SSブログ

フィルムカメラ(4) オリンパスペン EED の分解、修理 [日記(2015)]

DSC_0413.jpg DSC_0423.jpg
 こちらの続きです。AUTOでシャッターが切れないEEDを分解しました。フラッシュのポジションでシャッターが切れるので、問題はcdsにあると踏んで、分解しました。
DSC_0441.jpg DSC_0445.jpg
 巻き戻しのクランクの2本のビスと反対側にあるビスを外せば、 上蓋は外れます。
DSC_0438.jpg DSC_0428.jpg
 左の2本がファインダー、残りの3本がcds受光部を止めてビスです。↓矢印のビスは奥に隠れています。これでファインダーと受光部が取り出せます。
DSC_0427.jpg DSC_0409.jpg
 cdsに入った光で、上の画像の→の針を動かす構造です。この受光部を取り出したところ、青のコードがスッポ抜けてきました。バッテリに繋がる線です。道理でcdsが動かなかったわけです。線そのものが腐食しているので、新たな線をハンダ付け、腐食していたバッテリBOX側もクリップで代替品を作りました。LEDライトに受光部を向けると針が大きく振れ、外すと振れが小さくなります。これで一件落着?。いつも触っている無線機には、こうした腐食はほとんどありませんが、機械屋さんと電気屋さんの差ですね。
 この段階で、AUTOポジションでASAの値を変えながらシャターを試しました。暗いところと明るいところでは、シャッター音に差が出ます。裏蓋を開けてシャッターをを切ると、シャッター開閉のスピードと絞りの開閉がおぼろげながら分かります。光量が足りない場合は、ペン特有の赤ベロが出ます。
 EEDのシャッター音は、如何にもメカという感じがします。 
 
DSC_0434.jpg DSC_0448.jpg
 ついでにレンズ・ユニットを外しました。セルフタイマーを「カニメ」で外し、レンズの左右のビニールの側をめくり、ビスを4本外します。画像では、左のビスは側に隠れています。ゆっくりめくらないと、ビニールが破れます。私は破ってしまいました(笑。次いで、裏蓋を開けて、レンズ・ユニットを止めている4本のビスを外します。これでユニットがゴッソリ外れます。レンズはカビも無いのでアルコールで拭いて、注油。分解はここまで。
DSC_0429.jpg DSC_0424.jpg
レンズユニット表                  裏 
 
 後は、劣化したモルトを張り替えて試写です(写るかなぁ?)。
DSC_0444.jpg DSC_0430.jpg
 使った道具です。左の見慣れないものが「カニメ」です。今回は、セルフタイマーを外すのに使っただけです。Zuiko50mmや200mmの望遠を分解した時に揃えました。他にはアルコールと機械オイルです。2~3度、ビスが外れないことありましたが、機械オイルを差して一晩置けばだいたい外れました(1本は未だ外れず)。無理をするとネジ山を潰すので注意が必要です。オイルを差すのに注射器が欲しいですね。
 外したビスは、どの部分のビスだか記録しておいた方がよさそうです。
 
 次はペンタックスSPです。
 
【追記】
classic cameraさんの1.35V 電圧に関してによると、1.5Vのバッテリを使っても
 
電池1個当たり約0.5絞り明るく表示される、その事を理解していれば電池の電圧が多少高い程度の事です、回路的には故障の発生する要因は何も有りません、この当時のカメラの電気回路はそれ程デリケートな物では有りません
 
とのことです。 
 

映画 祇園囃子(1953日) [日記(2015)]

祇園囃子 [DVD]
 母親を亡くし身寄りのない16歳の栄子(若尾文子)は、かつて父親がひいきにしていた祇園の芸妓 、美代春(木暮実千代)を頼り舞妓となります。美代春は、筋の良い栄子を実の妹のように育て、栄子のお披露目にお茶屋の女将(浪花千栄子)から30万円を借りて支度をします。

