつくものは『ラジー賞』以外無縁ですね。セリフが英語なのでよく分かりませんが、12モンキーズ』『シックス・センス』なんかで結構いい演技してたと思うのですが。元夫婦のデミ・ムーアと揃ってラジー賞も何ですねぇ。

監督:リチャード・ドナー
出演:ブルース・ウィリス モス・デフ デヴィッド・モース

映画 ラスト・オブ・モヒカン(1992米) [日記(2010)]

ラスト・オブ・モヒカン [DVD]
 こういう歴史+アクション映画は久々ですが、いいですね。アメリカ・インディアン(モヒカン族)に育てられた白人ホークアイ(ダニエル・デイ・ルイス)が、英国軍や同じインディアンのヒューロン族と戦い最後は恋を成就させてメデタシ、みたいな映画です。
 フレンチ・インディアン戦争の最中1757年が舞台です。アメリカはイギリス、フランス、オランダ、スペインなどの植民によって開かれたわけですが、英仏がメインで、ヨーロッパで両国が衝突する度にアメリカでもこの両国が角突き合わせていたようです。何故フレンチ・インディアン戦争と言うかというと、映画の方がよく分かるんですが、仏軍+インディアンVS.英軍という構図です。まぁそんなことはどうでもいいんですが、インディアンに育てられた『白人』がこの英仏戦争にからんでくることがミソなんですねぇ。出演者を並べると、

ホークアイ →主人公、インディアンに育てられた『白人』
チンガチェック →モヒカン族首長でホークアイの育て親
ウンカス → チンガチェックの実子でホークアイの弟
マンロー大佐 →英軍砦の指揮官
コーラ →マンロー大佐の長女、ホークアイと結ばれる
アリス →同次女
ヘイワード少佐 →英軍指揮官、コーラに求婚してフラれる
マグア →仏軍と組むヒューロン族の戦士

 だいたい分かりますね。ホークアイ vs. マグアかつホークアイ vs. ヘイワード大佐で、男女関係は、ホークアイ vs. コーラ vs. ヘイワード大佐となるわけです。

 インディアンの登場する映画と言うとケビン・コスナーの『ダンス・ウィズ・ウルブルス(1990)』を思い出します。こちらは南北戦争を背景に、北軍の将校とインディアンに育てられた白人の女性の恋をからめ、文明批評、白人批判の視点がありましたが、『ラスト・オブ・モヒカン』にそうした視点はありません。全くの『ターザン映画』です。

インディアンの斧による闘いや、先込め単発のマスケット銃による射撃が結構新鮮です。
ダニエル・デイ・ルイスが黒髪なびかせて大活躍、お相手マデリーン・ストウ は凜としてキレイです。

監督:マイケル・マン
出演:ダニエル・デイ・ルイス マデリーン・ストウ