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フライパン ローストビーフ [日記 (2023)]

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 「母の日」だし、「コショウ豚」に続いてロース・トビーフを作ってみました。簡単にフライパンで作ります。

《次回のためのメモ》
 *肉は常温に戻しておく。
 1)コショウ豚の要領で牛肉全体に塩コショウをまぶして冷蔵庫で1日。
 2)フライパンでニンニクの薄切りを炒め、強火で牛肉を6面とも焼く。
 3)弱火にして蓋をし、5~6分間蒸し焼き、上下をひっくり返して同様に蒸し焼き。
 4)火を止めてアルミ箔で包み、常温で休ませる →余熱を利用。
 5)ソース →フライパンの肉汁で取り出したニンニク、酒、醤油を加え煮詰める。
 6)肉を薄切りにしてソースをかけ、ビールと共に食すw。

少し肉に火が通り過ぎ、中心がピンクになりませんでした。この辺りがポイント。→握り寿司にしてみた。

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2023 母の日 [日記 (2023)]

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 ブーケが               → 犬の顔

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macメモ (10) 外付HDD [日記 (2023)]

玄人志向 SSD/HDDスタンド 2.5型/3.5型対応 USB3.0接続 挿すだけカンタン組み立て KURO-DACHI/ONE IMG_20230512_124023.jpeg
 iMacのジャンク(Late2012、Catarina)を入手して3ヶ月になります。20数年プライベートと仕事でwindowsを使って来ましたが、3ヶ月ですっかりmacファンとなりました。Chrome、Evernote、Officeと基本はアプリを使うわけですから、windowsでもmacでも変わりは無いわけです。windowsはPC+ディスプレイ+アンプですが、iMacはAll in One、FM聴きながらPCを使う私のスタルにピッタリ。ラジオ、TV、映画、音楽とこれ1台で用が足ります。それとTimeMachineの手軽さがいいですね。

 windowsで使っていたアプリもあらかた動き、androidとも連携が取れ、macは常用PCとなりましたが、困ったのはwindowsの外付けHDDが使えないこと(NTFSのためmacで読めるが書き込めない)。

       windows     mac
NTFS  read○/write○ read○/write×
exFAT read○/write○ read○/write○

外付けHDDを、windowsとmac両方で読み書き出来るexFATにしました。中身を退避して再度格納しましたが、面倒です。TimeMachineに使えないので、もう1台用意。で、整理して無駄なものを消し

・テキスト →evernote
・Office、PDF、動画、デジカメ画像 →外付けHDD(a)、パーテーションを2つに割っています
・大事なdata →macに入れてTimeMachineで外付けHDD(b)にバックアップ
・スマホ画像 →GooglePhoto
・日記、日々の記録 →blog、Googleカレンダー

だいたいこんな具合です。大事なデータはmacに入れてTimeMachineでHDD(b)にバックアップしているので安心。HDD(a)がクラッシュすればデータは飛びますが、大半はDVDに焼いてあるので大丈夫。
 昔買ったHDDスタンドですが、a→bと簡単に差し替え出来て便利です。
 windowsで作ったデータをmacで使えるので便利です。DellのミニタワーとDynabookは休眠状態ですw。

macメモ (1) iMac入手編、(2) windowsキーボードでEvernote、(3)   OSのアップデート、(4) macのアプリケーション、(5) iMac ジャンク2台目、(6)   windowsのアプリはどうする?、(7)  ここまでのiMac、(8) macとAndroidスマホの同期、(9) YとZが入れ替わった!、(10)  外付HDD・・・このページ

タグ:MAC
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映画 マザーレス・ブルックリン(2019米) [日記 (2023)]

マザーレス・ブルックリン ブルーレイ&DVDセット (2枚組) [Blu-ray]
 原題”Motherless Brooklyn"。トゥレット障害を持つ私立探偵ライオネルの話です。トゥレット障害とは、時と場所をわきまえず汚い言葉や韻を踏んだ言葉(ダジャレ)を発するチック症のひとつだそうです。例えば映画では、相手が「連中は始末した 」と言うと、ライオネルはすかさず「始末した、ジュウシマツ!」と返し、意味もなく”if!、if!”と叫びます。これらは自己抑制が効かない障害で、ライオネルはこの障害と引き換えに抜群の記憶力に恵まれ、この二つが映画のキモ。ライオネルを『25時』『ファイト・クラブ』のエドワード・ノートンが演じます。