 美貌の「姉妹」が祇園という特殊な世界で生きてゆく姿が美しい京都の四季とともに描かれます、と書きたいのですが、話はもっと生臭いものです。

 会社の専務(河津清三郎)が役所の課長を接待する座敷に美代春と栄子が呼ばれ、専務は栄子を、課長は美代春を見初めます。芸妓、舞妓は唄や踊りの芸で生きる女性ですが、所謂「旦那」という慣習がある花街では、芸妓を性の対象と見る客もあるわけでしょう。
 専務は商売をまとめるために、課長の東京出張に美代春と栄子を伴い事件が起きます。専務は、ホテルで栄子に襲いかかり唇を噛まれて全治一ヶ月。当然、美代春を当てにしていた課長の欲望も宙に浮きます。この「事件」には笑ってしまいます。

 ここからが映画のハイライトです。栄子のお披露目にお茶屋の女将から借りた30万円は専務から出ていたことが明かされ、専務と栄子、課長と美代春を結びつける女将の策謀が明らかになります。
 専務の商売は壊れ、面目を潰され顧客を失う危機に立たされた女将は、検番に圧力をかけて美代春と栄子がお座敷に出ることを妨害します。祇園で芸妓として生きたかったら課長と「寝ろ」というわけです。浪花千栄子の演技は上手いです。この映画は、浪速千栄子のしたたかな女将と、「祇園」の因習に絡め取られる木暮実千代の美代春で成り立っているようなものです。
 女将の圧力に屈し美代春は課長と「寝」ます。逡巡しながらも足袋を脱ぐ木暮実千代の演技も秀逸。

 元通り美代春と栄子にはお座敷がかかるようになり、着飾ったふたりが祇園囃子のなかを「晴れやかに」お茶屋に向かう姿で、幕。しかし、これっておかしくないですか?。女将は面目を施し美代春は旧弊に破れ、祇園の「日常」が戻ってきただけです。これではホームドラマです。それとも、千年王城の地京都の伝統はかくも揺るぎのないものだというのが主題なのでしょうか。

 ともかく、京言葉が存分に楽しめます。

監督:溝口健二
出演:木暮実千代 若尾文子 浪花千栄子 河津清三郎

当blogの溝口健二

タグ:BSシネマ
nice!(13)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

フィルムカメラ ジャンク (3) [日記(2015)]

DSC_0408.jpg DSC_0411.jpg
 フィルムを買うのはン十年ぶりです。ジャンクなペンEE-3で使います(写るかな?)。で持ちだしてみました。
 
《感想》
・ハーフサイズ カメラだから横に撮るときは、カメラを縦にしないといけない
・フィルムを巻いてシャッター押すだけ →便利なようで何もできないということ
・フィルムの巻き忘れ多発 →撮ったら巻いておく 
・1.5m未満ではピントが合わない →接写はできない
・シャッター音が物足りない
・現像するまで確認できない →写っているのかな? 
 
 ペンはハーフなので、24枚撮りで48枚撮れます。この時期被写体が少ないので、48枚撮るのは結構大変。年内現像は無理でしょうね。

nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

フィルムカメラ ジャンク (2) [日記(2015)]

DSC_0410.jpg DSC_0413.jpg
ペンEE-3とペンタックスSP           分解中のペンEED
 こちらの続きです。
 
オリンパスペンEE3】 
DSC_0430.jpg DSC_0439.jpg
ボロボロになったモルト                      買ってきたフェルト
DSC_0448.jpg DSC_0449.jpg
モルト張替え①                  モルト張替え②
  シャッターも切れるしレンズに曇りもないので、クリーニングとモルトの張替えです。アルコールと綿棒と爪楊枝でクリーニング。筐体の錆は無理ですが、こびりついた汚れはだいたい落ちました。
 続いてボロボロになったモルト(モルトプレーンと言うらしいです)の修理です。元は黒いスポンジだった様です。モルトはamazonで入手できますがけっこうします。 要は暗室に入る光を遮断すればいいだけなので、手芸店で1mmと2mm厚の黒いフェルトを買ってきました。税込で2mmが216円、1mmは130円です。 これだけあれば、10台、20台は修理できそうです(笑。ボロボロのモルトを剥がして、フェルトを適当に切って両面テープで張り付けました。①の部分は2mm厚を接着、②は1mm厚のフェルトを2mm幅にカットして差し込みます。両端と角、真ん中に少量のボンドをつけました(ダイソーの毛糸という手もあるようです)。
 取り合えずこれで修復完了、後はフィルム装填→試写です。不都合があれば分解します(EE-3の分解はこちらのサイトが詳しいです)。
 
