週1冊、年間52冊を目標に読んでいます。その時々の興味と「積ん読」の整理で方向はバラバラ。66冊読んで思うのですが、近年話題になった本(小説)は、力作には違いないのでしょうが、意外と面白くない。面白かったのは『国体論』『我らが少女A』『反日種族主義』くらい。逆に『ライ麦畑でつかまえて』は1951年の小説ですが、今読んでも面白いです。

 日韓問題に引きずられてイザベラ・バード『朝鮮紀行』『閔妃暗殺』話題の『反日種族主義』『東アジアの思想風景』などを読みました。『朝鮮紀行』は、19世紀末の李氏朝鮮の実相が分かって興味深いです(但し翻訳は最悪)。『閔妃暗殺』では李氏朝鮮が日本に飲み込まれる過程がよく分かります。なかでも『東アジアの思想風景』はその古風な文体と相まってエッセーとしては一級品。『反日種族主義』は、日本人の耳には快いですが一種のプロパガンダかも知れません。

 特捜部Qシリーズは面白いです。コペンハーゲン警察のはみ出し刑事とシリア移民の助手、多重人格の女性秘書が織りなすコンビネーションが絶妙。木内 昇も6冊読みました、中でも新選組を伊東甲子太郎から描いた『地虫鳴く 新選組 裏表録』は力作。最近では珍しい骨太な作家です。


65.呉 善花 韓国併合への道 完全版 ① ② (2012文春新書)★★★

64.韓国の高校歴史教科書(2006明石書店)

63.百田尚樹 夏の騎士(2019新潮社)

62.古田博司 朝鮮民族を読み解く(1995ちくま新書)★★★

61.角田房子 閔妃暗殺 ① ③  (1988新潮文庫)★★★

60.古田博司 東アジアの思想風景(1998岩波書店)★★★

59.高村 薫 我らが少女A(2019毎日新聞出版)★★★

58.李栄薫 反日種族主義 日韓危機の根源 ① (2019文藝春秋)★★★

57.高橋和己 堕落ーあるいは内なる曠野(1995講談社文庫)★★★

56.イザベラ・バード 朝鮮紀行 ①  (1998講談社学術文庫)★★★

55.高橋和己全集 第三巻 散花(1977河出書房新社)

54.木内 昇 櫛挽道守(2013年 集英社)

53.木内 昇 漂砂のうたう(2010集英社)

52.木内 昇 地虫鳴く 新選組 裏表録(2010集英社)★★★

51.木内 昇 茗荷谷の猫(2008平凡社)

50.橋本大三郎x大澤真幸 ふしぎなキリスト教 ①  (2011講談社)★★★

49.木内 昇 笑い三年、泣き三月(2011文藝春秋)

48.佐藤 友哉 転生! 太宰治 転生して、すみません (2018星海社FICTIO)

47.木内 昇 新選組幕末の青嵐(2009年 集英社文庫)★★★

45.46.高橋和巳 憂鬱なる党派 上  (1965-2016河出文庫)★★★

44.白井 聡 国体論 ―菊と星条旗― (2018集英社新書)★★★

43.スタンダール 赤と黒(下) ①  (2007光文新訳古典文庫)

42.スタンダール 赤と黒(上) (2007光文新訳古典文庫)★★★

41.横山秀夫 ノースライト(2019新潮社)

40.山際淳司 みんな山が大好きだった(1995 中公文庫)

38.39.コニー・ウィリス 航路 上下 (2003ソニー・マガジンズ)

37.佐藤充功 昭和史発掘 幻の特務機関「ヤマ」(2003新潮新書)

36.門井慶喜 銀河鉄道の父(2017講談社)

35.フレドリック・バックマン 幸せなひとりぼっち(2016ハヤカワ文庫NV)

34.浅田次郎 帰郷(2016集英社)

33.川上和人 鳥類学者無謀にも恐竜を語る(2013技術評論社)

32.深緑野分 ベルリンは晴れているか(2018筑摩書房)

31.ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Qー自撮りする女たちー★★★

29.30.ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Q―吊された女-

27.28.ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Q―知りすぎたマルコ-

25.26.ユヴァル・ノア・ハラリ サピエンス全史(上)(下)★★★

23.24ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Q―カルテ番号64- (上)(下)

21,22.ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Q―Pからのメッセージ― (上)(下)

20.毛利敏彦 明治六年政変 ① ②(1979中公新書)★★★

19.ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Q―キジ殺し―

18.ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Q―檻の中の女―★★★

17.磯田道史 素顔の西郷隆盛(2018新潮選書)

16.奥泉 光 雪の階(2018 中央公論新社)

15.モルガン・スポルテス ゾルゲ 破滅のフーガ ① ②

14梅原猛 葬られた王朝・古代出雲の謎を解く① ②★★★


12.司馬遼太郎 砂鉄のみち(街道をゆく7)★★★

11.司馬遼太郎 壱岐・対馬の道(街道をゆく13)


9.司馬遼太郎 耽羅国紀行(街道をゆく28)

8.佐藤優 十五の夏 下(2018幻冬舎)

7.司馬遼太郎 韓のくに紀行(街道をゆく 2)★★★

6.J.D.サリンジャー ライ麦畑でつかまえて★★★

2~5.司馬遼太郎 翔ぶが如く 7~10巻

1.佐藤友哉 デンデラ(2009新潮社)