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 私立探偵のフランク(ブルース・ウィリス)は、ブルックリンのカトリック孤児院から12歳のライオネル等4人の孤児を引き取り「探偵事務所」の探偵として育て上げます。
 舞台は1950年代、私立探偵と言えばチャンドラーのフィリップ・マーロウでスタイルはハードボイルド。登場するのがトゥレット障害のため聞き込みが苦手という探偵。このアンバランスが『マザーレス・ブルックリン』の魅力です。

 フランクが内偵中に殺され、リーダーのフランクを失った探偵事務の4人は、浮気調査、保険金詐欺、副業の配車サービスで稼ぎながら犯人探しが始めます。殺人の背後には、ブルックリンの再開発に絡む汚職と黒人差別があり、ライオネルは巨悪を追い詰めます。と言うのがストーリーなのですが、エドワード・ノートが描いたのはもっと別の所にありそうです。
 ライオネルにとって、フランクは孤児自分の才能を見抜き、育て、探偵という職業を与えて自立させてくれた父親にも等しい存在です。そのフランクは冒頭で殺され早々と姿を消し、ライオネルは「父」を失います。『マザーレス・ブルックリン』は、犯人を探す物語であると同時に、マザーレス・ライオネルが「父」を探す物語だとも言えます。ラストで、ライオネルはローラ(ググ・バサ=ロー)に「母」を見出だします。

監督:エドワード・ノートン
出演:エドワード・ノートン、ブルース・ウィリス、ググ・バサ=ロー、アレック・ボールドウィン、ウィレム・デフォー

タグ:映画
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コショウ豚 [日記 (2023)]

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 簡単なビールのアテに、”コショウ豚”を作ってみました。豚肩ロースのブロックに塩+黒コショウをまぶして、ラップに包んで冷蔵庫で2~3日寝かせるだけ、超簡単。
 薄く切って(麺棒で叩いて伸ばすのがいいそうです)ベーコンの代わりに目玉焼きに使いましたが、good。ビールが進みます。豚肩ロースより豚バラがよさそうです。スモークすればベーコンになる筈です。
 NHKの栗原はるみさんのレシピはココ

タグ:絵日記
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橋爪大三郎、大澤真幸 おどろきのウクライナ(2022集英社新書) [日記 (2023)]

おどろきのウクライナ (集英社新書)  『ふしぎなキリスト教』の著者、橋爪大三郎、大澤真幸の二人の社会学者によるウクライナ戦争についての対談です。目次は、

第一章 アフガニスタンとアメリカの凋落(2021.9/3対談)
第二章 ウイグルと中国の特色ある資本主義(2021.10/19対談)
第三章 おどろきのウクライナ(2022.3/7対談)
第四章 もっとおどろきのウクライナ(2022.5/19対談)
第五章 ポスト・ウクライナ戦争の世界(2022.5/21対談)

ロシアはヨーロッパなのか?
 プーチン大統領は、ウクライナ東部(ドンバス地域)で迫害されている人々をネオナチから開放する、という大義名分を掲げて戦争(特別軍事作戦)を始めました。帝政ロシアの再来、冷戦時代強国・ソ連邦を夢見たのか、かつての連邦国ウクライナに侵攻したわけです。
 ネオナチ云々は誰が考えても言いがかりですが、この戦争には「ロシアとは何か?」という思想的背景があるといいます。言いかえれば「ロシアは西洋なのか」「ロシアはヨーロッパなのか」という問題だそうです。プーチンは非ヨーロッパとロシア正教会を軸に反リベラルのユーラシア主義を唱えています。この新ユーラシア主義こそが、「ロシアはヨーロッパなのか?」という問いの裏返しです。
 ロシア人は「ロシアはヨーロッパだ」と考えているそうです。その根拠は、自分たちはキリスト教徒であるということ。ロシアのキリスト教はカトリック、プロテスタントではなくて「ロシア正教」ですが。