オリンパスペンEED】 
DSC_0440.jpg DSC_0428.jpg
代替バッテリ(下段真ん中)           軍艦外しました、がシャッター
 シャッターが下りないので分解しました。フィルム巻き戻しのクランクの下の2本のビスと反対側のビスを外せば、上側(軍艦と言うらしい)が外れます。シャッターのボタンと本体のシャッターが噛み合っていなかっただけで、簡単に治りました。
 バッテリの交換です。指定のNR-9はディスコンで入手できませんから、ここを参照に1.3VのPR-44を探しましたが10個で1080円。800円のジャンクより高いので、1.5VのLR-43を100均で買って来ました。0.2V高いですが、cdsが生きているか試すだけなのでよしとします。サイズを合わすため、ゴムで巻いて(厚紙でもよさそう)、厚さが足りないのでクリップでスプリングを作成。で、結果は→Autoでシャッターが切れません!(赤いベロが出る)。cds受光部が死んでいるようです。断線の可能性もあります。3本のビスでcds受光部は外れると思うのですが1本がどうしても外れず、分解を断念。

 EEDは、F1.7とレンズが明るいので、どうしても使いたかったのですが、今日のところ敗退です。 
 
ペンタックスSP
DSC_0433.jpg DSC_0431.jpg
裏蓋                         やっと取れた
 バッテリBoxがどうしても開きません。無理矢理開けたようで、蓋に損傷があります。機械オイルを垂らして一晩置いても開かないので、底の側を外してこれにオイルを垂らして一晩置いてやっと外れました。根性で開けました →仕事もこれくらいの熱心さが欲しい(笑 。
 汚れが酷いので、アルコールで拭いたくらいでは落ちません。ままよと、住まいの洗剤を薄めてタオルでゴシゴシ、いいのかなァ。
 ミラーはかなり酷いことになってます。ブロワーで吹いたくらいではダメなので、綿棒にアルコールを付けて汚れを落とし、メガネ拭きで清掃。こんな荒療治もジャンクだから出来ます(普通はやりませんね)。ファインダーを覗くと真ん中に帯状の汚れがあり、軍艦を外してクリーニングする必要があります。シャッターですが、1/1と1/2が切れません。やはりオーバーホールですね、次の楽しみです(笑。 
DSC_0434.jpg DSC_0437.jpg
底のメカ                      モルトがボロボロ
 後は、EE-3でフィルム買って試写、EEDは分解に再挑戦、ペンタックスは完全分解です。完璧な分解のサイトがあります。

続きを読む


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

フィルムカメラ ジャンク (1) [日記(2015)]

DSC_0415.jpg
 初めて使ったカメラが“オリンパスEE”で、長いブランクの後にOM-1。その後はデジカメに移行しました。OM-1はボディーが壊れたので、フィルムカメラは現在1台もありません。ネガフィルムのデジタル化に目処がついたので、フィルカメラが欲しくなりました。
 KodakのISO400、24枚撮りが3本で1242円、現像も1本648円です。1枚あたり26円、ハーフなら13円ですが失敗を入れるともう少し高くなります。デジカメがランニングコストほぼゼロです。おまけに現像するまで撮影結果が分かりません。 今更フィルムカメラでもないですが、ジャンク好き、メカ好き+郷愁みたいなものです。
 
 フィルムカメラはペンEEかレンズの明るいD3、またはOM-1ボディー(レンズはある)をオークションで物色し、EED、EE3にペンタックス・ボディーの3台セットを落札しました。送料込みで1台当り800円、当然ジャンクです。
 ”オリンパス_ペン”で検索するとたくさんヒットします。修理のサイトも多く情報は豊富です。動かなかったら分解掃除です。

