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映画 新感染 ファイナル・エクスプレス(2016韓) [日記 (2020)]

新感染 ファイナル・エクスプレス [DVD]  原題は「釜山行き」、韓国のゾンビ映画です。
 ゾンビ映画は数多く作られていますが、高速列車の車内でゾンビに襲われるという設定に新味があります。高速で移動する密室ですから逃げ場はないわけで、如何にゾンビから逃げるかというところが見どころです。
 主人公はファンドマネージャー、というところがいかにも韓国?)のソ・ソグ(コン・ユ)。ソグは、小学生の娘スアン(キム・スアン)を釜山行きの新幹線(韓国高速鉄道KTXと言うらしい)で別居する妻の元に連れてゆき、車内でゾンビに遭遇します。離婚した?主人公が娘とゾンビに遭遇するという設定は、スピルバーグ+トム・クルーズの『宇宙戦争』のパクリ?。列車ですから、様々な事情を抱えた人々が同じ車内に乗り合わせる「グランド・ホテル方式」。ソグ父娘のほか身重の妻ソンギョン(チョン・ユミ)を郷里に送るマッチョなサンファ(マ・ドンソク)、野球の大会に参加する高校生のヨングクとジニ、郷里に帰る老姉妹などなど。ジーン・ハックマンが乗客を率い沈没船から脱出を図る『ポセイドン・アドベンチャー』と似ていなくもないです。

 ゾンビ映画ですから、ゾンビに襲われワーワーと逃げ回る辺りは退屈ですが、新幹線が途中停車し、カップルが離ればなれとなる辺りから面白くなります。ソグ、サンファ、ヨングクは9号車、スアンとソンギョンは13号車のトイレ、ジニは5号車とそれぞれのカップルは離れ離れになります。ソグたちは、スアン、ソンギョンを救出に向かいます。間にはゾンビがひしめく4両の客車。列車がトンネルを通過する間、暗闇となった客車でゾンビの活動が止まること、暗闇でゾンビは音に反応することを利用し、4両の客車を通り抜けスアンたちを救出、ジニたちのいる5号車に向かいます。5号車の乗客は扉をロックし、感染の恐れのあるソグたちを締め出します。進むこともできず後ろからはゾンビが迫る絶体絶命のピンチ。サンファが身を呈してゾンビと闘い壮絶な最期をとげます。『ポセイドン・アドベンチャー』では、ジーン・ハックマンが他の乗客を助けるため我が身を犠牲にしますが、この手の映画の定番シーンです。

 なんとか5号車に入ったものの、感染を恐れる乗客はソグたちを拒み、連結部分へと追いやり扉を閉ざします。後方の扉をゾンビが破り5号車に侵入し乗客は全滅。乗客とゾンビの闘いを乗せて列車は釜山へと走ります。ソグたちは無事釜山へとたどり着けるのか?...。

 いろんな映画のハイライトを集めて上手にまとめた映画で、それほどの新鮮さはありませんが、韓国では大ヒットしたようです。ソウル、釜山のほか天安牙山駅、東大邱駅と韓国人にはお馴染みの街と風景なかでソグたちがゾンビと戦うのですから、韓国の観客にとってはリアリティがあったんでしょうね。続編の『半島』が公開されました。全土がゾンビランドと化した朝鮮半島に、逃げ延びた韓国兵士が上陸する話らしいですから、『28日後...』の続編『28週後...』のような映画?。
 面白いと言えば面白い、B級と言えばB級。ゾンビ映画は、(TVドラマですが)『ウォーキング・デッド』と『ゾンビランド』に止めをさすと思うのですが、どんなもんでしょう。

監督:ヨン・サンホ
出演:ソグ - コン・ユ、キム・スアン、チョン・ユミ、マ・ドンソク

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