 この「ユーラシア主義」というものに、いま述べたロシアのヨーロッパへのコンプレックスがよく表現されている。ほんとうはヨーロッパにあこがれているけれども、ヨーロッパから尊敬されてはいないし、ヨーロッパの中で従属的なポジションに甘んじるわけにもいかない。だから、「ヨーロッパ主義」とは言えない。
そこで、ヨーロッパに「アジア」をまぶして「ユーラシア主義」と言っているわけですが、別に、アジア的な精神や文化にコミットしているわけではありません。ただ、「ヨーロッパ 」とは言い切れないので、歪曲して「ユーラシア」になってしまっているのです。そのような構造になっていると、ぼくは思うんです。

ルサンチマン
(プーチン)の場合も、根底のところに西ヨーロッパ・コンプレックスみたいなものがある。ほんとうは、ヨーロッパがうらやましいというか、ヨーロッパにあこがれていますが、ヨーロッパとの関係で従属的なポジションになることは絶対に受け入れがたいので、そのあこがれは、ルサンチマンのようなものに転換し、ヨーロッパへの反発というかたちをとる。ヨーロッパとの対抗関係の中で、ロシアを自己定義し、自尊心を維持しようとしている。ということは、ロシアがヨーロッパ以上であることを示す、ということです。(p139)

 wikipediaによるとルサンチマンとは、

弱者が敵わない強者に対して内面に抱く、「憤り・怨恨・憎悪・非難・嫉妬」といった感情。そこから、弱い自分は「善」であり、強者は「悪」だという「価値の転倒」のこと

だそうで、「欧米はテロリストでネオナチだ!、ロシアを解体しようとしている、ウクライナは騙されている」という「対ドイツ戦勝記念日」のプーチンの演説(5/9)はwikioediaの解説そのものです。

 ロシアは、ウクライナは旧ソ連邦の従属国であり、自分達は宗主国だと考え、一方のウクライナは自分はロシアから切り離された独立国だと考えています。

ユーロ・マイダン革命(2014)からクライナははっきりと、ヨーロッパのほうを選択したと思います。 いまやウクライナは、ロシアには強い魅力を感じません。 ロシアに従っていきたい、という内在的な欲求のようなものは、ウクライナにはほとんどなくなってしまった。・・・ウクライナはヨーロッパに寄っていこうとしている。ヨーロッパを選んだほうが、国も繁栄すると思っている。 

 大国としてのプライドのロシアはウクライナのヨーロッパ接近が許せない。プーチンは裏切った恋人を取り戻すためにウクライナに侵攻したわけです。本書では触れられていませんが、スターリンよって起きたホロモドール(大飢饉)、独ソ戦の多大な犠牲を考えると、ウクライナには反露感情を持つ人がけっこう多いのではないかと思います。

 「おどろきのウクライナ」といより、「おどろきのロシア」、または「おどろきのプーチン」です。

タグ:読書
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iPhome 充電ケーブルの修理 [日記 (2023)]

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 iPhone 充電ケーブル(純正品ではない)が壊れたので治してくれと頼まれました(わたしはAndroid)。抜き差しする間にUSB側のプラグの被服が劣化して断線。被服を剥がすと赤、白、緑、黒の4本。検索すると、USB端子の左から赤(+)、白、緑、黒(-)にコードを接続すればいいらしいです。

 カッターナイフで、USB端子のプラスチック側面を切って端子を剥き出しにし、ハンダ付け。取り外したプラスチックを被せて接着剤で固定(画像を撮り忘れました) →これで復活。
 もう1本は被服が割れてきたきただけで、断線はしていません →熱収縮チューブを被せて完了。

 ”iPhone_充電ケーブル_修理”で検索すると沢山ヒットしますから、よくある不具合らしいです。

タグ:絵日記
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森万佑子 韓国併合  (8) 日韓併合、歴史認識 (2022中公新書) [日記 (2023)]