・・・で、届きました。
オリンパスペンEE-3 》
DSC_0403.jpg DSC_0408.jpg
  全体に薄汚れていますがシャッターが切れる。赤いベロ出る(レリーズロック、EEは生きている?)。ファインダーは曇っているがレンズはキレイ。ASAのダイヤルは動く。当然モルトはボロボロ。
 
オリンパスペンEED》 
DSC_0405.jpg DSC_0417.jpg
  全体に綺麗で、ファインダーに曇りはなくレンズにカビもないのですが、シャッターが切れずフィルム巻き上げも出来ません。絞り、距離ダイヤル、ASAは動く、バッテリBOXも開き液漏れなし。但しビス1本欠落し、モルトは劣化。
 
ペンタックスSP
DSC_0410.jpg DSC_0411.jpg
  ホコリまみれです。シャッターはOKで、B~1/1000まで作動。セルフタイマーもOK。ミラーが腐食して悲惨、モルトはボロボロ。バッテリBOXが錆びついて開きません。

 承知で落札ですが、3点とも間違いなくジャンクです。シャッターを切ってみましたが、電子音と違って機械の音はいいですね。レンズが無いのでペンタックスのシャッター音は強烈です。EEDは、penというより35mmカメラに近いスタイルで、洗練されています。カメラという雰囲気ですね。EE-3は、これはもう懐かしいという他はありません。
 さて、これをどうやって使うかです。取り敢えずクリーニングです。指定の水銀電池はディスコンなので、電圧の近いものを探します。モルトが劣化しているので、これもなんとかしないと。さて続きが書けるかどうか?。
 
 ペンは、pdfの取説(非公式)がありました。ペンタックスはリコーイメージングからダウンロードできます。
 
 以下備忘録です。

続きを読む


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

Xperiaで絵日記 これは? [日記(2015)]

DSC_0372.jpg DSC_0396.jpg
コエビソウ                       フウセントウワタ
DSC_0392.jpg DSC_0395.jpg
マキの一種?                     種子の拡大 
 駄犬と散歩の途中に見つけました。赤いのはコエビソウ(ベロペロネ)、まるいのはフウセントウワタだそうで、初めて見ました。もうひとつはマキの一種だと思うのですが、画像検索しても該当無し。
 
 追記→分かりました、「ブラシノキ」でした。金宝樹とも云うらしいです。 
 
【追記】
画像検索1.jpg 画像検索.jpg
 フウセントウワタをgoogle画像検索してみました、面白いですね。スイカは分からなくもなくもないですが、トカゲは笑います。 

タグ:絵日記
nice!(4)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

映画 ジュピター(2015米英豪) [日記(2015)]

ジュピター [DVD]
 『マトリクス』のウォシャウスキー姉弟のSFと聞けば期待が膨らみます。

 原題は“Jupiter Ascending”。『ジュピター』の世界は、異星の王族が宇宙を支配し、彼らは多くの惑星に自分達のクローンを「飼っている」という世界。従って、異星人も地球人も姿かたちは異星人と同じです。惑星の人間が繁殖し飽和点に達すると、異星人は人間を「収穫」します。1950年代のSF小説の焼き直しのような世界です。収穫して食べるのではなく、不老不死の薬を人間から抽出するんですからちょっと笑ってしまいます。

 で宇宙人の地球襲来の映画かというと、それ以前の話で、地球の所有をめぐって長男、長女、次男の三兄弟が争う話です。言わば親の遺産である牧場をめぐって骨肉が争うという西部劇です。この三兄弟に加えて新たに妹(4人目の相続人)が現れ、この妹を助ける「さすらいのガンマン」が加わって4人が相討つ戦いを繰り広げる、これが『ジュピター』です。