韓国併合-大韓帝国の成立から崩壊まで (中公新書 2712)
1280px-Japanese_General_Government_Building_at_Waeseongdae.jpeg 統監府

1907:
5/22李完用内閣、6/26ハーグ密使事件、7/20高宗譲位、7/24第3次日韓協約、軍隊解体、義兵運動、8/27純宗即位
1908:東洋拓殖会社、
1909:1月純宗巡幸、5/25伊藤統監を辞任、7/6韓国併合を閣議決定、10/26伊藤博文暗殺、韓国銀行、南韓大討伐作戦、12/4一進会の日韓合邦声明
1910:5/30寺内正毅が統監に、8/22日韓併合、8/29朝鮮の冊封

一進会、義兵
 高宗の譲位の声が朝鮮国内から出てきた様に、日韓協約を支持し日韓併合(合邦)を望む声も朝鮮側から出てきます、一進会です。

旧独立協会系の人々が、日露戦争が迫るなか大韓帝国政府の無能を感じ、日本の援助のもと国家を立て直そうと考えたことによる。翌一九〇四年になると宋秉畯を中心に会が組織されていった。(p203)

 漢城の一部知識人たちの政治結社だった一進会に甲午農民戦争を起こした東学教徒が合流し、全国的な組織となります。日露戦争では、兵員輸送、物資運搬、敵情偵察、兵糧供給などで日本軍に協力し、第二次日韓協約締結され大韓帝国が保護国となると、日韓協約に賛同する宣言書を出します。会員数は約10万とも言われ、元官吏、儒学者、地方士族、農民、商人など幅広い階層で構成された大規模な組織です。

一進会会員には、大韓帝国の政府・支配層への不信感があった。彼ら朝鮮人の不満は「開国」以降、壬午軍乱、甲申政変、東学農民運動、甲午改革、義兵運動、そして独立協会などに表れたが、政府はこうした一連の動きを押さえつけてきた。とりわけ独立協会解散後、大韓帝国は皇帝専制となり、知識人や民衆を圧迫していた。一進会は、民権を伸長し、国力を維持する政府が必要と考え、そのための日本の援助を期待していた。(p205)

 当然に保護国化に反対する勢力もあり、1907年、第三次日韓協約締結され軍隊解散の詔勅が出されると、数千名の兵士が「義兵」となって日本軍と戦闘を始めます。1908年には漢城に侵攻し日本軍に撃退されます。義兵運動は、兵士だけではなく、農民や商工業者など一般庶民を巻き込んだ反政府、抗日運動だったようです。

収束しない各地の義兵運動や、民衆の抗日行動から、併合やむなしとの考えに変わったと見られる。そうした保護国統治の頓挫から伊藤は韓国併合案を容認し、それを受けて日本政府は韓国併合の方針を決定、本格的な手続きに動き出していく。(p225)

1909年7/6に「韓国併合に関する件」が閣議決定され、その3ヶ月10/26に伊藤博文はハルビンで安重根に暗殺されます。

日韓併合
 日本政府は一進会を使って「日韓合邦声明」を出させ併合の世論を醸成します。1909年12/4、一進会は会長李容九の名で「上疏文」を純宗と内閣、統監府に出し、1910年8/22、総理大臣・李完用と統監・寺内正毅統監よって韓国併合条約が調印されます。

第一条 韓国皇帝陛下は、韓国全部に関する一切の統治権を、完全かつ永久に日本国皇帝陛下に譲与す。

8/29、「前韓国皇帝を 冊 して王と為すの詔書」によって純宗は「李王」として天皇により「冊封」されます。

歴史上、長く朝鮮国王は中国皇帝に冊封されてきた。しかし、原則としてその内政外交に干渉されることはなく、「自主」が保たれた。・・・純宗皇帝は、ついに大日本帝国の天皇に冊封されて「李王」となり、統治権を譲与する。 中華世界とは異なり、「自主」すらも与えられない帝国主義世界で、日本による植民地統治が 創まるのである。