 もう少し正確に言うと、女王であった母親が亡くなって三兄弟が宇宙を支配し、母親の遺産を継いだ長男が地球を所有しています。この世界では、同じDNAを持った人間が生まれ変わりとして認められ、地球人のジュピター(ミラ・クニス)が兄弟の母親と同じDNAを持っていることが明らかになります。ジュピターが女王になると長男の地球所有権は失われるため、長男はジュピターに刺客を放ちます。これを知った次男は、傭兵のワイズ(チャニング・テイタム)をジュピター救出に向かわせます。救出とは言っても、ジュピターを確保して結婚すれば、地球が手に入るという目論みです。
 映画は、戦闘用宇宙船や反重力ブーツを履いたワイズと、長男率いる傭兵との戦いが見せ場ですが、ストーリーがストーリーですから、これらSFの道具立てとアクションが浮いてしまってまいます。この世界はテクノロジーだけは発達していますが、遺産相続争い、地球人を収穫して得る不老不死の薬が経済の根幹であるなど、現代社会と何ら変わるところがありません。ケッサクなのは、ジュピターが女王即位のために手続きするシーンです。この世界にも役所があって、ジュピターは証明書を求めて役所の窓口を右往左往、たらい回しにされワイロを使って切り抜けます。これってSFですか?。

 要は遺産相続の話ですから、舞台が開拓時代の西部であっても現代の日本であっても成り立つ映画で、SFの姿を借りる必要は全くありません。異星人の社会にもお役所があり、主人公が窓口をたらい回しされるエピソードなどは、もう落語の世界。
 『マトリクス』のウォシャウスキー姉弟を当てにすると、確実に裏切られます。

監督:ラナ・ウォシャウスキー アンディ・ウォシャウスキー
出演:チャニング・テイタム ミラ・クニス ショーン・ビーン エディ・レッドメイン ダグラス・ブース

nice!(9)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

Xperiaで絵日記 干し柿 [日記(2015)]

DSC_0382.jpg DSC_0381.jpg
R9052310.jpg 
2009年                 2007年
DSC_0386.jpg DSC_0375.jpg
 柿を沢山いただいたので、干し柿にしてみました。ヒモで吊るすといいのですが、枝がついていないのでできません。カビるかもしれない、できるかな?。右下の黒いものは駄犬です。この犬はサツマイモが好物なのですが、柿も食べます。
 
【1/3追記】
DSC_0497.JPG DSC_0498.JPG
 飴色に仕上がって食べごろです。 

タグ:絵日記
nice!(5)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

備忘録 NHK/BS 年越し映画マラソン + 1月放映 [日記(2015)]

PDVD_000.jpg PDVD_001.jpg
 年末年始の放映予定が発表されています。年始の予定は何故か11/30の後ろにくっついていますが、決まりなんでしょうね。大晦日は「ジュラシック・パーク」3本建て。元旦は「オーシャンズ11~13」。もう少し気の利いた映画が放映できないものでしょうか。「ジュラシック・パーク」は笑います。ついでに「スター・ウォーズ」「マッドマックス」「ターミネーター」もシリーズで入れれば、さすがNHKと思うのですが(笑。「スター・ウォーズ」は過去一挙放映がありましたが...。

【12月31日】
午前10:33〜0:26
「少林サッカー」少林足球/SHAOLIN SOCCER 2001年 中国(香港)
午後0:26〜2:46
 「メリー・ポピンズ」MARY POPPINS 1964年 アメリカ
午後2:46〜4:44
 「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」2009年 日本
午後4:45〜6:45
 「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」2010年 日本
午後6:50〜8:57
 「ジュラシック・パーク」JURASSIC PARK 1993年 アメリカ
午後9:00〜11:09
 「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク」THE LOST WORLD:JURASSIC PARK 1997年 アメリカ
午後11:10〜0:43
 「ジュラシック・パークIII」JURASSIC PARK III 2001年 アメリカ

【1月1日】
午前0:45〜4:22
 「ベン・ハー」BEN-HUR 1959年 アメリカ
午前4:27〜6:04
 「プール」2009年 日本
午前6:05〜7:51
 「マザーウォーター」2010年 日本
午前7:55〜9:34
 「ラッシュアワー」RUSH HOUR 1998年 アメリカ
午前9:35〜11:06
 「ラッシュアワー2」RUSH HOUR2 2001年 アメリカ
午前11:10〜1:07
 「オーシャンズ11」OCEAN'S ELEVEN 2001年 アメリカ
午後1:10〜3:16
 「オーシャンズ12」OCEAN'S TWELVE 2004年 アメリカ
午後3:18〜5:18
 「オーシャンズ13」OCEAN’S THIRTEEN 2007年 アメリカ
午後5:20〜7:28
 「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」LIFE OF PI 2012年 アメリカ