歴史認識
 本書は、「日韓併合について、歴史の基礎的な事実を提供する」と「まえがき」にあるように、山川出版の『朝鮮史』、呉 善花『韓国併合への道』等に比べてイデオロギー色の無い本です。従って日韓併合について罪悪感は嫌韓はありません。

 著者は、「終章 韓国併合をめぐる論争ーー歴史学と国際法」で、日韓議定書~韓国併合条約が国際法に照らして合法・違法論議を細かく論じています。

韓国の場合は「歴史(認識) とはこうあるべき」という道徳的価値観から史実を見ていると言える。韓国史は「われわれの歴史」と呼ばれる韓国人の歴史なのである。 一方、日本は歴史には複数の見方があるとの前提で、自国史も客観的に、淡々と史実を教えようとする。両国の歴史教育には明らかに距離がある。(p244)

歴史がイデオロギーによって解釈されるため、韓国においては「日韓併合」は違法だとなります。つまり、韓国において歴史とは史実ではないとということです。日韓で歴史を論じることは「不毛」ということの様です。で著者の結論は、

そうしたなかでも大韓帝国の史料から抽出される史実がある。それは多くの朝鮮人が日本の支配に合意せず、歓迎しなかったことである。一方、細部まで逐次叙述される日本の史料から抽出される史実がある。それは、日本が朝鮮人から統治に対する「合意」や「正当性」を無理やりにでも得ようとしたことである。 これこそが韓国併合ではないだろうか。
ということになります。

 自国をマットウに統治できない朝鮮(大韓帝国)が日本に飲み込まれた、それが個人的な感想です。当時は帝国主義の時代、イギリスもアメリカもフランスも世界各地で植民地を作っています。朝鮮は、植民地にするほどの資源も、日本の製品を消費するマーケットもなく、植民地としての価値は無かったようです。あるのは、ロシアの南下を阻む地政学上の価値。その朝鮮の皇帝が露館播遷をし、ハーグ事件を起こしてロシアに接近しますから、日本は安全保障上朝鮮を保護国とし併合としたわけです。繰り返しますが、19世紀~20世紀始めは帝国主義の時代です。この項お終い。

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森万佑子 韓国併合  (7) 第3次日韓協約、伊藤博文の朝鮮政策 (2022中公新書) [日記 (2023)]

韓国併合-大韓帝国の成立から崩壊まで (中公新書 2712)
1907:5/22李完用内閣、6/26バーグ密使事件、7/20高宗譲位、7/24第3次日韓協約、軍隊解体、義兵運動、8/27純宗即位
1908:東洋拓殖会社、
1909:1月純宗巡幸、5/25伊藤統監を辞任、7/6韓国併合を閣議決定、10/26伊藤博文暗殺、韓国銀行、南韓大討伐作戦、12/4一進会の日韓合邦声明
1910:8/22日韓併合、8/29朝鮮を冊封

高宗の譲位
 バーグ密使事件は日本政府内でも問題視されますが、高宗譲位の話までは出ません。譲位は大韓帝国から火の手が上がります。

『日本外交文書』によると、一九〇七年七月六日、李完用は伊藤統監を訪ねてハーグ密使事件の重大さゆえ「国家と国民とを保持すれば足る。皇帝の身上の事に至っては 顧る必要はない」と高宗の皇帝譲位をほのめかした。(p190)

総理大臣の李完用始め閣僚一同も譲位を促します。つまり身内からも見捨てられ、高宗も譲位を決断します。ハーグ密使事件(6/26) から一ヵ月も経たずに7/20高宗は攘夷します。

明治天皇は伊藤統監宛に自らの考えを渡韓する林董外相に託している。その内容は、大韓帝国皇帝の心事、実に定まらず、日韓協約も表面上のみで、何度変動したかわからない。今度の期に際し、大韓帝国皇帝の頭脳を改良し、将来、強固不変動な方法を立てるように、というものだった。(p192)

なんと明治天皇まで高宗に不信感を持ち、「大韓帝国皇帝の頭脳を改良」と言い出したのです。

第3次日韓協約
 「日韓併合」は、1904年の日韓議定書に始まり、第1~第3次日韓協約を経て1910年の併合となります。

日韓議定書(1904) →①侵略、内乱等の際には、日本政府は必要な措置を取る、韓国政府は日本政府に十分な便宜をあたえる、②日本政府は軍略上必要な地点を臨機収用できる、③この協約に違反する協約を第三国との間に結ばない。