【1月】

続きを読む


タグ:BSシネマ
nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

原節子 映画 お嬢さん乾杯!(1949日) [日記(2015)]

木下惠介生誕100年 「お嬢さん乾杯」 [DVD]
 『東京物語』で初めて原節子を見たとき、その日本人離れした目鼻立ちにちょっと違和感を持ちました。夫が戦死した後も再婚せず、血の繋がらない夫の両親に暖かく接し、「あんたはいい人だ」と言う義父・笠智衆に「あたくし、ずるいんです」と応えるミステリアスな役柄でした。
 『お嬢さん乾杯!』では、元華族の深窓の「お嬢さん」。婚約者に死なれ、没落した家を守るために家柄の違う男との結婚を迫られるという役柄です。この2本目で、伝説の「永遠の処女」になるほどと納得しました。映画よりも、今回は原節子の魅力を探る鑑賞となります。

 昭和24年ですから、敗戦の傷も癒え、日本全体が復興に向かっている時期です。高知から東京に出た石津(佐野周二)は、闇市から身を興し34歳で自動車修理工場を営むまでになります。五郎(佐田啓二)を闇市で救い弟分とした会話が石津の過去を物語っています。
 この石津に縁談が持ち上がります。相手は元華族のお嬢さん・泰子(原節子)。家柄が吊り合わないと渋る石津は無理矢理見合いをさせられ、美貌の泰子に一目惚れ、泰子の方からも承諾の意向が伝えられます。有頂天の石津に、泰子の口から意外な事実が伝えられます。泰子の父は詐欺事件に連座し刑務所に入っていること、家は抵当に入り3ヶ月で明け渡さなければならないこと、石津の経済力を見込んで縁談が進められたこと、泰子にはかつて許婚がいたことが明らかにされます。泰子の縁談の裏には打算があったわけです。
 これで映画の構図が決まります。元華族のお嬢さんに惚れた「成り上がりの男」と、家を守るために我が身を犠牲にする「お嬢さん」の二項対立です。
 
 泰子はスキーとテニスが得意で英語とフランス語に堪能、ピアノが上手でバレエが趣味。石津は、仕事と金儲けが得意でバー通いとボクシング観戦が趣味。住む世界の違う泰子と石津の縁談の行方、これがストーリーです。
 泰子は家族のために愛の無い交際を始め、石津は泰子に尽くします。シリアスな設定ですが、石津を徹底的に三枚目として描き、泰子を家の犠牲となる悲劇のヒロインではなく石津の愛に答えようとする誠実な女性とすることで、戦後の即物的な価値観が戦前の伝統的な価値観に取って替わるという物語を、ロマンスに仕立て上げます。
 ここにあるのは、結婚の前提が石津の経済力であっても、石津を愛そうとする康子の誠実さが困難を克服してゆくという、むしろ戦前から続く価値観こそが、浮わついた戦後の価値観を凌駕してゆくという世界です。それを、大上段に構えるのではなく、コメディでさらりと言ってのけた木下恵介はさすがです。

 2本見ただけで何とも言えませんが、『東京物語』の紀子はまぎれもなく『お嬢さん乾杯!』の康子の後の姿です。原節子の魅力は、監督が変わっても同じ女性として生き続けることにあるのかも知れません。日本人離れした美貌に、芯の強い古風な日本の女を宿す女優です。

監督:木下惠介、脚本:新藤兼人
出演: 原節子 佐野周二 佐田啓二
 
【追記】
 NHK/BSで下記のとおり原節子の映画が放送されます。
12月9日(水)午後1:00〜3:10
「秋日和 デジタル修復版」1960年 日本
12月23日(水)午後1:00〜3:18
「東京物語 デジタル・リマスター版」1953年 日本

nice!(5)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画