第1次日韓協約(1904) →①「財務監督」の導入 、②外務部への外国人顧問の導入 、③条約締結・外交案件処理に日本政府との事前協議  →外交権の剥奪

第2次日韓協約(1905) →①外交は日本の外務省が仕切る、②大韓帝国は単独で条約を結べない、③皇帝の下に統監を置く →保護国化

第3次日韓協約(1907) →①官僚の任免権は統監が有する、②官僚、官吏に日本人を登用することができる。協約締結後ただちに大韓帝国の軍隊を解散させた。→内政の完全掌握

 第3次日韓協約により高級官吏の任免権が統監に移り、韓国政府の官吏に日本人が登用可能となったため

1908年末までに、日本人官吏は総数約2,000名で、財務を司る度支部では1,685名中、約半数の825名が日本人だった。そのほか、法部や農商工部で日本人官吏の割合が高く、一方で皇室関係の儀典を管掌する宮内府や朝鮮人子弟の教育を担う学部では日本人官吏の割合が低かった。(p215)

大韓帝国政府の中枢は、完全に日本に乗っ取られたわけです。

伊藤博文の朝鮮政策
 ロシアの南下を阻止する目的で朝鮮半島に進出した日本は、日清、日露戦争の勝利で両国を排除し朝鮮を保護国とします。その立役者、伊藤博文は1905年に初代統監となり1909年に辞任します。伊藤は朝鮮を併合≒植民地にした張本人として安重根に暗殺されますが、伊藤は朝鮮を併合したかったのか?、

学界では一九〇七年七月の第三次日韓協約締結の頃を境に、保護国期の統治について「文化政策」と「自治育成政策」に分けて理解されている。これは伊藤博文統監の保護国化構想が、日本の財政負担を軽減しながら大韓帝国の自治を育成することで、朝鮮人から日本統治への合意を得ようとするものだったためだ。(p199)

伊藤博文は統監就任後の一九〇六年三月一三日、一〇〇〇万円の企業資金を日本から朝鮮に貸与し、普通教育振興、道路改修、水道新設、殖産興業、衛生施設の充実を推進する。日本の対韓政策の恩恵を受ける朝鮮人を増やす目的である。(p200)

伊藤の統監職就任は1905年12/21ですから(在位は1909年6/14まで)、1000万円を持って統監職に就任したわけです。伊藤が目指したのは保護国化で、併合までは当初考えていなかったと言います。1908年には東洋拓殖会社、1909年に韓国銀行を設立し、朝鮮の経済的自立を考えています。

伊藤は大韓帝国政府の存立を前提とし、出資者や役員に日韓両国の人を入れることで、朝鮮人の自発的な協力を引き出し、朝鮮人の利益を増進して統治コストを抑えようと考えたという。(p216)

1907年1月には明治天皇の巡幸に倣って純宗の巡幸が行われています。皇帝を国民に披露するわけですから、これも大韓帝国の存立が前提です。

(伊藤は)朝鮮人のための政策で、朝鮮人から感謝されるべきものと考えていた。だが、収束しない各地の義兵運動や、民衆の抗日行動から、併合やむなしとの考えに変わったと見られる。(p225)

 ところが高宗と政府の自主的な改革は期待できず、国民の激しい抵抗に会い、伊藤は併合やむなしに傾きます。


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街とその不確かな壁 →図書館予約 [日記 (2023)]

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 久々に村上春樹の新作『街とその不確かな壁』出ましたね。買おうかどうしようか →2970円、ハードカバーもKindale版も同じ値段と強気です。今回はパスして図書館で借りることにしました。毎日検索して、やっと予約入れることができました、何と順位88。で、何冊仕入れたんだろうと見ると14冊、図書館としては頑張ったわけです。読めるのは夏頃ですw。blogに感想を書くのは8月?。

タグ:絵日記
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